異業種から銀行業務へのチャレンジ
経験がなくても広がる可能性
- 藤岡 一生
- 入社年:2023年9月
- 担当業務:後方・テラー(窓口)業務担当


業務の幅が拡大。資格取得で窓口も
私は、前職はチェーンの飲食店で15年間勤務していました。障がい者手帳取得を機に転職を決意しました。事務職については全く未経験でしたが、身体への負担が大きくなく、長く安定的に働くことを考え、事務職にチャレンジしました。幸いなことに、2023年の秋に〈みずほ〉に採用され、入社してちょうど1年半が過ぎたところです。お客さまサービス課で、当初は後方での事務作業を中心に担当していました。しかし皆さんのおかげで証券外務員一種の資格試験に合格したので、今は窓口でのお客さま対応も一部行っております。
その前からロビーなどでお客さまの対応をすることもありましたが、資格がなかったため、チラシの内容をご案内することまでしかできませんでした。しかし、今はもう少し踏み込んでお話できるようになり、定期預金や長期運用など、それぞれのお客様のニーズにお応えできるようになれたことが嬉しいです。
入社した頃はちょうど、支店が「組織開発」に取り組み始めるタイミングでした。「組織開発」とは、人と人との関係性に働きかけ、組織の風通しを良くして、誰もが気兼ねなく安心して業務に取り組める職場をつくっていくことを目指すもので、「新人の意見も聞かせてほしい」と支店長が参加を勧めてくれました。今思うとこの取組に参加したおかげで、普段業務ではなかなか接点が無い行員の方とも知り合える機会に恵まれました。

四日間の意識不明を経験
私の障がいは、ブルガダ症候群という、突発的に不整脈が起きる病気で、症状が出始めたのは2015年でした。睡眠中に発症することが多く、特に心房細動は、寝ている間に意識を失うことがあると言われています。
当時の職場は長時間の夜勤シフトがあったため昼間睡眠をとるのですが、睡眠中に私の異常に気づいてくれる家族のおかげで、症状が出たら起こしてもらい、自分で救急車を呼ぶなどの対処ができていました。また、その際、入院の必要があってもほんの数日で済んでいました。
しかし3年ほど前に起きた発作の際は、家族が気づいた時には息をしておらず、救急車で運ばれた先で四日間も意識不明のままでした。手術を避けながら7年以上過ごしてきましたが、そのことをきっかけに手術を決めました。ICDといって、症状が出ると自動的に発動し、電気ショックによって不整脈を停止させる機器を心臓の上に埋め込んでいます。
ICDを体内に埋め込んでいるため、電磁波の強い環境を避けるなど、日常生活に多少の制限ができました。また、左手には10キロ以上の負担を掛けられず、体内にある機器のコードが中で切れないよう、腕立て伏せや肩を回すこともできるだけしないように、と言われています。
しかしそれ以外では支障は何もなく、痛みもありませんし、幸いなことに手術以降は症状も出ていません。一見、健常者に見えると思いますので、職場の皆さんにも、当初からできないことなどをお伝えしており、理解してもらっています。

万全のサポートで、スキルを積み上げ
手術や闘病で休んだ後、産業人材育成センターに通いました。体のためにも、座ってできる仕事を探そうと考えて、パソコンの資格を取りに行ったんです。ハローワークで〈みずほ〉の募集求人を見つけた時、〈みずほ〉では障がいをもった人も活躍していると聞き、また、金融未経験でも応募できたので、応募しました。
正社員登用の可能性があることを教えていただいたので、将来的には正社員を目標にしています。初めは基礎的な業務知識からですが、法律に関係することや、専門的なことを覚える必要もあるため、支店長・副支店長・課長といった皆さんが一緒に正社員登用への道のりを考えて計画的な業務習得を指導してくれます。証券外務員一種も、資格取得のタイミングをみてくださり、「そろそろ受けてみては」と言っていただき準備を始めました。2か月強の準備期間の中、400ページある参考書を、1日10ページ読み進め、あとはひたすら過去問をアプリで解いていました。合格できたときは、支店の皆さんも喜んでくださって、嬉しかったです。その後、デリバティブ取引の販売資格にも合格しました。次の目標はファイナンシャルプランナー3級の資格をとることです。

好奇心をもって、まずはチャレンジ
入行してからの1年半、できることが増えてきました。初めて挑戦する業務の時は付き添っていただくのですが、自分ひとりで出来るようになると、今までモヤモヤとしていたものが、霧が晴れたように感じます。実務を重ねながら、資格などの勉強で得た知識も役立ってきた感覚ですね。
昔から、好奇心が旺盛で、初めてのことにチャレンジしたい気持ちが強いです。やってみて違うと思ったら断念することもありますが、それもやってみないと分からないですし、何も前進せずただ時間が過ぎてしまうことの方が、悔いが残る、と考えてしまうんですね。
転職も、まずは応募する方が良い、と思っています。金融機関は仕事が難しそうとか厳しそうというイメージがあるかと思いますが、私のように全くの異業種からの事務職未経験者でも受け止めてくれます。そして、色々な意味でチャレンジさせてくれます。落ち着いて挑戦しやすい環境なので、すごくありがたいと感じています。もっともっと新しい業務にチャレンジして、自分の可能性を広げつつ、支店にとって、銀行にとって役に立つ人間になりたいです。
※新型コロナウイルス対策を十分に行ったうえで撮影しています。