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取締役会議長メッセージ

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ビジネス面における注力テーマの磨き上げに加え、いかなる環境でも社会インフラとしての金融機関の役割を果たせるよう、議長として取締役会の運営をリードしていきます。社外取締役(取締役会議長)月岡 隆

取締役会議長就任にあたっての抱負

みずほフィナンシャルグループの社外取締役に就任してから4年が経ち、2025年6月に取締役会議長に就任しました。社外取締役就任以来、監査委員長や各委員として監督活動に取り組んできましたが、今般就任した議長という立場には特別な重みがあります。小林いずみ前議長からのバトンをしっかり引き継ぎ、〈みずほ〉の企業価値向上に向けて取締役会の運営をリードしていく所存です。次に、「これまでの監督活動や2024年度の振り返り」「中長期的な成長戦略に向けた取締役会の運営」について述べます。

これまでの監督活動や2024年度の振り返り

私はシステム障害による混乱の最中の2021年に社外取締役に就任し、社員の間に不安が広がっている状況を目の当たりにしたわけですが、持株会社とエンティティ間、各カンパニー間、執行と監督の間等、様々な組織の間に存在する溝こそが〈みずほ〉における最大の課題だと感じていました。こうした溝を解消し社員が同じ方向を見てつながるためには、まずは〈みずほ〉の過去から現在までの歴史を改めて学び、社会における〈みずほ〉の存在意義を改めて考え、企業風土変革の一歩として企業理念やパーパスを再定義すること、そのうえで、中期経営計画を新たに策定することが必要であると提言し、取締役会でも議論してきました。

企業風土変革は一朝一夕で実現できるものではなく、また、終わりのない取り組みだと思いますが、木原グループCEOをはじめとした経営陣が企業理念やパーパスの大義をしっかり社員に伝えてきた結果、私自身も拠点訪問等を通じ社員と直接お話しする中でその浸透を実感しています。

これまで取締役会でも重点的に議論し取り組んできた企業風土変革が実を結び、ビジネス面においても様々な成果が出始めてきました。2024年度は過去最高益を計上し、2023~2025年度を期間とする中期経営計画の財務目標値を1年前倒しで達成しました。また、16年ぶりの自己株式取得や楽天カードとの戦略的な資本業務提携を行ったほか、GreenhillとのPMI(買収後の統合・融合)等も進んでおり、総じて進展の大きな1年だったと評価しています。

中長期的な成長戦略に向けた取締役会の運営

先述の通り中期経営計画の財務目標は達成しましたが、こうした潮流をさらに発展させるべく、執行経営陣の取り組みをバックアップしていくことこそが、取締役会の運営をリードする取締役会議長としての役割だと思っています。〈みずほ〉には、「各業界とのリレーション・産業知見を活用した産業育成・企業成長のノウハウと支援実績」「米国を中心としたグローバルCIBビジネスモデル」等といった強みがあります。また、これまで課題としていた「マスリテール領域におけるデジタル・リモート・リアルチャネルの利便性向上」「資産形成層から富裕層に至るお客さまへのアプローチ体制」等についても取り組みを強化しています。こうした強みや取り組みを通じ、ビジネス面における5つの注力テーマを磨き上げ、固有の競争優位性へ昇華できるよう、取締役会でもしっかりと議論を尽くしていきます。

また、企業風土変革への不断の取り組みやIT改革の推進、安定的な業務運営等、ビジネスの成長を支える経営基盤の強化も重要であり、とりわけ金融機関は「資金決済機能」「金融仲介機能」等、社会インフラとしての役割を担っています。「厳しい環境下でもその役割をしっかり果たせるか」といった視点については常に忘れず、取締役会を運営していきます。

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