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未来を担うDX人材の育成と業界全体でデータ活用の機運を高めるコンペティションを開催。【金融データ活用チャレンジ】

未来を担うDX人材の育成と業界全体でデータ活用の機運を高めるコンペティションを開催。【金融データ活用チャレンジ】

未来を担うDX人材の育成と業界全体でデータ活用の機運を高めるコンペティションを開催。【金融データ活用チャレンジ】

次世代ビジネス推進の中心的な存在として、
いま注目されている「DX人材」とは?

DX(デジタル・トランスフォーメーション)という言葉がビジネスの領域に浸透してからしばらく経ちますが、日本におけるDXは海外と比べ、十分に進んでいるかというと、まだまだ進化するべき余地が残されている状況です。そこで、DXを加速させるために必要なスキルと経験を持ったビジネスパーソンのことを意味する「DX人材」に近年注目が集まっています。「DX人材」とは最適なデジタル技術やデータを活用してビジネスの変革を推進し、新たな価値を創出するビジネスパーソンのことを指します。例えば、AIやビッグデータを使って商品やサービスをもっと良くしたり、クラウド技術を利用して仕事の効率を上げたりすることなどに加え、お客さまやユーザー視点での価値創出や、慣例に囚われない柔軟さやスピード感を持って変革を進められる人材は、企業の競争力を引き上げ、成長を続けるために重要な存在です。経済産業省も「デジタル人材」という言葉で、人材育成の大切さを発信しており、その存在は今後ますます重要になっていくと言われています。また、DX人材の大切なスキルの一つに、ビジネスデータの分析や利活用があります。買い物をする時にどんな商品をどのくらい買ったかなど、全てがデータとして記録され、集められるようになり、それらを上手く分析・活用することで、暮らしをもっと便利で豊かにすることが出来ます。例えば、自治体のスマートシティ化をはじめ、企業の出店戦略や販売戦略、新しい商品やサービスを開発する際も、生活者の嗜好や行動パターンを把握するデータ分析は重要です。データサイエンティストといった新しい職種も生まれるなど、こうしたスキルを持つ人材は、今後の私たちの生活をより良くするための鍵である、とも言えるのです。

新たなDX人材の発掘と育成をめざして開催された、「金融データ活用チャレンジ」。

新たなDX人材の発掘と育成をめざして開催された、
「金融データ活用チャレンジ」。

重要さを増しつつあるDX人材の確保に向けて〈みずほ〉も取り組みを進めています。その一つが2023年1月に開催された「金融データ活用チャレンジ」への参画です。このイベントは〈みずほ〉をはじめ、様々な金融機関のグループ企業が協賛をし、デジタル庁が後援したもので、日本で初めて金融機関の枠を超え、業界横断で開催されたコンペティションです。コンペティションのテーマは「金融データを使った住宅ローンの延滞予測」。参加チームは住宅ローン契約者の属性に加え、入出金や預金残高といった銀行の口座情報を分析し、2ヵ月以上連続で延滞する会員を予測します。コンペではその精度の高さを競い合い、一番高い精度で予測したチームには賞金が贈られました。1月から3月までの開催期間中、参加者は1,600人を超える規模となり、学生から社会人、実際に銀行などの金融機関に勤める方など、幅広い方々が参加するコンペティションが実現しました。主催しているのは金融データ活用推進協会で、同協会の顧問には、みずほ第一フィナンシャルテクノロジーの社長である安原貴彦も名を連ねており、安原は開催の意義を「コンペティションを通じて隠れた人材発掘や育成、交流を促し、金融業界全体の魅力を高めることにある」と語ります。実際に参加した方からは「一人で勉強しているより、具体的・実践的な取り組みの方がやりがいを感じたし、楽しかった」という声や、地銀にお勤めで行内の参加者の取りまとめを行った方から「コンペ参加を通じてデータ分析チームに招きたいと思える人材を発掘できた」といった感想が届くなど、コンペティションの開催がDX人材として大切なデータ分析スキルの育成や、未来を担う人材の発掘につながったことが伺えます。

金融業界全体で、データ活用の機運を盛り上げる。そのキッカケとなるために。

金融業界全体で、データ活用の機運を盛り上げる。
そのキッカケとなるために。

大きな盛り上がりの内に幕を閉じた「金融データ活用チャレンジ」ですが、安原はこのコンペティションを開催した狙いの一つとして、金融業界でのDX人材の地位向上を挙げています。「金融機関にデータ活用に興味を持つ人材がいても、社内で埋もれてしまっている可能性が高く、さらに金融業界はデータ活用などが遅れているイメージがあり、人材採用の面でも苦しい状況にある」。優れたDX人材を確保するためには、金融業界そのものの魅力を高めることが重要であり、そのためには1社でデータやノウハウを囲い込むことが多い金融業界の慣習を変えていく必要があります。狭い領域のデータを分析していても、社会に影響を及ぼすような取り組みにつながりにくいからです。コンペティションをキッカケに金融機関が連携し、つながりを深め、業界全体でデータ活用を促す機運を高める。そうすることで、企業や個人の取引といった定量的なデータと日々の銀行業務で得られる定性的なデータを組み合わせた様々な取り組みが可能となり、将来的には「効率的なマーケティングや、地方創生といった社会課題解決の領域で、今まで以上に深い洞察を得ることができる」と安原は語ります。「金融データ活用チャレンジ」はあくまでキッカケの一つかもしれませんが、安原も「今後もこうした取り組みを加速させることで、地銀などへの予測モデルの提供や、各金融機関が自由に活用できるオープンデータベースの構築などにもつなげていきたい」といった未来への展望を語るなど、DX人材の確保のためだけでなく、金融データやビジネスデータ分析の進化は〈みずほ〉だけでなく金融業界全体で取り組んでいくべき大切なテーマだと言えるのです。

第二回のコンペティション開催も構想中。さらに〈みずほ〉でもDX人材育成プログラムがスタート。

第二回のコンペティション開催も構想中。
さらに〈みずほ〉でもDX人材育成プログラムがスタート。

「金融データ活用チャレンジ」は第二回の開催に向けた構想が始まっています。

初回も幅広い方々に参加いただきましたが、ある程度データ分析の知見やプログラミング技術がある方が対象のテーマだったため、次回はデータを基にしてビジネスアイディアを企画するなど、さらに多くの方々が参加できて、楽しんでいただけるようなテーマを検討中です。またこうした外部に向けたコンペティションイベントだけでなく、〈みずほ〉全体でも社内のDX人材育成に向けた取り組みが既にスタートしています。これは全社員に向けたプログラムで、DXについてのベーシックな知見をしっかりと学べるオンライン研修をはじめ、ITパスポート、データサイエンティスト検定等の外部資格の取得支援、さらに今後のキャリアとして〈みずほ〉のDXを担っていくことを展望する社員に対しては、実践も含めたハイレベルな研修プログラムを揃える予定です。一つひとつの具体的な研修内容については運用や検討を進めている段階ですが、お客さまのためにデジタルをどれだけビジネスに活かせるか、そういったDX人材をどれだけ育成できるか、という最終的なゴールをめざして常にブラッシュアップを続けています。コンペティションなどのイベントを通じた人材の発掘、次世代ビジネスを前に進める社内人材の育成。その両軸で取り組みを加速させることで、〈みずほ〉グループ全体として金融業界のさらなる発展に挑み続けます。

文・写真/みずほDX編集部

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