2025年11月14日

中高生が起業に挑む!?金融のリアルを学ぶ「起業家体験プログラム」

キービジュアル

〈みずほ〉の公式キャラクター あおまるが様々なイベントを訪問する「あおまるがゆく!」。
今回訪れたのは、〈みずほ〉が開催した「起業家体験プログラム」。夏休みの2日間、みずほ丸の内タワーで行われたイベントには、〈みずほ〉に自ら応募してくれた熱意ある都内の中高生12人が参加しました。金融機関の仕事を学びながら、各々のアイディアで「起業」に挑戦する本プログラム。中高生が楽しく学べるプログラムの作成やイベント運営に携わった〈みずほ〉の担当者にインタビューしました。


あおまる

「起業家体験プログラム」を開催したと聞いてやってきたよ!実施のきっかけは何ですか?

中高生に実践的な職業体験を提供することを目的とした東京都職業体験事業の一環として開催しました。〈みずほ〉ではこれまでも金融経済教育として職場見学などを開催してきましたが、今回はさらに踏み込んで、ビジネスを生み出す力を育み、社会課題の解決にまで目を向けてもらえるような「起業家体験プログラム」を実施しました。

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今回開催した「起業家体験プログラム~ワークを通じて会社経営に必要な金融の力を学び、起業家になったつもりでビジネスアイディアを考案してみよう!~」には、高校生10人、中学生2人の計12人が参加

参加した中高生には、実際にどんな体験をしてもらったのですか?

あおまる

プログラムは2日間にわたって実施しました。1日目は、大手町タワー内にあるみずほ銀行の東京中央支店を生徒たちに見学してもらうことから始まりました。窓口や為替カウンターなどの実務現場を案内し、実際に生徒たちが銀行員の役になり、口座開設のロールプレイングにも取り組んでもらいました。その後、銀行の三大業務である「預金・貸出・為替」について説明し、金融機関が社会で果たす役割を学んでもらいました。

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口座開設のロールプレイングの様子

次に12人を3つのグループに分けて、「自分たちがベーカリーを開くとしたら?」というテーマでワークショップを実施。グループごとに創業計画書の作成や調達が必要な資金総額の算出について、〈みずほ〉が作成した計算シートを使って考えてもらいました。

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ベーカリーショップの起業ワークについて、〈みずほ〉の講師が説明

面白そうなテーマだね!具体的にはどんなことを考えてもらったんですか?

あおまる

ワークの前半では、お店のコンセプトやターゲット層、商品の価格、材料仕入れ、設備投資などの設定について、自分たちが経営者になったつもりで、グループ内で話し合ってもらい、創業計画書に落とし込んでもらいました。〈みずほ〉の講師からは、「若者層を狙ったお店で、1個500円のパンばかりを作っても売れるかな?」や「安い材料を使って、最低限の設備でパンを作り続けるだけで、将来にわたってお客さまを維持できるかな?」といった疑問を投げかけて、生徒たちの議論が盛り上がるよう、サポートをしました。

後半では、〈みずほ〉の講師が売上高や売上原価、利益などに関する概念や、必要な資金の調達方法などを説明しました。そのうえで、前半のワークで作成した創業計画書から自動出力される当期利益や借入金、返済期間などを踏まえて、融資を受けられる事業になっているか生徒たちにプレゼンしてもらいました。

プレゼンでは生徒たちから将来の販売戦略として、「推し商品による話題性で人を集めて、ついで買いを誘う」、「季節ごとの限定メニューを充実させる」、「軌道に乗ったら自社アプリを作成、クーポンや通知機能でリピーター率を高める」、などといったユニークなアイディアがたくさん出ましたね。

色々なアイディアが出たんですね!他にも考えてもらったことはありますか?

