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カーボンアカウンティングへの取り組み

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カーボンアカウンティング(炭素会計)とは、ある事業活動がどれだけ温室効果ガスの排出あるいは削減に寄与したかを算定し集計する取り組みです。みずほ銀行では、独自の算出手法による「カーボンアカウンティング(炭素会計)」を用いて、融資した発電プロジェクトから排出されるCO2排出量およびCO2排出削減量を把握し、2006年度から集計結果を公表しています。

カーボンアカウンティング(炭素会計)への取り組みの目的

みずほ銀行のカーボンアカウンティング(炭素会計)は、銀行が融資したプロジェクトがどれだけ温室効果ガス量(CO2換算)の排出あるいは削減に寄与したかを算出し、その影響を把握することを目的としています。

他の金融機関においても、融資先から発生する温室効果ガスを算定する取り組みが広がっています。たとえば世界銀行グループで民間プロジェクトへのファイナンスを担当している国際金融公社は、2008年からプロジェクト向け融資について、各々のプロジェクトが排出する温室効果ガス排出量の算定を始めました(算定結果は非公開)。また、米国や英国の輸出信用機関もプロジェクト向けの融資について、同様の算定を行い結果の開示にも取り組み始めています。こうしたみずほ銀行を含めた一部の金融機関の取り組みは、蓄積した集計結果を、将来の経営情報として活用し、低炭素社会構築に役立てることを目指しています。

カーボンアカウンティング(炭素会計)の概要

対象範囲の設定

新規の大規模発電プロジェクトを対象とします。

発電プロジェクトを対象とする理由

発電プロジェクトは、石油化学プラントなどに比べ工程が単純であり、使用エネルギーの仕様、発電設備の年間発生電力量、および熱消費率*からCO2排出量を算定でき、発電プロジェクト向け融資であればこれらの情報は入手可能です。なお、対象とする発電プロジェクトには、化石燃料をエネルギーとする発電プロジェクトと、再生可能エネルギー発電プロジェクトの両方を含みます。

  • *熱消費率は1キロワット時を発生するのにどれだけの熱量を消費したかを示す指標です。

「環境負荷」と「環境保全効果」

「環境負荷」の定義

ここで、融資先の発電プロジェクトから排出される年間のCO2排出量を「環境負荷」と定義します。使用エネルギー別の発電による環境負荷について、下図で説明します。図の各エネルギーの横幅は発熱量を示し、縦幅は同量の発熱量で発電する場合の化石燃料3種(石炭、石油、天然ガス)のCO2排出量を示しており、石炭焚き火力発電の「環境負荷」を100トンとすると、石油焚きでは約80トン、天然ガス焚きでは約60トンとなります*。なお、風力等再生可能エネルギー発電の環境負荷は原則ゼロとします。したがって、環境負荷の小さいエネルギーへのシフトを目指すためには、再生可能エネルギー発電の実現可能性を最優先に評価し、化石燃料の中では、天然ガス、石油の優先順位で石炭からの代替案を評価することが求められます。

  • *各エネルギーの排出係数(石炭:0.0946、石油:0.0733、天然ガス:0.0561 単位:CO2キログラム/メガジュール)は、2006温室効果ガス目録のためのIPCCガイドライン(IPCC Guidelines for National Greenhouse Gas Inventories)によっています。同じ発熱量で発電するとすれば、石炭焚き火力発電のCO2排出量が100トンの場合、石油焚きは100トン×(0.0733÷0.0946)=77.3トン≒80トン、天然ガス焚きは100トン×(0.0561÷0.0946)=59.2トン≒60トンとなります。

「環境保全効果」の定義

石炭焚き火力発電の環境負荷をベースラインとし、他のエネルギーを使って同量の発熱量で発電した場合の環境負荷との差異を「環境保全効果」と定義します。すなわち、同量の年間発電量を、石炭焚き火力発電で代替した場合の環境負荷が100トンの場合、環境保全効果は、再生可能エネルギー発電で100トン、天然ガス焚きは約40トン、石油焚きでは約20トンになります。石炭焚き火力発電から出る排出量をベースラインとして環境保全効果を算定するのは、排出削減されたCO2の潜在的価値を評価し、排出量の少ないエネルギーへの融資を促すためです。

環境負荷と環境保全効果の概念図
環境負荷と環境保全効果の概念の図

(概念図の解説)

  • 青色部分=環境負荷(CO2トン)
  • 薄緑色と緑色部分=環境保全効果(CO2トン)
  • 各燃料の横幅は、発熱量を示す
  • 化石燃料の3種が図のように同じ横幅、すなわち同じ発熱量で発電する場合、石炭焚きのCO2排出量を100トンとすると、石油焚きでは約80トン、天然ガス焚きでは約60トンである。
  • 風力等再生可能エネルギーの排出量は原則ゼロとする。

「銀行融資のCO2排出量への寄与度」

みずほ銀行の融資額が融資対象プロジェクトの総コストに占める比率を寄与度(x)%とします。また、環境負荷および環境保全効果のそれぞれに、みずほ銀行の寄与度を掛けたものを「CO2排出寄与量」および「CO2削減寄与量」と定義します。

例えば、天然ガス焚き火力発電「Yプロジェクト」について、その環境負荷をY(a)トン、みずほ銀行の寄与度(x)%とすると、みずほ銀行のCO2排出寄与量は、Y(a)×(x)%トンとなります。また、Yプロジェクトの環境保全効果をY(b)トンとすると、みずほ銀行のCO2削減寄与量は、Y(b)×(x)%トンとなります。

算定結果

下表はカーボンアカウンティング(炭素会計)を適用した結果を示しています。2015年度の対象プロジェクトは29件(化石燃料による火力発電プロジェクト8件、および再生可能エネルギーによる発電プロジェクト21件)でした。

左右スクロールで表全体を閲覧できます

カーボンアカウンティング(炭素会計)対象プロジェクト算定結果(単位:CO2キロトン)
エネルギー源 年度 化石燃料 再生可能エネルギー 合計
環境負荷(CO2排出寄与量*1 2011年度 1,708 0 1,708
2012年度 389 0 389
2013年度 930 0 930
2014年度 1,961 0 1,961
2015年度 1,136 0 1,136
環境保全効果(CO2排出削減寄与量*2 2011年度 580 567 1,147
2012年度 41 1,077 1,117
2013年度 614 583 1,197
2014年度 1,274 1,213 2,487
2015年度 656 465 1,121

*1概念図の青色部分に相当

*2概念図の薄緑色・緑色部分に相当

左右スクロールで表全体を閲覧できます

カーボンアカウンティング(炭素会計)対象プロジェクト算定結果(単位:件)
年度 化石燃料 再生可能エネルギー 合計
石炭 石油 ガス 風力 太陽光 水力 地熱 バイオマス
2011年度 3 0 5 4 3 0 0 0 15
2012年度 1 1 0 9 15 0 0 0 26
2013年度 0 0 6 2 21 1 1 0 31
2014年度 1 0 18 9 10 2 1 0 41
2015年度 1 0 7 5 16 0 0 0 29
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