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SX特別企画

INTERVIEW

〈みずほ〉CSuOが語る、
2023年のSX最新動向と日本社会の展望
(後編)

メインイメージ:CSuO牛窪

日本国内においても、年々注目が高まるサステナビリティ・トランスフォーメーション(以下、SX)。「必要性は感じているが、何から始めたら良いのか分からない」「〈みずほ〉と一緒に取り組むメリットを知りたい」といったお声をよく伺うようになりました。そこで、お客さまのSX実現に向けた第一歩を踏み出すきっかけになればと、グループCSuO(Chief Sustainability Officer)牛窪 恭彦にインタビューを実施。その模様を前後編に分けてお届けします。本記事は後編です。

前編はこちらから

グループ各社の持ち味をいかし、
ワンストップでご支援。
現場の声から新しいソリューションも続々。

SXにおける〈みずほ〉の強みをより具体的にイメージしていただくため、ここで一つ例をあげます。本サイトでもご紹介している、イオンモールさまにおける調達電力100%再生可能エネルギー化へのご支援がわかりやすいと思います。お客さまのニーズ・課題の把握に始まり、〈みずほ〉の金融および金融を超えた分野での知見や外部との連携をいかしたソリューションの提示、みずほ証券やみずほリースも含めたグループ全体でのソリューションやファイナンスの提供により、脱炭素への大きな足がかりを構築。このような取り組みを、様々な企業や業界に伝播していくことで、世の中に対するインパクトをより拡大していくことも、私たちの使命だと考えています。

また2022年4月には、トランジション領域における出資枠を設定し、500億円超を視野に運用を開始。事業の初期段階への出資を可能とすることで、お客さまが脱炭素を推進するために必要な技術に対し、長期的な視点で伴走していきます。多様なニーズを踏まえ、投資領域は脱炭素のみならず、サステナビリティへの取り組み全般へと拡大。発表直後から多くの反響をいただいており、既にバイオモノづくりやCO2回収利用技術(CCU)等、複数のスタートアップに出資しています。世の中には、将来性が見込まれるものの、現時点では芽を出すかわからない技術がたくさん存在します。〈みずほ〉では、それらをしっかりと支援して大輪の花を咲かせることで、日本経済のサステナビリティやトランジションの推進といったことに役立つと判断できた場合は、ローンではなく「エクイティ投資」と呼ばれる出資をする形で支援していきます。

この取り組みは、お客さまとの日々の対話を通じてニーズを把握した営業担当の課題提起やアイディアから始まりました。他にも、中堅・中小企業向けの「みずほサステナビリティ・リンク・ローンPRO」、サプライチェーン全体での取り組みを促す「e–Noteless+S」、企業の自然資本・生物多様性対応を支援する「みずほネイチャーポジティブ・デザイン」等、金融を超えた分野での強みを生かした新しいソリューションが日々産み出されています。

セカンドイメージ:CSuO牛窪

大企業から中堅・中小企業へ、
グローバルからアジアへ。
SX推進の機運を社会の隅々にまで
巡らせていく。

誠に光栄なことに、多くのステークホルダーの皆さまから〈みずほ〉に対して、日本産業全体の成長戦略やアジア全体での脱炭素社会の実現に向けてリーダーシップを発揮していくことをご期待いただいています。私たちの強みをさらに発揮し、産業・事業構造転換やテクノロジー実用化をお客さまとともに共創する。さらにそうした取り組みを国内では中堅・中小企業へと、海外ではアジアを中心に波及させていく。そのために必要となる資金を、官民連携でしっかりと供給していくことが重要であり、〈みずほ〉としても新たなサステナブルファイナンス目標を掲げています。従来の4倍である100兆円というチャレンジングな金額ですが、内外の顧客基盤や投資家ネットワークなども活用しながら、サステナブルな社会の実現に向けた資金の流れを創出していきます。

また、こういった取り組みを進め、お客さまの中長期的なパートナーであり続けるために、人材育成も強化。〈みずほ〉の社員一人ひとりがSXの実現を自分事としてとらえ、十分な専門知識を備え、お客さまの課題やニーズをしっかりと理解し、建設的な対話(エンゲージメント)ができる存在になる。こういったことが重要であると考え、グループをあげて取り組みを加速しています。
サステナブルな社会の実現に向けて、新たな解決策をお客さまともに創造することで、日本、そして世界の持続的な成長に貢献し、私たち自身も成長していく。そのために欠かせないアクションの一つとして、私個人としても様々な場所にどんどん足を運ぶことで、お客さまや現場の社員と意見交換をし、様々なアイディアをくみあげていきたいと思っています。

SXに向けた第一歩は、お客さま自身の「ありたき姿」やその実現に向けた課題を把握することから始まります。そして、各社の立場や対応状況に合わせ、どの段階からでも伴走できるのが〈みずほ〉です。どんなお悩みであっても、まずは営業担当者にご共有いただけますと幸いです。中長期的な関係を見すえたパートナーとして、ともに困難な課題に挑み、様々な知恵を出し、新たな解決策を創っていける存在を目指し、丁寧にサポートさせていただきます。

※記事の内容は、取材当時のものです

CSuO牛窪 恭彦プロフィール画像

みずほフィナンシャルグループ 執行役
リサーチ&コンサルティングユニット長
兼 グループCSuO

牛窪 恭彦

法人営業、国内外でのマクロ経済調査等の業務経験のほか、みずほ銀行産業調査部には部長時代も含めて8年在籍。役員就任後も継続して、資源エネルギー庁、電力・ガス政策、小委員会の委員としてエネルギー政策へ関与するなど、産業界だけでなく、官公庁とも広範なネットワークを構築。2022年9月から初代グループCSuO(Chief Sustainability Officer)としてサステナビリティ戦略企画・推進の要に。