2025年9月24日
人とのつながりを挑戦に変えて。自動車業界を支えるサックス奏者の社員

〈みずほ〉で働く6万人超の個性あふれる社員。この連載では“仕事の挑戦”をA面、“プライベートの挑戦”をB面として、両面で挑み続ける〈みずほ〉社員の姿に迫ります。今回話を聞いたのは、大手自動車メーカーの営業を担当しながら、アルトサックスの演奏者としても活動している、みずほ銀行の長濱です。

株式会社みずほ銀行
長濱 敬典
【A面】信頼関係を築きながら、大手自動車メーカーの中国事業をサポート
—普段はどういった業務を担当されていますか。
自動車業界の大手企業を担当する部署に所属し、「中国」や「東アジア」で事業を展開する企業の金融と事業戦略面のサポートをしています。現在は主に、グローバルに展開する大手自動車メーカーの日本の本社とその中国のグループ会社を担当しており、中国にあるみずほ銀行と連携しながら、お客さまの支援をしています。
—具体的にはどういった形でのサポートになるのでしょうか。
まず、お客さまと中国での事業戦略について議論をします。それを踏まえ、中国のみずほ銀行と連携して、お客さまの中国のグループ会社も巻き込みながら、戦略の実行に向けたサポートを行うのが私の仕事です。時にはお客さまに同行し、中国現地を訪問することもあります。日本と中国のつなぎ役のような役割を担っています。
—国をまたいでお仕事をされているんですね。チームでお客さまをサポートしているのでしょうか。
はい、私のチームでは、5人で1つの企業を担当しています。それぞれ担当する国や地域は異なりますし、バックグラウンドも得意分野も違うので、個々の強みを生かしながら作り上げる案件が多いですね。私は、学生時代の中国留学や過去の駐在などで培った中国語のスキルを生かして、収集した情報をチームへ共有したり、円滑なコミュニケーションのための支援をしたりしています。チームメンバーと協力しながら、お客さまへの提案や支援の幅を日々広げていっています。

「時には熱く議論を戦わせることもありますが、風通しの良さがチームの結束を固くしています」と話す
—現地の方と直接コミュニケーションが取れるのは、大きな強みですね。そんな長濱さんが仕事をするうえで大切にしていることは何でしょうか。
〈みずほ〉のバリュー「Integrity(お客さまの立場で考え、誠心誠意行動する)」にも通じますが、お客さまに寄り添う姿勢は大切にしています。銀行員というと融資が主な業務と思われがちですが、実際にはもっとお客さまに近いところにいて、ささいなことから大きなことまで、様々なご相談を受けることが多いんです。それは日本でも中国でも同じ。現場の声に耳を傾け、親身に応えることでしか、良い人間関係は生まれません。
以前、中国にあるお客さまの子会社へ赴いた際には、地元の従業員と面談する機会を積極的に設けました。その中で聞いた生の声を、日本の本社にフィードバックするようにしたら、「現場の様子がよく伝わったし、同時にみずほの担当者の顔も見えてきて、相談しやすくなった」とうれしい声をいただいたんです。お客さまとのリレーションが深まった結果、〈みずほ〉の業務の幅が広がったことは、私にとっても大きなやりがいにつながりました。
—そうした姿勢で信頼関係を築き、2024年には「ファーストペンギン賞」※を受賞されました。ご自身としては何が評価されたと思いますか?
直接的な受賞理由は、お客さまが初めて行う大きな送金取引に、みずほ銀行をご利用いただけたことです。ご利用いただけた背景には、中国の状況を踏まえたスピーディーな情報提供を行ったことが関係しているのではないかと考えています。これは、常にお客さま目線に立ってアプローチし続けた姿勢が実を結んだことへの評価でもありますし、私自身、お客さまからの信頼を得られたことが何よりもうれしかったですね。
※ファーストペンギン賞:「失敗を恐れずにチャレンジする人」に贈られる社内表彰制度。新しいことに挑戦するカルチャーを作り出すことを目的に、2023年から実施
【B面】音楽を通したつながりが、仕事のコミュニケーションも豊かに
—プライベートではどんな活動をされているのですか。
アルトサックスの奏者として、バンドメンバーとともに定期的に演奏会に参加しています。幼少期にピアノを習っていたのですが、新しい楽器に挑戦したいとずっと思っていました。そんな中、中国駐在中の旅先でたまたま地域のシニア楽団が仲間と楽しそうに路上演奏をしている様子を見て、“街や人とこんなに素敵なつながりが生まれる音楽は、やるしかない!”と思い、帰国後に一念発起してアルトサックスを購入しました。始めてもう1年半ほどになりますね。毎週末、音楽教室に通っています。
—どのような演奏会に参加されているのでしょうか。
初めて参加したのは、2024年12月の音楽教室が主催する演奏会です。Earth, Wind & Fireの「September」を演奏しました。社内の部会で演奏したこともあります。
2025年3月には、音楽教室で出会った17人の仲間とともにブルーノート東京で演奏しました。ブルーノート東京は、多くのミュージシャンや音楽ファンからも愛される歴史あるライブハウスですし、約100人の観客の前での演奏は緊張しました。
—あのブルーノート東京で……!バンド演奏もまた、仕事と同様にチームワークが求められそうですね。
そうですね。3月の演奏会はビッグバンドを組んで演奏したのですが、音合わせが2回程度しかできなかったんです。初心者の私は音が浮いてしまって、うまく合わせることができず苦労しました。ですが、周りの方にいろいろ教えていただくことで、仲を深めることができ、結果的にはメンバーとも打ち解け合い、演奏会に臨むことができたと感じています。

ブルーノート東京での演奏会には、音楽好きな〈みずほ〉の同僚も駆け付けた
—A面/B面があることで生まれている相乗効果を教えてください。
部会での演奏を通じて、普段交流する機会が少ない同僚とも交流を深められています。さらに共通の趣味でのつながりや会話が増えることで、お客さまとのコミュニケーションも豊かになりました。演奏のレベルは置いておいて(笑)、新しいことへ挑戦するハードルも下がり、以前よりも前向きに仕事に取り組めています。
自分に飽きることなく、出会った仲間とともに常にチャレンジしていく
—A面/B面ともにつながりを生み出す秘訣(ひけつ)があったら教えてください。
共通して言えるのは、自分自身が面白がっていないと、つながりも発展していかないということですね。そのためには自分自身が飽きたら駄目だなと思っていて、探求心とチャレンジ精神を常に持つようにしています。
—A面/B面ともに、今後の目標を教えてください。
A面では、自動車業界が目まぐるしく変化している中、金融機関が果たす役割は大きいと感じています。だからこそ、自分の担当である中国だけを見るのではなく、よりグローバルな視野を持って日本の自動車産業を支えていきたいですね。
B面では、今後もブルーノート東京での演奏や、新たに別バンドへの参加も考えています。また部内には、ほかにも楽器を演奏するメンバーがいるので、今年はバンド結成を画策しています。