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データが支える、〈みずほ〉流の自分らしい働き方。社員一人ひとりに寄り添う「〈みずほ〉モチベーションアラート」。

データが支える、〈みずほ〉流の自分らしい働き方。
社員一人ひとりに寄り添う「〈みずほ〉モチベーションアラート」。

データが支える、〈みずほ〉流の自分らしい働き方。社員一人ひとりに寄り添う「〈みずほ〉モチベーションアラート」。

OVERVIEW

昨今、労働人口の減少による慢性的な人材不足が多くの企業の課題に。また、持続可能な企業経営のため、一人ひとりのパフォーマンスを最大限に引き出す人的資本経営の必要性も高まっています。そんな状況下でみずほフィナンシャルグループ人事業務部は、みずほ第一フィナンシャルテクノロジー(以下「FT」)とともに、様々な理由によって仕事へのやりがいが低下している社員を早期発見し、状況改善につながるサポートのきっかけを作る「〈みずほ〉モチベーションアラート」モデルの開発・運用をスタートしました。〈みずほ〉の強みの一つである実装力と、蓄積した人事データを組み合わせ、社員がより自分らしく生き生きと働ける環境の実現を進めています。

INDEX

  1. 「〈みずほ〉モチベーションアラート」の本質とは
  2. 働き方の変化から生まれた構想。社員に寄り添う「きっかけ」を創る
  3. 緻密な設計でプロジェクトを推進。〈みずほ〉が誇るFTの実装力
  4. 社員が、より自分らしく働ける環境をめざして。データ活用が切り開く新たな可能性。

社員のやりがい低下を予測し、サポートのきっかけを作る。
「〈みずほ〉モチベーションアラート」モデル。

労働人口の減少による慢性的な人材不足や社員の定着率の低下は多くの企業にとって差し迫った課題となっています。一方で、持続可能な企業経営のために多様な「個」を活かし、一人ひとりのパフォーマンスを最大限に引き出す人的資本経営の必要性も高まっています。そうした社会の状況下でみずほフィナンシャルグループ人事業務部は、FTとともに、様々な理由から仕事へのやりがいが低下している社員を早期発見し、状況改善につながるサポートのきっかけを作る「〈みずほ〉モチベーションアラート」モデルを開発しました。

過去の退職者の傾向を細かく分析し構築した本モデルでは、定義した傾向に似た指標を示す社員を「やりがいが低下している可能性が高い」と捉えます。ただその本質としては、対象となった社員に対して、コミュニケーションによる、課題の解消にむけたサポートを提供する「きっかけ」とすることにあり、最終的に、社員一人ひとりが仕事のやりがいを回復し、自分らしく生き生きと働く姿を取り戻すことをめざしています。

構想のきっかけは、働き方の変化から。社員に寄り添う「きっかけ」を創る。

構想のきっかけは、働き方の変化から。
社員に寄り添う「きっかけ」を創る。

〈みずほ〉では、2024年度からグループ5社※共通の新たな人事の枠組み〈かなで〉の導入を予定していますが、そこで大きく考慮されるのが、社員の「働きがい」や「働きやすさ」といった要素。多様化する経済・社会の課題に対してグループ横断でソリューションを提供すべく、社員一人ひとりが自分の強みや持ち味を発揮し、最大限に活かせるような環境づくりを掲げています。

そんな〈みずほ〉ですが、人事業務部では、昨今の働き方の変化とともに社員の変化の予兆が見えづらくなったという課題感を抱えていました。以前までは上司と部下の間のコミュニケーション等で感覚的に共有されていた「部内の誰がどのような課題を抱えているか」といった内容も、フレックスタイム勤務やリモートワークなど、働き方の幅が拡大するにつれて次第に不透明化。物理的にも心理的にも社員の動きが見えない状況は、社員への負担はもちろん、〈みずほ〉が重視する「働きがい」や「働きやすさ」に影響を及ぼしかねません。そうした状況下において、社員の変化を何か別のアプローチで可視化したいという想いから構想されたのが、「〈みずほ〉モチベーションアラート」モデルでした。

