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2004年7月27日

株式会社みずほフィナンシャルグループ
株式会社みずほ銀行
株式会社オリエントコーポレーション

みずほ銀行とオリエントコーポレーションの包括業務提携について

株式会社みずほ銀行(頭取 杉山清次、以下「みずほ銀行」)と株式会社オリエントコーポレーション(社長 上西郁夫、以下「オリコ」)は、本日、リテール分野における包括業務提携を行うことについて合意いたしましたので、以下のとおりお知らせいたします。

1.業務提携の趣旨

日本経済も景気回復の兆しが見えはじめる中、個人消費の拡大とともに、各金融機関ともリテールマーケットに対する取り組みを強化しており、特に個人向け金融マーケットは、収益性が高く今後成長が期待できる分野として、銀行・信販会社・消費者金融業者等の業態を超えた連携など、競争は更に激化の一途をたどっております。
こうした中で、今般、みずほ銀行とオリコは、リテールマーケットにおける競争力を一層強化・拡充するために、それぞれが保有する優位性ある機能・ノウハウ、営業基盤等を補完・融合し、双方のお客さまのニーズにこれまで以上にきめ細かく対応しうる「商品・サービスの提供」と「チャネルの拡充」の実現を目的として、包括的な業務提携を行うことと致しました。尚、今回の提携に伴い、両社の役員を委員長・副委員長とする「業務連携推進委員会」を既に設置しており、今後も当委員会を中心として提携施策を推進してまいります。

2.業務提携の目的

みずほ銀行にとって本件提携の目的の一つは、良質な個人ローンの増強です。みずほ銀行は、信販最強の個品割賦ビジネスを支えるオリコの加盟店基盤に対して専用の販売提携ローン(キャプティブローン〜加盟店を介したみずほ銀行の販売提携ローンで保証及び代金回収業務をオリコに委託する商品)を組成することで、購買行動に基づいた良質な個人ローンを大幅に増強させて参ります。これは、コストの観点からみても、マス向けキャッシングローンが中心の消費者金融業者が、ローンの拡大に多大なプロモーションコストを要しているのに対して、みずほ銀行は、オリコの個品割賦加盟店基盤を活用することにより、ローコストで効率的なローンの拡大が可能となるものです。また、みずほ銀行の強大な法人取引基盤を活用することでオリコの加盟店基盤も更に拡大させていくことができると考えており、その効果は極めて大きいものになります。これは、お客さまにとっても、従来比借入の機会が広がることになり、その効果は大きいと考えております。

みずほ銀行にとっての提携のもう一つの目的は、みずほ個人顧客に対するファイナンス機能の強化です。オリコがコアとする顧客層はミドル層が中心であり、銀行が今後お取引の拡充を図るべき顧客層との重複が大きく、オリコの審査ノウハウやマーケティングノウハウを活用することにより、無担保ローン増強という高いシナジー効果の実現が可能となるものです。消費者金融業者の顧客層は秘匿性を重視するお客さまが中心で、お客さまとのリレーションによるクロスセルが期待できないことを考えると、オリコとの提携メリットは高いと考えております。今後は審査スピードの向上や、インターネット・携帯電話等、受付時における多様な販売チャネルの拡充を通じて高い利便性を提供することで、みずほ銀行でお取引頂いているお客さまは無論、これまでみずほ銀行にお取引のなかったお客さまにも新たにご利用いただけるようになると考えております。

一方、オリコにとっては、こうしたみずほ銀行との提携ローン商品の拡大により、資金調達の必要のない信用保証残高を大幅に拡大することが可能となります。また、みずほ銀行の法人取引基盤の活用により、加盟店基盤についても更なる拡大を図ることができるため、新たなマーケットの拡大等、収益基盤を大幅に強化することができると考えております。

その他の施策も含めた業務提携による具体的効果としては、みずほ銀行は、個人ローンの増加額1兆円、個人無担保ローン残高1兆3,000億円(邦銀No.1)、法人向け提携貸出実行額1兆円を見込んでおります。
また、オリコは、信用保証残高増加額1兆円、営業資産残高5兆円(業界No.1)を実現し、みずほ銀行約200億円、オリコ約100億円の収益の増加を見込んでおります。

