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スチュワードシップ責任とESG投資への取り組み

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推進体制

グループの運用機能を担うアセットマネジメントOneでは、2016年10月の発足と同時に「責任投資部」を新設し、環境・社会・コーポレートガバナンス(ESG)に関する議論を投資先企業等と積極的に行うエンゲージメントや議決権行使への取り組みを進めています。

さらに、企業の持続的な価値向上につながる対話力強化を目的に、国内外のパッシブ運用関連のエンゲージメントを担当するESGアナリストを拡充するとともに、2017年4月、確立されたプロセスを有する大手エンゲージメント会社のHermes EOSと提携し、海外企業に向けたエンゲージメントを開始しました。

イメージ図

エンゲージメント活動の考え方

アセットマネジメントOneでは、重点的に対話する企業を選定し、エンゲージメント活動を実施しています。

株式運用の大部分を占めるパッシブ運用では、市場への影響度を考慮した上で、ESG課題への取り組み状況などに応じて対話する企業を選定しています。

また、アクティブ運用では、企業の課題とその解決時に見込まれる企業価値への影響を考慮した上で、エンゲージメント活動を展開しています。

エンゲージメント活動の実績

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エンゲージメント活動のテーマ割合
  2017年度 2018年度
企業戦略 40.7% 25.7%
業績 15.2% 6.5%
資本構造 4.9% 7.4%
ガバナンス 19.5% 27.5%
社会・環境*(リスク・収益機会等) 18.6% 30.5%
その他事項(不祥事等) 1.0% 2.4%
  • *気候変動に関する2018年度の割合は4.2%(87件)

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企業戦略 中長期的な企業価値向上に資する経営戦略・事業計画等
ガバナンス 経営体制等、コーポレート・ガバナンス
業績 業績変化とその要因等
資本構造 資本効率の向上と持続的成長に資する財務戦略、資本政策等
社会・環境 気候変動や働き方改革など経営への影響の大きい事象等への対応

各テーマに関するエンゲージメント事例(2018年度)

企業戦略

独自の市場分析をもとに、海外有望市場と日本市場との類似性について議論することにより、エンゲージメント先企業に今後の成長戦略への新たな気付きをもたらした事例

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アナリストの課題認識 アジア、特に中国医薬品市場について、市場環境、成長性、及び事業展開についての説明力を高める必要がある。当該市場のポテンシャルを市場が認識することにより、大幅な企業価値向上が期待できる。
経営陣との対話 当方作成のレポートを用いて情報共有を実施。その後、過去の日本の人口動態と眼科薬市場の関係は今後の中国市場推移予測に用いることが可能との仮説を示した上で、次期中期経営計画(中計)では、中国市場のポテンシャルを示す各種データや疾患構造の変化等を示すべきとの論点で議論。
A社の回答 取締役CFOより、「頂戴した貴重な示唆を株主価値最大化に繋げていきたい。社長共々、業績や中計のみならず、大局観に立った骨太な成長シナリオが求められることを強く認識すると共に、知的レベルの高い議論をするには、我々自体の知的能力が問われることを改めて認識した。」との回答を得た。

環境

鉄鋼生産におけるエネルギー効率が既に世界トップレベルにある企業に対して、今後の企業価値向上に資する情報開示を論点に議論を深めた事例

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アナリストの課題認識 環境課題のなかで世界的に最も関心の高い気候変動問題(温室効果ガスの削減)について、当社の鉄鋼生産時のエネルギー効率は既に世界トップレベルにある。当社の気候変動の取り組みを幅広いステークホルダーに認知させるには単なる温室効果ガス排出量の開示にとどまらず、製品・ソリューションでの貢献やリサイクルによるライフサイクルでの環境負荷の低さを含めたアピールが必要。
経営陣との対話 世界的な気候変動に対する関心の高まりを背景に、石炭を中心とした化石燃料のダイベストメントの動きも強まりつつあることを伝えたうえで、気候変動への取り組みに関する情報開示の重要性を論点に議論。
B社の回答 会社側より、「エコプロセス、エコプロダクト、エコソリューションに関して自主行動計画を立てて対応を図っている。各対応は企業価値向上に寄与していると認識しているが、投資家をはじめ、ステークホルダーに対してどのように開示していくかについては整理できておらず、課題と認識し、改善に向けて取り組んでいく。」との回答を得た。