「〈みずほ〉モチベーションアラート」モデルでは、社員のやりがいの低下を検知します。どんな要因であっても、やりがいが低下したまま働くのは良い状況とは言えません。それに万が一社員が退職を考えていた場合、一度退職を決めた意思を覆すことは非常に困難です。「〈みずほ〉モチベーションアラート」は、そういった状況に陥る前に社員のシグナルを受信。報告を受けた周りの理解者が、コミュニケーションを通して一人ひとりの悩みや課題にいち早く寄り添うきっかけを創出します。

※ 株式会社みずほフィナンシャルグループ、株式会社みずほ銀行、みずほ信託銀行株式会社、みずほ証券株式会社、みずほリサーチ&テクノロジーズ株式会社

緻密なデータ設計で「〈みずほ〉モチベーションアラート」を実現。みずほ第一フィナンシャルテクノロジーが培った技術・実装力。

緻密なデータ設計で「〈みずほ〉モチベーションアラート」を実現。
みずほ第一フィナンシャルテクノロジーが培った技術・実装力。

「〈みずほ〉モチベーションアラート」開発プロジェクトは、人事業務部とFTとの協働で進められました。

金融プロダクトのモデル構築やリスク管理手法の開発、事業会社向けの需要モデル・ダイナミックプライシングといった金融領域はもちろん、農業、医療分野などの非金融領域でのデータ活用に至るまで、幅広い業務分野を持つFT。金融領域では提示された課題に対して予めゴールが決まっている場合が多いものの、今回の協働が始まった当初は、現場で出た課題をデータ活用で解決したいという大枠以外は決まっていませんでした。人事の枠組みやデータに関しては、FTも専門領域ではないので関係部署や人事業務部と一つひとつ共通認識をすり合わせるなどの尽力が続きました。また、〈みずほ〉が所有する人事データは膨大に量があるうえ、手動でエクセル管理されているなど統一的に分析される基盤が揃っていないことが多く、データが使用できる状態になるまでに多くの工数を要することに。それらのデータを洗い出して整備を行い、どういう分析を行うべきか、アラートをどのように運用するべきかといったヒアリングやディスカッションを何度も重ねる中で「〈みずほ〉モチベーションアラート」モデルが作られていきました。

莫大なデータの分析処理が既存のアルゴリズムで滞った際には、プロジェクト期間内にアルゴリズムを書き直して案件に適応させるなど、データの正確な理解と、それに適した分析、現場のニーズに適したアウトプットまで一貫で行うことができる技術力がFTの強み。全体が見えない中で様々な意見のすり合わせをスピーディに進めるのは難易度の高いところでもありましたが、緻密なデータ設計実績を数多く持つFTだからこそ可能だったと言えます。

そのようなすり合わせを経て膨大なデータの取捨択一や整備が完了した後は、比較的スムーズに分析が行われました。時間外勤務実績や資質診断結果等の過去5年間のデータを分析して退職者に共通する条件の調査を進めていくうちに、年齢層毎に特定の差異があることが判明。そこで、年齢層、職種別に6つのセグメントに分け、一般と比べて、その条件に当てはまる人たちの数値が大きく上回る条件群をセグメント別に特定。その条件群に抵触する社員は「やりがいが低下している可能性が高い」と判断されます。

社員が、より自分らしく働ける環境をめざして。データ活用が切り開く新たな可能性。

社員が、より自分らしく働ける環境をめざして。
データ活用が切り開く新たな可能性。

心理的安全性の確保や1on1の実施など、やりがい低下の可能性が高いとされた社員へのサポート方針がまとめられた管理者向けハンドブックも作成され、2023年8月から「〈みずほ〉モチベーションアラート」は〈みずほ〉社員を対象に運用が始まりました。対象となる社員へのサポートとしては、何か変化があった際に地道にコミュニケーションを図る、然るべき相談窓口を紹介する、社員同士の関係性に働きかけるなどが挙げられます。サポートの充実に関しては運用が始まったばかりなので今後の更なる充実が期待できそうです。当面は〈みずほ〉内で実証実験を行い、検証を進めていきます。

社員が会社に望むのは、安心して挑戦できる環境や、自身に困難が生じたときの献身的なサポート。データ活用により今まで見えていなかった部分に光を当て、社員一人ひとりが「働きがい」や「働きやすさ」を感じ、より自分らしく働ける環境づくりを推進していきます。

文・写真/みずほDX編集部

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