取締役会議長メッセージ
2025年度の振り返り
2025年度は、注力するビジネス4領域における着実な成長が進み、政策金利の引き上げや円安等、市況環境の追い風も受け、連結業務純益等は過去最高益を更新しました。一方で、一過性の要因に左右されない、持続的かつ安定的な収益基盤の強化は重要な課題と認識しています。取締役会では、財務指標の確認や要因分析にとどまらず、グローバル金融機関との比較等も行い、中長期的なビジネス戦略の方向感について多面的な議論を重ねました。
企業風土の変革についても着実に進展し、中期経営計画にて非財務目標として掲げていたエンゲージメントやインクルージョンの各スコアは、2025年度の社員意識調査でその目標水準を達成しました。2023年の企業理念再定義以降、経営陣一丸となってその浸透に取り組み、現場の声を経営に反映してきた結果だと評価しています。社員一人ひとりの認知・理解・共感が着実に高まり、社員同士による組織を越えたつながりや、〈みずほ〉の成長と社会的責任の両立に貢献しようとする姿勢が根付きつつあることを実感しています。
また、機関投資家の皆さまとのスモールミーティングやランチ懇親会では、資本効率や成長戦略、ガバナンス等に関し様々なご質問・ご意見をいただきました。投資家の関心事や〈みずほ〉に対する期待の高まりを直接肌で感じる貴重な機会となり、議長として、多様なステークホルダーの視点を意識した取締役会運営の重要性を再認識しました。
2026年度に向けて
国内外での競争環境の変化や新たなプレイヤーの台頭、規制・社会要請の高度化、地政学リスクの高まり等、事業環境は一層厳しさを増しており、本源的・安定的な収益力の一段の強化・定着化が引き続き求められます。こうした環境下においても〈みずほ〉が固有の競争優位性を確保するためには、〈みずほ〉がめざす金融機関像や社会への貢献というストーリーとメッセージを発信していくことが重要です。産業金融のDNAを有する〈みずほ〉として、日本と世界の持続的な発展に貢献するという高い「志」のもと、お客さま・投資家・社員といったステークホルダーとの対話を重ね、ビジネス面や企業風土の更なる成長・変革をめざしていきます。また、そうした「志」を実現するため、それぞれの注力するビジネス4領域の先鋭化に加え、各領域を“つなぐ”取り組みも〈みずほ〉の存在意義を示すことにつながると考えています。企業風土の変革により根付きつつある組織間や社員間の有機的なつながりをベースに「4+α」戦略を一段と深化させ、独自の競争力や価値創造力の磨き込みに結び付くよう、取締役会としてもモニタリングしていきます。
また、ビジネス戦略を支える人的資本の強化、IT改革の推進、安定的な業務運営等、経営基盤の強化についても引き続きしっかりと議論を重ねていきます。とりわけAIの急速な社会実装が進む環境下、AIを前提としたビジネス変革も不可欠です。取締役会としては、経営陣の取り組みを支援しつつ、ガバナンスの観点からリスク管理も徹底し、責任あるAI活用を推進していきます。
取締役会議長として、経営陣の挑戦を後押しするため、多様な知見と専門性を持つ取締役の力を最大限に引き出し、柔軟かつ建設的な議論が行える環境づくりに努めていきます。〈みずほ〉の持続的な企業価値向上に向け、取締役会の運営を一層強化していく所存です。