社会

働き方改革が問われている小売り企業に対し、情報開示を含めたESGへの積極的な取り組みの必要性を促した事例

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アナリストの課題認識 違法な長時間労働を当局から摘発された経緯があること、また外部ESG評価機関のESG評価も業界最低ランクとなっていることから、ESGテーマ「働き方改革」の重点企業に選定。M&Aを活用し事業規模を図るなか、ユニークなビジネスモデルと働き方改革の両立が求められる。
経営陣との対話 M&Aも活用し着実に企業価値向上が図られていることを評価した上で、ユニークなビジネスモデルと働き方改革の両立が必要であることを指摘。外部ESG評価機関のESG評価も業界最低ランクとなっていることを伝え、情報開示を含めたESGへの取り組み強化について議論。
C社の回答 同社取締役より、「各店舗への権限移譲と競争を通じた人材育成「競育」はビジネスモデルの根幹であり今後も変わらない。ただ、指摘の通り規模の拡大に伴うマネジメント体制の整備及びESGへの取り組みは、より多くのステークホルダーに理解して頂くために強化していきたい。」との回答を得た。

ガバナンス

買収防衛策を導入している企業に対し、機関投資家からの視点も交えてその必要性について継続して意見交換を行った結果、買収防衛策の廃止に至った事例

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アナリストの課題認識 買収防衛策を続入している企業に対する機関投資家の見方は、年々厳しさを増している。現在では、買収防衛策を導入していることが、却ってその企業の評価を毀損してしまう懸念がある。
経営陣との対話 「買収防衛策の必要性」「買収防衛策を導入していることが却って、貴社の評価を毀損する結果にならないか」との観点で、継続的に対話を実施。
D社の回答 2018年3月期決算発表時に買収防衛策の廃止が発表された。

ESGに着目した商品の開発

近年、中長期的な財務情報の基盤として、非財務情報である環境(Environment)、社会(Social)、ガバナンス(Governance)の要素を考慮する「ESG投資」に対する機関投資家の関心が高まっています。お客さまと社会の発展に貢献する運用機関であり続けるため、アセットマネジメントOneは、中長期的な財務情報の基盤となるESG情報の重要性を強く認識し、ESGと運用戦略の融合を図っています。

ESG国内債券ファンド

アセットマネジメントOneは、ESG評価を投資判断に組み込んだESG投資戦略の一環で、2017年8月に「ESG国内債券ファンド」を設定し、機関投資家に提供を開始しました。当ファンドは、アセットマネジメントOneのリサーチ力、ESG投資のノウハウ、議決権行使データ(年間約2,000社)に、みずほ第一フィナンシャルテクノロジーによるESGデータ分析モデルを融合させ、ESGの観点から高リスクの銘柄への投資を避け、ダウンサイドリスクの低減と安定的なリターンの獲得を目指しています。

CSV*に着目した集中投資型ファンド「サステナビリティ・リサーチ戦略」

アセットマネジメントOneは、社会的課題への取り組みを通じて利益成長が可能な銘柄に厳選投資し、収益の獲得を目指す集中投資型ファンド「サステナビリティ・リサーチ戦略」を機関投資家向けに提供しています。本ファンドは、ESG評価の高さだけでなく、「リターンの観点」をより重視し、社会課題解決への取り組みを通じた利益成長が見込める企業を厳選し、投資しています。本ファンドの組成にあたり、「持続可能な開発目標(SDGs)」など、社会課題の動向調査やESG側面からの企業評価については、企業へのCSRコンサルティング実績が豊富なみずほ情報総研と協働で実施しています。企業が長期的にCSV経営を行っていくためには、企業理念がCSVに即しており、経営陣の強いこだわりが重要との考えのもと、企業との建設的な対話の中で、CSV経営への姿勢を見極めています。

  • *CSV(Creating Shared Value:共通価値の創造)は、ハーバード大学のマイケル・ポーター教授が2011年に提唱した経済的価値と社会的価値を同時実現する経営モデル
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