Introduction

プロジェクトの背景

近年、インパクト投融資が注⽬を集めつつあり、国内におけるインパクト投融資の規模は約17兆円に拡⼤している。インパクト投融資とは、リスクとリターンの考え方に加えて、社会や環境課題の解決をめざす投融資⼿法だ。このようななか、〈みずほ〉グループ7社で「インパクトビジネスの羅針盤」を策定し、金融領域に限らないインパクトの取り組みを強化している。

Initiative

〈みずほ〉の取り組み

インパクトとは、事業や活動の結果として生じた社会的・環境的な変化や効果をいう。〈みずほ〉は、サステナブルな社会の実現に向けて、企業経営の意思決定にインパクトを織り込むことが重要と捉えている。
〈みずほ〉の「インパクトビジネスの羅針盤」は、開業から150年あまりの〈みずほ〉の社会価値創造の取り組みをインパクトを軸に整理するとともに、〈みずほ〉のインパクトビジネスに関する行動指針を示したものだ。〈みずほ〉のインパクトビジネスは、グループ一体で、お客様とともにインパクトを共創し、社会環境課題の解決と企業価値の向上の好循環をめざすものであり、不動産分野においても、このインパクトビジネスの推進が期待され、〈みずほ〉はその取り組みを開始している

みずほ信託銀⾏とみずほリサーチ&テクノロジーズは、共同で独⾃の評価フレームワークを開発し、仙台にある⽊造ハイブリッド構造の環境配慮型オフィスビルのインパクト評価を実施した。この評価フレームワークは国連環境計画・⾦融イニシアティブ(UNEP FI)と国⼟交通省のガイダンスを掛け合わせたものになっているが、国内外の評価の枠組みに沿った評価フレームワークを参照し、個別物件の評価を行ったのは、⽇本の⾦融機関で初めての取り組みである。
〈みずほ〉は不動産のインパクトを可視化する取り組み通じ、不動産を通じた社会課題の解決をめざす。また、今回評価を実施したビルは、みずほ信託銀⾏の⼦会社であるみずほ不動産投資顧問が、アセットマネージャーとして私募ファンドを組成し、投資家探索や物件運営方針立案等を実施。みずほ銀⾏からの不動産ノンリコースローンを⽤いて開発された物件で、環境配慮型のオフィスビルを開発するという想いのもと、脱炭素化や東北の⽂化、地産地消をテーマに企図された物件である。
本プロジェクトは、〈みずほ〉全体で⽣み出した不動産を軸とし、インパクトビジネスの推進のきっかけとなった。
〈みずほ〉はサステナブルな社会の実現をめざし、金融の枠組みを超えてお客さまの事業活動に貢献しながら、お客さまとともにインパクトの創出と収益の創出の好循環を実現することで、社会・環境課題の解決と企業価値の向上の実現をめざしていく。

Relationship

プロジェクト内の各社の関係性