あおまる

今回のワークでは、SDGsの17の目標にひもづいた内容として、フードロス対策や環境対策、従業員の働き方、多様性など企業として果たす社会的責任についても考える機会も設けました。「地元の食材を使ってみよう」「社員のモチベーションが上がる働き方を考えてみよう」「海外からの人材も活用しよう」というようなヒントを与えて、グループごとに活発な意見交換が行われました。

1日目はワークを通じて、会社はどのように利益をあげて社会に役立つためにどんな責任を果たしているのか、また銀行は会社の成長のためにどのような視点でお金を貸しているのか、双方の視点を学ぶ場を作りました。その中で、会社経営の難しさや楽しさを体感してもらいながら、金融の重要性についても理解を深めてもらいました。今回のワークは今後、全国の営業部店等に向けても展開していきたいと思っています。

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銀行窓口役の講師に対し、グループで考えた創業計画書を使ってプレゼンテーションを行った

ベーカリーの開業計画だけじゃなくて、社会課題の解決にも挑んだんだね!
2日目にはどんなことをしたのですか?

あおまる

まずは医療・教育・フードロスなど現代社会が抱える課題とその背景を紹介。それらの問題を解決したスタートアップの事例を交えながら、イノベーションの重要性やスタートアップの柔軟な発想・スピード感について学んでもらいました。その後、生徒自身が最近自分や周囲の人が困っていたことについて、原因や課題、解決法について自由に意見を出し合い、グループごとにプレゼンテーションをしました。

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実際のスタートアップ創業者の思考プロセスを体験することで、社会課題に主体的に向き合い、自ら解決策を生み出す力を養う貴重な機会となった

生徒たちからはどんなアイディアが飛び出しましたか?

あおまる

あるグループからは、「睡眠計測によってポイントをためるアプリ」といったアイディアが出ました。「夜遅くまでスマートフォンを見てしまい、睡眠不足」という悩みに対して、「睡眠時間や睡眠の質によってインセンティブが与えられる(いいことがある)アプリを作るといいのでは?」という発想です。そこからさらに発展して「12時より前に寝たら高ポイントがもらえる」「全国の利用者と競争できるようにしたい」「チーム対戦ができるようにしたら面白いかも」など、利用者がより楽しめるようなユニークなアイディアが次々と飛び交いました。また、事業化に伴う調達資金の返済方法としては、例えば「利用者への課金に加えてアプリ内への広告掲載による収入などで賄う」といった発言もありましたね。

すべてのグループのプレゼンテーションが終わった後には、〈みずほ〉の講師からそれぞれのグループのこんなところが面白かった、ここはもう少し工夫しては?などのフィードバックもあり、会場は盛り上がりました。

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各グループのビジネスアイディアに対して、〈みずほ〉の講師からフィードバックを受ける様子

2日間のプログラムの最後には、3人の生徒が記者となって、〈みずほ〉の役員にインタビューを行いました。
「〈みずほ〉で働いているからこそのやりがいは何ですか?」など中高生ならではの質問や、「日本をどのような国にしたいですか?」といった質問も。真剣なまなざしでメモを取っている姿が印象的でしたね。

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取材内容を基に作成した記事は、「TOKYO中高生職業体験サイト Job EX」に掲載

あおまる

2日間のプログラムを終えて中高生からは、どんな感想がありましたか?

「ビジネス戦略を立てる難しさと同時に、仲間とともにそれぞれの発想を持ち寄って解決に導く楽しさも知れた」「金融機関がどのような視点で会社を支援し起業をサポートしているのかが分かった」といった、様々な感想をいただきました。
また、「自分たちのアイディアに対して社会人からのフィードバックをもらえたことが貴重な体験だった」といううれしい意見ももらえましたね。

今回の「起業家体験プログラム」は、中高生にとっても、これからの社会にとっても
意義のあるものになったようですね!

あおまる

自分の将来に「起業」という選択肢があることを中高生に伝えられたことには大きな手応えを感じています。

文部科学省は2020年度から学習指導要領で「生きる力」をテーマに掲げ、早い段階から社会を生き抜くための力を身に付けてもらうことをめざしているんです。その中で、学校外での取り組みとして、企業におけるキャリア教育はひとつの重要な役割を担っていると思っています。今回のプログラムが、起業家や世の中にイノベーションを起こす人材育成の一助になれたことに意義を感じています。

これからもより多くの方々に金融の役割や起業の面白さ、社会課題解決の視点を伝え、次世代の育成を後押ししていきたいですね。

今回の職業体験を通して起業や社会課題解決の視点に触れた中高生たちの未来が、今からとても楽しみだね!
ありがとうございました。

あおまる

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