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プロジェクトへの適用

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適用プロセス

エクエーター原則に基づく環境・社会リスク管理プロセス

みずほ銀行は、自然環境や地域社会に影響を与える可能性のある大規模な開発プロジェクト案件に対して、エクエーター原則を適用し、プロジェクト事業者(お客さま)と協働して、環境・社会リスクと影響を特定・評価し、管理しています。

環境・社会リスク管理プロセス図
イメージ図

カテゴリー分類と要求事項

エクエーター原則では、対象プロジェクトを環境・社会への影響度によって3つのカテゴリーに分類し、カテゴリーに応じた対応をお客さまに要求します。

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環境・社会への影響度別カテゴリー
  カテゴリーの定義 プロジェクトの影響例
カテゴリーA 環境・社会に対して重大な負の潜在的リスク、または、影響を及ぼす可能性があり、そのリスクと影響が多様、回復不能、または前例がないプロジェクト。
  • 住民に対する重大な影響(土地取得、非自発的移転、先住民族等)
  • 生物多様性、自然生息地、および文化遺産に対する重大な影響
  • 複合要因による重大な影響(個々の影響はカテゴリーAに相当しないが、累積的にカテゴリーAに相当する場合)
カテゴリーB 環境・社会に対して限定的な潜在的リスク、または、影響を及ぼす可能性があり、そのリスクと影響の発生件数が少なく、概してその立地に限定され、多くの場合は回復可能であり、かつ、緩和策によって容易に対処可能なプロジェクト。
  • カテゴリーAの要因となる影響が比較的小さい
  • 影響が一定の事業地域に限定され、公害防止設備等の技術的対策で対処可能
カテゴリーC 環境・社会に対しての負のリスク、または、影響が最小限、または全くないプロジェクト。
  • 社会影響または環境影響が軽微で悪化が予見されない

環境・社会への影響度が大きいプロジェクトについては、エクエーター原則に基づき適用される要求事項をすべて満たす必要があります。また、お客さまによる環境・社会アセスメントの実施だけでなく、独立した環境・社会コンサルタントによるレビューも必要になります。

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要求事項例
a. 環境・社会アセスメントの実施
b. 人権リスクアセスメント
c. 気候変動リスクアセスメント(物理的リスク)
d. 気候変動リスクアセスメント(移行リスク)(温室効果ガス排出量がCO2換算で年間10万トン超の場合)
e. 代替案分析の実施(温室効果ガス排出量がCO2換算で年間10万トン超の場合)
f. アクションプランの作成
g. 環境・社会マネジメントシステムの構築
h. 影響を受ける地域社会・労働者等に対するステークホルダー・エンゲージメントの実施
i. 苦情処理メカニズムの構築
j. 環境・社会影響評価書のオンライン上での開示
k. 温室効果ガス排出量の開示(CO2換算で年間10万トン超の場合)
l. 生物多様性情報の共有(必要と認められる場合)
m. 上記a.~i.の独立した環境・社会コンサルタントによるレビュー
n. 独立した環境・社会コンサルタントによる融資実行後のモニタリング

内容の確認

エクエーター原則採択金融機関は、上表のa.環境・社会アセスメント文書およびm.独立した環境・社会コンサルタントによるレビュー報告書に基づいて、そのプロジェクトがエクエーター原則の要求事項を遵守できるかどうかを判断し、融資の可否を決定します。

融資契約書への反映

エクエーター原則では、環境・社会配慮に関する要求事項を融資契約書の誓約条項に盛り込むことを定めています。具体的には以下の4項目です。

  • a.現地国の環境・社会関連法規制、許認可の遵守
  • b.環境・社会マネジメントプランとアクションプランの遵守
  • c.それら(a、b)の遵守状況の定期報告書の作成
  • d.合意された廃棄計画に従って、施設を廃棄すること(廃棄計画が作成された場合)

アクションプランは、エクエーター原則採択金融機関のデューデリジェンスの結果として策定されるもので、エクエーター原則が定める基準を満たすようにするため、アセスメント文書、環境・社会マネジメントプラン(ESMP)、環境・社会マネジメントシステム(ESMS)、ステークホルダー・エンゲージメントにかかるプロセス文書などとの乖離に対して必要な対策(アクション)を明らかにし、その優先順位をつけるものです。アクションプランは、一般的に表形式であらわされ、軽減措置からアセスメントを補完するための追加調査や明確な計画をリストアップします。

アクションプランの遵守を融資条件にすることで、プロジェクトの環境・社会リスクを低減させ、プロジェクトを融資可能な内容に変えていきます。一方で、その実施のために事業コストが増加する場合もあります。

プロジェクトファイナンスの場合、各行における融資の実行が決定し、協調融資団のメンバーが決定した後は、主幹事銀行がアクションプランと誓約条項の合意に向けて、お客さまと協調融資団との間の交渉を主導していきます。

実施プロセス・適用プロジェクト件数の開示

エクエーター原則採択金融機関は、各行内のエクエーター原則の実施プロセス、ならびに毎年の適用プロジェクトの件数を、カテゴリー分類別、産業別・地域別・金融商品別に公表することなどが要求されます。〈みずほ〉はこの要求事項に則って、適切に情報開示をしています。

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