〈みずほ〉社員のキャリアストーリー
2025年3月26日
逆境に不屈の精神で挑む。「笑顔を忘れず、出会った社員を元気にしたい」
1991年に入社した照井 慶。本部での部店運営サポート業務や支店長業務で培った組織マネジメントの知見をいかし、現在は女性活躍推進や組織開発に携わっています。5度のがん発症を経験し、今も治療と仕事を両立しながら「自分らしく」働き続ける照井。〈みずほ〉とともに歩んだこれまでの道のりを振り返り、仕事への想いを語ります。
照井 慶
〈みずほ〉の更なる発展のために、女性活躍推進と組織開発に取り組む
▲チームでのワークショップの様子(中央が照井)
〈みずほ〉の人事の枠組み〈かなで〉がめざしている、「自分らしくある」ことの実現。「自分らしさ」とは多種多様であり、答えはきっと人によって異なるはずです。
「今、私は自分らしく仕事をしています」──そう話すのは、人材・組織開発部 ダイバーシティ・インクルージョン推進室に所属する照井。女性活躍推進と組織開発の二つのミッションを担っています。
「〈みずほ〉において女性活躍推進は経営課題であり、女性管理職比率の向上は投資家に対してもコミットしている必達の目標です。私たちは諸施策運営を通じて管理職の母集団形成の強化に取り組んでいます。
一方の組織開発チームは、日本のメガバンクでは唯一の専門部隊で創設後3年になります。『成果を出し続ける組織をつくる』を合言葉に、〈みずほ〉全体の人と組織の持続的成長をめざして活動しています」
二つのミッションにおいて、照井は、支店長を歴任した経験をいかし重要な役割を担っています。
「女性活躍推進上の課題は大きく二つあります。一つは女性自身に起因するもので、経験が相対的に不足していると自信が持ちにくいこと、実績や実力はあるのに自身を過小評価する傾向があることです。そこで登用候補者との面談で、様々なリーダーシップの発揮の仕方があることに気づいてもらいます。
二つ目は、上司が仕事と育児を両立している女性社員や業務経験の少ない女性社員に対して、過度な配慮を行ってしまうことです。その場合は上司と面談を行い、登用候補者への適正なアサインメントの付与と、キャリアに関する定期的な1on1の実施を依頼しています。
組織開発のサポートにおいて感じるのは、コロナ禍以降、働き方の多様化や業務の個業化が進み、組織の一体感をどのように高めていくか多くの部店長が悩んでいるということです。
でも『これをすれば正解』といった特効薬はありません。私は部店のミーティングへ参加し助言するほか、部店長の壁打ち相手となる等のサポートをしています。また、チームメンバーからの相談には経験や知見をいかしアドバイスしています」
自分ならではの強みをいかして働く中で、照井はいつも心がけていることがあると言います。
「自然体でいつも明るく笑顔でいよう、ということです。支店長としてリーマンショック、東日本大震災、銀行の勘定系システムの移行、大規模な会社の体制変更等を経験しました。
その都度社員の不安を受け止めながら、『一つひとつお客さまの為になることをしよう』と、笑顔でメッセージを伝えました。今も社員を元気にしたいと思い働いています」
法人営業で経験を積んだ若手時代。実績が認められ、組織マネジメントの道へ
▲法人RMを担当していた照井。地域のお祭りにて
照井は1991年に入社し、法人RMとしてキャリアをスタートしました。
「入社した世田谷支店では、常に笑顔で元気よく振る舞うことを心掛けました。その後の日比谷支店、四谷支店では支店の根幹取引先も多く担当させてもらい、銀行員として必要なスキルを身につけることができました」
そして1999年、3行(第一勧業銀行・富士銀行・日本興業銀行)が統合することが発表されました。それとほぼ同時に、照井は〈みずほ〉のプレゼンス向上に向けて、優良法人顧客を新規開拓するプロジェクトの担当として大阪の心斎橋支店に異動になります。
「腕試しができるという感覚でワクワクする気持ちで着任しましたが、現実は厳しかったです。取引したい企業は取引銀行のガードが堅い上に資金需要も無く、無人の受付電話で門前払いされる日々が続き、何度も心が折れそうになりました。
それでもコツコツと活動を続け、取引開始が見込めそうな先を増やしました。情報量とスピードが〈みずほ〉の最大の武器であると考え、営業や経営企画等の経理以外の実権者とも面談し、他の銀行に先駆けて多面的な企業ニーズの発掘に注力しました。本部やグループ会社等、ネットワークをフルに活用した〈みずほ〉の総合力で旬な情報提供に努めたことが取引結実の決め手になったように思います。
忘れられないエピソードですが、1年ほど通っても社長に会えない企業がありました。ある日突然呼ばれ、初対面の社長から一言だけぼそっと『明日登山できるか?』と言われ即応諾しました。
翌日の土曜日、登山では社長に着いていくのがやっとで会話はありませんでしたが、山頂で疲れ切っていた私に社長が笑顔で声をかけてくれました。『あんたがいる銀行となら付き合えそうやな。よろしく頼むで。』仕事に人生のロマンを感じた瞬間でした」
〈みずほ〉のプレゼンス向上に奔走した照井。次に関西エリアで支店をサポートする本部部署に異動しますが、またしても大きな壁にぶつかります。これまで営業現場で活躍してきたものの組織マネジメントの経験が無く、支店長の相談相手としてなかなか期待に応えることができなかったのです。不甲斐なさを感じた照井は必死に仕事を覚え、本部内に人脈を拡大することで様々な事案への対応力を向上させていきます。