3.業務連携の内容

みずほ銀行とオリコは、以下の業務連携を実施します。

(1)みずほ銀行の無担保ローン領域における1兆円規模の保証委託の実現

1.キャプティブローン(加盟店を介したみずほ銀行の販売提携ローン)の拡販

みずほ銀行は、オリコ加盟店を通じてキャプティブローンを積極的に拡大してまいります。これは、オリコに保証及び代金回収業務を委託した商品であり、オリコの加盟店等多様な販売チャネルを通じて、お客さまのお借入ニーズに的確・迅速にお応えすることが可能となり、2007年度には6,000億円強の残高を見込んでおります。

2.みずほ銀行の無担保ローン新商品の開発・提携強化

みずほ銀行とオリコは、オリコの審査ノウハウを活かし、「みずほOricoローンカード(仮称)」等の新商品を共同開発し、みずほ銀行とオリコ相互の顧客基盤を活用して無担保個人ローンの拡販を目指してまいります。本商品は、オリコの審査ノウハウを活用することで、審査スピードのアップ、審査精度の向上を図り、従来以上に申込チャネルの多様化を図ることで、幅広いお客さまにローンのご提供が可能になると考えております。

3.みずほ銀行の無担保ローン保証業務のオリコへの移管

みずほ銀行は、現在、ユーシーカード株式会社(社長 上杉純雄、以下「UC社」)に委託しております無担保個人ローンの保証業務を2005年4月を目処にオリコに全面移管することを検討しております。これにより、UC社は無担保ローン保証業務を切り離し、クレジット分野に経営資源を集中し、強化を図っていくことが可能となります。また、みずほ銀行はオリコの審査ノウハウを活用することが可能となり、既にカードローンをご利用のお客さまへの借入極度の増額等、既存商品の活性化が図れると考えております。

以上により、みずほ銀行は、無担保個人ローン分野において他金融Gを大きく凌駕し、残高1.3兆円と邦銀No.1を実現します。

4.みずほ銀行の有担保ローン新商品の開発

みずほ銀行は、オリコ保証による住宅性の有担保ローン新商品を開発し、販売していく予定です。

(2)みずほ銀行の法人向け貸出新商品の開発

みずほ銀行は、法人分野において、オリコによる信用補完及びオリコ系サービサーである日本債権回収株式会社(以下「JCS社」)の債権管理回収業務のノウハウを活用した中小企業向けの貸出新商品を昨年度から相次ぎ販売しており、既に1,600億円を超える実行実績をあげております。これらの商品においては、プロパー与信では難しい期間7年の無担保での運転資金対応や、小規模ながら成長性ある中小企業者への対応も可能としており、代表者の保証人をも不要とした無担保・無保証人貸出スキームも実現しております。また、小口無担保貸出商品(みずほアドバンスパートナー)についても、債権回収業務でJCS社と提携し、延滞債権等に係る回収業務を委託しております。現在、更に同社と提携した中小法人向け貸出商品を開発しており、提携無担保貸出商品は、今年度中に5,000億円規模の実行額まで拡大する見込みです。

(3)クレジットカード分野におけるUC社とオリコの連携

UC社とオリコは、みずほ親密カード会社2社と対外系接続システム(FEP)を共同で構築し、運用を開始しておりますが、本格的なシステムアライアンスに向けて、次期基幹システム共同化の可能性も含め、システムの機能強化・コスト削減の検討を行っていきます。まず、今回の提携を契機として、新オーソリシステム(利用承認システム)の共同構築等、一層のコスト削減を図るべく連携を深めてまいります。

(4)有担保求償債権回収業務における業務提携

有担保保証業務においては、効率的に求償債権の回収を推進するために、JCS社とみずほ銀行の有担保個人ローン保証会社との間で債権管理回収業務委託基本契約を締結いたしました。また、回収業務における提携関係を明確にする意味で、みずほ銀行によるJCS社への出資も検討しております。

(5)オリコの貸出債権を活用した投資運用商品の開発

オリコの貸出債権流動化スキーム等を活用した投資信託商品を開発し、昨年度からみずほ銀行の本支店窓口で取扱を開始しております。同商品は、取扱開始以降の販売額が1,800億円を超えるヒット商品に成長いたしました。今後もお客さまの投資運用ニーズに合った商品を提供すべく、共同開発をすすめていく予定です。

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