社会貢献と投資を両立する新しいかたち。ひとり親家庭居住支援ファンドが起こす「社会的インパクト」~ひとり親家庭居住支援ファンド「tomoneel(商標登録出願中:商標2025-130589)」~
シングルズキッズ株式会社
一般社団法人日本シングルマザー支援協会
取り組みのポイント
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社会貢献と投資を両立した、ひとり親家庭を持続的に支援する枠組みの確立
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好条件で暮らしやすい住まいを提供するハード面での支援に加え、ソフト面での自立支援(ステップアップサポート)を不動産ファンドでパッケージ
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社会的インパクトの創出と定量評価モデル確立への挑戦
OVERVIEW
不動産を通じたひとり親家庭の住まいに対する課題や経済的格差という社会課題の解決への挑戦
日本には約134万世帯(母子世帯・父子世帯合算)のひとり親家庭の方々が生活しています。就業状況や所得水準は様々ですが、ひとり親家庭の貧困率(※1)は44.5%で、OECD加盟36か国中ではワースト5となっています。中でも母子世帯の平均年間収入は、父子世帯の518万円に対して、272万円と低い水準にあります。(※2)
ひとり親家庭のうちの特定の層が抱える社会課題として、良質な住居を確保することが難しいという問題があり、この社会課題に対し、〈みずほ〉が培ってきた不動産投資のノウハウを活かせないか、このプロジェクトが始動しました。
- ※1 世帯の所得がその国の等価可処分所得の中央値の半分(貧困線)に満たない状態の比率
- ※2 出所:厚生労働省「令和3年度全国ひとり親世帯等調査結果報告」
民間企業として公的支援を補完する「もっと頑張りたいひとり親家庭」への支援
児童扶養手当等の公的支援は世帯年収200万円付近を境に漸減されます。その一方で年収200万円~400万円の層には、母子世帯の4割、父子世帯の3割が該当します。
〈みずほ〉は民間企業として、こうした公的支援の手が行き届かない、経済的・社会的自立へあと一歩の「もっと頑張りたいひとり親家庭」を対象に不動産私募ファンドを活用した支援プログラムを提供します。
ハードとソフトの両面で支える「ひとり親家庭居住支援第1号ファンド」
本ファンドの取組み意義に賛同いただいた物件拠出者、投資家、支援法人の皆さまとともに作り上げたのが、2025年10月に立ち上げた「ひとり親家庭居住支援第1号ファンド」です。本ファンドでは、親だけでなく子どもたちの未来も応援するために、ひとり親家庭が暮らしやすい住戸を好条件で提供すること(ハード面での支援)に加え、ソフト面での自立支援(ステップアップサポート)を提供することで、ひとり親が安心して子育てと自身のキャリアに向き合うことができる状態を創出することを目指します。
まず、ハード面での支援として、ファンドで取得した賃貸住宅の一部を、ひとり親家庭に市場賃料の3分の1程度の家賃で最大2年間賃貸します。この仕組みを実現するため、物件の全住戸のうち、ひとり親家庭向けの住戸を1割程度に設定。残りの住戸は通常の家賃で一般の方に賃貸することで、ファンド全体の収益性を確保し、投資家へのリターンと社会貢献の両立を図ります。
さらに、ソフト面の支援として、ひとり親家庭の自立支援で豊富な実績を持つシングルズキッズ株式会社と一般社団法人日本シングルマザー支援協会と連携し、「ステップアップサポート」として、入居者のマインドアップとスキルアップを目的とした伴走支援プログラムを提供します。これらの伴走支援にかかる費用をファンドが負担することも本ファンドの大きな特徴です。
社会的インパクトの創出と今後の展望
これはひとり親家庭の居住支援と自立支援を同時に行うことで社会的インパクトを創出することを企図した新しい取り組みです。
社会的インパクトの評価については、国土交通省による「『社会的インパクト不動産』の実践ガイダンス」を参考に、みずほリサーチ&テクノロジーズが策定したフレームワークにより実施します。
日本国内での不動産におけるESG投資では、各方面でSを主軸として取り組みが出始めていますが、社会的インパクトの評価モデルについては確立途上にあります。今回の1号ファンドでは、仮説に基づくインパクト評価のフレームワークを実装し、ファンド運用期中のモニタリング結果を蓄積・評価することで、社会的インパクトの評価モデルの確立へ挑戦してまいります。
今回立ち上げた第1号ファンドは、始まりに過ぎません。〈みずほ〉は、この取り組みの輪をさらに広げていきたいと考えています。〈みずほ〉は、多様なパートナーの皆さまと共に、ひとり親家庭の、そして子どもたちの希望ある未来を応援し、持続可能な社会の実現に貢献していきます。
“ お客さまの声 ”
子どもたちの笑顔や希望ある未来は、身近な養育者の安心安全・笑顔から始まります。ですが、優しさだけでは自立できません。愛と枠、仕組みが必要です。今回一丸となって、住まいから“頑張りたいひとり親家庭”を応援してきます。
シングルズキッズ株式会社
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代表取締役
山中 真奈さま
ひとりで頑張ろうとして、うまくいかないシングルマザーが多い。いつでも手を差し伸べてもらえる環境なら、自分の可能性を最大限に活かすことができます。そんな仕組みに関われることに感謝です。
一般社団法人日本シングルマザー支援協会
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代表理事
江成 道子さま
“ 〈みずほ〉の声 ”
このプロジェクトは、「ひとり親家庭の住まいに対する課題解決」と「自立に向けた伴走支援」を、ひとつの不動産ファンドの中に組み込むことに挑戦した取り組みです。
みずほ信託銀行とみずほ不動産投資顧問は、不動産私募ファンドの組成・運用で培った知見をもとに、趣旨に賛同する支援法人2社と協働して「家賃補助+伴走支援」を一体で実現する枠組みを構築しました。
家賃負担を抑えた住まいの提供と、キャリアや生活設計を支えるステップアップ支援を提供するというコンセプトに対し、多様な企業・機関投資家の皆さまが、物件供給や出資というかたちで参加いただいています。
また、多くのひとり親家庭からは「希望をもらった」「自立に向けて自信がついた」「この仕組みを拡げてほしい」というメッセージを頂いています。
第1号ファンドを起点にこのモデルをさらに磨き込み、ステークホルダーの輪を広げることによって、この社会支援の枠組みを拡大していきたいと考えています。
- みずほ信託銀行
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不動産投資顧問部
島田 茜 -
不動産コンサルティング部
原 佑輔
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不動産投資顧問部
- みずほ不動産投資顧問
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オリジネーション第三部
茂木 祐介
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オリジネーション第三部
※記事の内容は、取材当時のものです