「本部各部のキーパーソンとのネットワークが構築でき、支店運営全般について学べました。多くのケーススタディを通して成功と失敗を目の当たりにしたことは、その後のキャリアの糧になりました」
自ら手を挙げ支店長に就任。部店の変革に取り組む中で、この上ないやりがいを実感
▲支店長として初めて着任した支店にて
関西エリアにある55ヵ店の支店運営サポートに取り組み、組織マネジメントに取り組んだ照井。38歳のときに、ある決断をします。
「本部での支店サポート業務によって芽生えたのは、経験で得たノウハウをいかし支店長に挑戦したいという想いです。そこで社内公募制度に応募しました」
2008年5月に照井は支店長に就任。当時をこう振り返ります。
「初任店は雰囲気が暗く業務成績も長く低迷していた支店でした。そこでまずは社員全員との面談で組織の状態を確認したところ、多くの問題が見えてきました。これまでの経験をいかせるという意味でやりがいを感じましたね。
一刻も早く対応が必要と考え、早速、支店全体会議で『一人ひとりが組織の一翼を担う精鋭になろう』をスローガンとして打ち出し、風土改革と環境美化を目的とする二つのPT活動を開始。PTの仕組みの構築とメンバーアサインまでを私が行い、企画や運営はボトムアップで機能するよう、毎週のそれぞれのPTミーティングに参加することでサポートしました。
ビジネス面の成果が前年同期と比較して上がってきていることを把握すると、事務メンバーも営業メンバーも更に活気が出てきましたが、表彰を受賞することが出来た時の私たちの喜びはひとしおでした。副次的にも社内の個人表彰を受賞する社員やジョブ公募で希望部署へ転進する社員も現れ、こういった好循環サイクルを支店長として初任店で経験できたのはその後の糧になりました」
組織の雰囲気を明るく変え生産性を高めること。それは実は支店メンバーの多くが望んでいながらも、なかなか実現できていなかったことでした。
「アフター5の懇親だけでなく、支店の課題を共通認識し改善活動の場を設け、永続的に取り組むことは有効だと思います。支店(長)の方針や考えを伝える場となり、じわじわとメンバーにも浸透することで徐々に組織風土が変わっていくことを実感できます。
立ち居振る舞いも大事です。リーダーはお客さまや社員から常に見られていますので、笑顔で明るくはつらつとした姿でいるように努めました。ロビーや窓口の担当者の応対向上にも注力し、お客さまから『最近、支店が明るく感じが良くなりましたね』との声が増えていきました。
組織の風通しも良くなり、スローガンに掲げた通り組織の一翼を担う社員が確実に増えてきたことを実感でき、やりがいを感じました」
様々な施策を実行し、メンバーを巻き込み組織改革を推進していった照井。明るくリーダーシップを発揮しながら、実はこの時、病の治療を続けていたのでした。
病に負けず歩み続ける「自分らしい」キャリア。一人でも多くの仲間を笑顔にするために
仕事と治療との両立、それは照井にとって新しいキャリアを歩む転機になりました。
「40歳で胃がん(ステージⅢ-b)が発覚した時は、喪失感と将来の不安で頭の中が真っ白になりました。1ヵ月で復職しましたが、体重減少、体力低下、服薬の副作用や胃がん固有の不調があり、人事部からは身体的負担の少ない部署へ異動の打診がありました。考えた末、支店長職務の継続をお願いし受け入れてもらいました。
仕事が生きがいでもありましたし苦痛を忘れさせてくれたのです。病を機に社員の心身の健康が支店運営で最も大切なことと確信出来て、働き方の見直しや人生観が変わった転機でした」
幸い胃がんは45歳で寛解しました。ところが53歳の時に、今度は舌がんが襲います。
「術後は発話、咀嚼、嚥下、呼吸の機能が失われ、数日間は身動きできず痛みや苦痛で、絶望に浸っていました。1週間後、機能が少しずつ回復するに伴い職場復帰に向けた闘志が湧きました。働くことと戻れる職場があることが心の支えでした」
復職から2ヵ月経ち、支店長職を解かれることになった照井。2022年4月に現在の部署へ異動となり、治療と仕事を両立しながら新たなキャリアを歩んでいます。
「実は2023年2月、今度は舌骨に再発(ステージⅣ)しました。主治医は手術で喉を全摘する方針でしたが、私の方針は仕事の継続にあり、主治医の了解をもらい福島県の病院での陽子線治療を選択しました。
幸い半年後に舌骨のがんは消失しましたが、別部位へ転移しその後も再発があり現在も闘病中です。抗がん剤の副作用が当たり前になってしまいましたが、上司やメンバーが温かく見守ってくれている安心感があります。そんな職場と会社に感謝しています」
まだまだ〈みずほ〉でやりたいことがある──そう語る照井には、今描いている目標があります。
「出会う社員に、失敗から学べること、逆境が成長の機会となることを伝えたいと思います。面談でいかせるようキャリアコンサルティングの資格を取得しましたが、組織開発も学習中です。私自身も成長し続けたいと思います」
支店長時代に実践してきた組織マネジメントはまさに組織開発そのもの。それでも、決してその経験に慢心せず、リスキリングにより更に専門性を高め、人事の立場から〈みずほ〉の組織開発を推進する照井。〈みずほ〉の仲間へエールを送ります。
「人生に失敗や困難はつきものです。失敗は成功の元と考え、場数を踏んでいけば自信もついてきます。一緒にチャレンジしましょう」
一人でも多くの仲間が「自分らしい」働き方を実現することで、笑顔になれるように。照井はこれからも明るくはつらつと、目標に向かって進んでいきます。
※ 記載内容は2025年3月時点のものです