Project 04
イオンモール全店の
再エネ稼働に挑む
- #大企業支援
- #ファンド組成
- #再生可能エネルギー
脱炭素社会に向かう
企業の一歩目を確かな歩みに。
グローバルに流通・小売業を展開するイオングループの主要企業であるイオンモール株式会社は、2025年までにすべての店舗で使用電力全量を再エネ転換するという野心的な目標を設定。太陽光発電を中心とした再生可能エネルギーの活用は、目標達成のための重要な一歩となっています。しかし、全国各地の店舗の近くでは太陽光発電所の設置場所が確保できず、安定供給には大きな壁がありました。サステナビリティ分野をリードするイオングループの理念を実現し、多くの企業の道標をつくりたい。そんな想いを胸に〈みずほ〉のソリューションが集結し、新たな解を導き出します。

Project Members
登場人物
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みずほ銀行
情報通信・リテール第一部藤本 健志
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株式会社エコスタイル
執行役員 経営戦略推進部長岸田 光司さま
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イオンモール株式会社
地域サステナビリティ推進室 担当部長野島 成晃さま
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みずほ銀行
情報通信・リテールインダストリーグループ長付戦略スタッフ野田 聡明
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みずほ証券
不動産投資銀行部齋藤 英之
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みずほリース
環境エネルギー営業部渡辺 仁
大企業の
チャレンジングな
目標に、チーム力で
伴走する。

藤本
日本を代表する大企業のお客さまの経営課題について、グループの多様な機能を活用して解決したプロジェクトです。イオングループさまは、2025年までにイオンモール全店舗の使用電力を100%再エネに、2040年には店舗でのCO2排出ゼロをめざしています。非常に野心的な目標でしたので、金融機関として何かお手伝いできないかと検討を開始していきました。
〈みずほ〉内にいる、横断的に業界知見を横展開している戦略スタッフや、みずほ証券の不動産投資銀行部とも話をし、イオングループさまに安定的かつ経済メリットをご提供できるストラクチャーを模索しました。
顧客をつなぎ、
企業カルチャーを
尊重した最適解を出す。

藤本
さまざまな専門性を結集してストラクチャーを構築していく中で、全国各地のイオンモールの近くには、太陽光発電所を建設するための土地が十分ではないという課題がありました。そこで取り入れたのが、利用する場所から離れた発電所で作った電力を送電するオフサイトコーポレートPPA。この手法を使えば、自社の敷地に発電所の設置が難しい場合でも、再エネを安定的に調達することができるのです。
ただ、イオングループさまは長らく植樹活動も行っているため、新たな発電所建設のために木を切るプロジェクトは企業カルチャーとしてマッチしません。そのため、膨大な顧客ネットワークの中から、耕作放棄地を活用した太陽光発電事業に強みを持つ、エコスタイルさまをご紹介し、3社での新たな枠組みを構築していきました。
難易度の高い
スキーム構築を、
短期間で実現。

藤本
さらに、全国に700を超える国内最大規模の低圧太陽光発電所をファンドで保有する特別目的会社を設立しました。日本初の再エネプロジェクトボンドを組成、投資家を募り、〈みずほ〉自身もこのファンドへ出資しました。発電所の設置や運用を担うエコスタイルさま、脱炭素をめざすイオングループさま、ストラクチャーの構築とプロジェクトマネジメントを担う〈みずほ〉。3社により、前例のないスキームを生み出せました。意思決定も早く、この組み合わせでなければ成立していないですね。
岸田さま
メンテナンスも含め、「その発電所は本当に存続できるのか?」という目線で、発電所のデューデリジェンス(財務状況の調査)を、700基に対してきっちり進める必要がある。そんなポートフォリオを、しかもファンドでつくり上げること自体、〈みずほ〉さんにとっても初めてのトライアルだったと思うんですけど。すごく短期でやっていただけたなと思います。
グループとお客さまの
力を合わせれば、
あらゆる課題に
立ち向かっていける。

齋藤
今回はファイナンスだけではなく、みずほリースを中心に、事業会社としても参画しています。通常であれば商社や開発事業社がやるような役割を、金融機関として担っていることが画期的ですよね。
渡辺
リースとしても最初にこの話を聞いたとき、正直な気持ちとしては「本当に実現できるのだろうか」と思いました。これだけの規模、かつ前例にないスキーム構築でしたので、身構えていましたね。
野田
課題解決のためには、さまざまな知見やネットワークが必要ですが、〈みずほ〉の中だけでも相当ありますし、お客さままで広げると無限大ですよね。それを合わせれば解けないことはない。今回、3社の組み合わせで実現可能だと世の中にも証明できたので、ここに続いていく会社が出てくると思います。実際に、〈みずほ〉の他のお客さまからの反応も非常に大きく「自分たちもやっていきたい」というお話を多くいただきました。
大きな目標への
最初の1歩を、
一緒に踏み出し続ける。

野島さま
2040年にCO2フリー電源100%で店舗を営業するという目標下において、やれるところからやっていく。そのスタートが今回のプロジェクトでした。今後第2弾、第3弾と続けていく中で、他のさまざまなスキームも〈みずほ〉さんと一緒に考えていきたい。もちろんハードルが高いプロジェクトにはなりますが、ご協力を賜りたいと思っています。
藤本
日本を代表する企業さまが、未来に対して新たな挑戦をする。それはつまり、伴走する〈みずほ〉にとっても新しい挑戦になります。今回は全くゼロからのストラクチャー構築、かつ大規模なものでしたが、お客さまの重要な経営課題に向き合い解決していくためにも、産業や社会の将来のためにも、新たな価値を生み出し続けていきたいです。
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