2025年9月10日
強みは「愚直であること」。仕事とテコンドーで世界をめざす社員

〈みずほ〉で働く6万人超の個性あふれる社員。この連載では“仕事の挑戦”をA面、“プライベートの挑戦”をB面として、両面で挑み続ける〈みずほ〉社員の姿に迫ります。今回話を聞いたのは、「地域」とともに挑み、テコンドーでは世界一をめざす、みずほ銀行の藤本です。

株式会社みずほ銀行
藤本 直人
【A面】経済の中心地・日本橋で、地域愛に目覚める
—普段はどういった業務を担当されていますか。
法人企業の担当者として、中小企業を中心としたお客さまからの金融に関するご相談に対応しています。事業資金の貸し出し(融資)のほか、事業承継の支援、資産運用、不動産関連、DX(デジタルトランスフォーメーション)の推進など、お客さまによって内容は様々ですが、丁寧なヒアリングを行ったうえで、様々な部署や〈みずほ〉のグループ会社と連携しながら、最適なソリューションを提供しています。
—仕事におけるやりがいや、大切にしていることを教えてください。
私の座右の銘でもあるのですが、「愚直であること」です。私は決して器用なタイプではありませんが、物事に対して粘り強く、まっすぐに取り組めることが最大の強みだと自覚しています。入社2年目でまだまだ金融の知識も経験も浅いため、お客さまからの質問にすぐに答えられないこともありますが、時間がかかってもしっかりご回答できるように心掛けるなど、様々な状況のお客さまに対して最適なご提案ができるよう、今は一歩一歩学びを深めている最中です。この姿勢は、〈みずほ〉のバリュ-「Empathy(多様な意見に耳を傾け、協力する)」にもつながるのかなと思っています。

2024年4月にみずほ銀行に入社。「愚直さ」は、入社式でも大切にしたい言葉として発表したそう
—仕事をするうえで、“ともに挑んでいる”と感じるポイントを教えてください。
日々、「地域」とともに挑んでいると感じています。私の勤務地である日本橋は、江戸時代から経済の中心として栄えてきた歴史ある街です。ビジネス街でありながら、老舗の百貨店や商店、飲食店などが軒を連ねる魅力ある街並みに、すっかり魅了されました。所属する部店では、部全体で地域を学ぶ歴史勉強会が催されているほか、2年に一度行われる伝統行事の山王祭でみこしを担いだり、日本橋の美観を保つための『名橋「日本橋」橋洗い』に毎年参加したりと、地域への貢献活動がさかんです。行事を通してお客さまから声をかけていただくことや、新たな出会いに恵まれることもあり、日々地域愛に目覚めていくのを実感しています。
そういった地域活動への積極的な参加のほか、休日は日本橋に出向いて街の探索をし、お客さまからすすめられたおいしいお店を訪問することにもハマっています。美術商のお客さまが多いため、自然と美術館にも足を運ぶようになりました。
【B面】5歳から続けてきたテコンドーで、めざすは世界一!
—プライベートではどんな活動をされているのでしょうか。
韓国発祥の「テコンドー」で、世界一をめざしています。出会いは幼稚園の時。友人のお兄さんに誘われて道場に行ってみたのがきっかけです。最初の印象は、「痛い、怖い、(大きな声を出すのが)恥ずかしい」(笑)。あまり気乗りがしませんでしたが、両親のすすめもあり5歳から始めることに。はじめは渋々、道場に通いましたが、小学校、中学校と続け、高校生になった頃に大きな転機が訪れました。
—高校生の時に何があったのでしょう?
ハンガリーで開催されたテコンドーのワールドカップに出場し、海外の選手と対戦したんです。テコンドーという共通のツールを持つことで、言語や文化の壁を超えて彼らとつながれることに感動し、一気に自分の世界が広がる感覚を得られました。テコンドーってこんなに面白いんだ!魅力があるスポーツなんだ!と思えました。

世界のライバルと切磋琢磨(せっさたくま)しながら、世界一に挑む
—そこから、さらにテコンドーに熱中していったのですね。テコンドーを通して知り合ったライバルであり仲間でもある海外の選手とは、日頃から交流があるのでしょうか。
SNSやオンライン通話を使って毎日のように情報交換をしています。互いの競技の動画を交換し、フィードバックし合ったりもしますね。また、海外の道場へ稽古に行くこともあります。大学時代はヨーロッパ5ヵ国を巡りました。最近では、休暇を利用してマレーシア、ベトナム、台湾の道場へ出かけました。海外での稽古は、技磨きと旅の好奇心の両方が満たされて、とても充実感があります。
—そんな藤本さんがテコンドーで「世界一」になることにこだわる理由は何ですか?
一つは日本のテコンドーをもっと盛り上げたいという気持ちがあるからです。日本の選手が世界一の座を取れば、世間の注目度も上がるはずです。もう一つは、「世界一」という高いハードルを乗り越えるために努力することで、自分がより大きく成長するし、視野も広がると思うからです。私は身体能力も体格も特に秀でているとは思いませんが、仕事と同じく「愚直であること」を武器に、ひたすら鍛錬を続けています。
A面でもB面でも、目標は世界をつなぐ架け橋になること
—A面/B面があることで生まれている相乗効果はありますか?
“人として強くなれる”ことだと思います。金融の仕事では、人間力が大切だとよく言われますが、この人間力には、論理的な思考力や共感力、コミュニケーション能力などとともに、自己制御力も含まれていると私は感じています。それはテコンドーも同じです。試合に勝つためには、日常生活から練習、試合本番まで、自分を律することが強く求められます。仕事でも練習でも、日々のルーティンをコツコツと積み上げることで、地道に人間力を鍛えていけると考えています。

組手で優勝、型では3位に輝いた台北オープン。「20年の競技歴の中で初めて国際大会でメダルを獲得し、2025年10月の世界大会に向けて自信になりました」と語る
—A面/B面ともに、今後の目標は何ですか?
A面では、「藤本さんだから相談したい」とお客さまに言っていただけるような信頼関係を築くことを、まずは目標にしています。また、将来的には、日系企業の海外進出を支援できるようになりたいですね。私はテコンドーを通じて、海外に挑戦する魅力や意義を学んだからこそ、世界で活躍したいという志を持つ企業をサポートしたいと思っています。
B面では、2025年10月にクロアチアで開催される世界大会で優勝すること、そして長期的には日本と世界の道場をつなぐ存在になることが目標です。礼節を特に重んじる日本のテコンドーと、同様に礼節を大切にしながらも、常識にとらわれない自由な発想のある海外のテコンドー、それぞれの良さを融合させて、テコンドーの魅力を多くの人に知っていただきたいと考えています。今後も“テコンドー世界一”の目標は変わることなく、仕事でもプライベートでも挑戦し続けていきたいです。