文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当グループが判断したものであります。
(1)経営方針
①企業理念
当グループは、〈みずほ〉として行うあらゆる活動の根幹をなす考え方として、基本理念・ビジョン・みずほValueから構成される『〈みずほ〉の企業理念』を制定しております。この考え方に基づきグループが一体となって事業運営・業務推進を行うことで、お客さまと経済・社会の発展に貢献し、みなさまに<豊かな実り>をお届けしてまいります。
基本理念:〈みずほ〉の企業活動の根本的考え方
〈みずほ〉は、『日本を代表する、グローバルで開かれた総合金融グループ』として、
常にフェアでオープンな立場から、時代の先を読む視点とお客さまの未来に貢献できる 知見を磨き最高水準の金融サービスをグローバルに提供することで、
幅広いお客さまとともに持続的かつ安定的に成長し、内外の経済・社会の健全な発展に グループ一体となって貢献していく。
これらを通じ、〈みずほ〉は、いかなる時代にあっても変わることのない価値を創造し、 お客さま、経済・社会に<豊かな実り>を提供する、かけがえのない存在であり続ける。
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ビジョン:〈みずほ〉のあるべき姿・将来像
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『日本、そして、アジアと世界の発展に貢献し、お客さまから最も信頼される、 グローバルで開かれた総合金融グループ』 |
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1.信頼No.1の〈みずほ〉 2.サービス提供力No.1の〈みずほ〉 3.グループ力No.1の〈みずほ〉
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みずほValue:役職員が共有すべき価値観・行動軸
1.お客さま第一 ~未来に向けた中長期的なパートナー~ 2.変革への挑戦 ~先進的な視点と柔軟な発想~ 3.チームワーク ~多様な個性とグループ総合力~ 4.スピード ~鋭敏な感性と迅速な対応~ 5.情熱 ~コミュニケーションと未来を切り拓く力~
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②経営計画
当グループは、2019年度からの5年間を計画期間とする「5ヵ年経営計画 ~次世代金融への転換」をスタートいたしました。
この経営計画では、新たな時代の顧客ニーズに対応して、顧客との新たなパートナーシップを構築していく『次世代金融への転換』を実現し、『来るべき時代において、お客さまから今まで以上に必要とされ頼りにされる、より強力で強靭な金融グループ』を形作ってまいります。
(2)経営環境
2020年度の経済情勢を顧みますと、世界経済は新型コロナウイルスの世界的な感染拡大により大きく落ち込んだ後、持ち直しの動きが続いていますが、足もとでは一部の地域における変異株のまん延が回復の足かせとなっています。
米国経済は、感染拡大を受け失業率が急上昇しましたが、経済活動の再開に伴い、雇用環境は改善しています。FOMC(米連邦公開市場委員会)は金融緩和を継続する姿勢を示し、経済の下支えをしているほか、大規模な追加景気対策による押し上げ効果も期待されています。また、ワクチン接種の進展等もあり、新規感染者数は減少傾向にありますが、依然として高水準で推移しており、先行きの不透明感は拭い切れていません。
欧州では、強力なロックダウンにより消費や生産活動が急激に収縮しましたが、経済活動の再開により景気は底打ちの動きが見られます。また、英・EU間のFTA(自由貿易協定)交渉が妥結しブレグジットの経済への悪影響は限定的となる見込みです。しかし、感染の再拡大やそれに伴うロックダウンの再実施などにより、経済活動の停滞が続いており、景気の先行き懸念は残存しています。
アジアでは、中国においてインフラ投資主導の回復が続いたほか、雇用や所得環境の改善から個人消費も復調しており、民需は持ち直しに向かっています。しかし、米中対立は継続しており、貿易等をめぐる先行きの不確実性は依然として高い状況です。新興国では、一部の国で感染が再拡大し、経済の下押し圧力になっています。また、感染が抑制されている国においても、貿易・観光依存度の高い国や財政出動余地の低い国の経済への悪影響は継続しています。
日本経済は、感染拡大を受けた経済活動の制約によって大幅に落ち込んだ後、消費や輸出を中心に持ち直しの動きが続きましたが、足もとの感染再拡大により、一部に弱さが見られます。政府・日本銀行による政策対応もあり、失業率の上昇や企業倒産件数は抑制されていますが、サービス関連消費の落ち込みは避けられず、景気回復の重石となっています。
世界経済の先行きは、ワクチンの普及及び各国の金融緩和や財政出動による下支えを背景に緩やかに回復していく見込みです。ただし、ワクチンの普及が順調に進まない場合、経済活動の制約が継続し雇用や所得の悪化を通じた需要の更なる縮小が懸念されます。日本経済についても、景気の低迷が長期化し、累積的に大きな負の影響が生じる可能性があります。
(3)対処すべき課題
■ システム障害の原因究明・再発防止への取り組み
2021年2月から3月にかけて発生した当行のシステム障害につきましては、「システム障害特別調査委員会」の提言も踏まえ、再発防止に向けて、「システム」と「顧客対応・危機管理」のそれぞれの取り組みを強化し、かつそれらを機動的かつ部門横断的に融合させることで「多層的な障害対応力の強化」に向けて組織全体で取り組んでまいります。合わせて、これらの多層的な障害対応力を実効的なものにし、「システム」や「顧客対応・危機管理」の課題に通底する組織全体の根本課題を本質的に解決していく観点から、「人と組織の持続的強化」にも取り組んでまいります。
これらの対応策を確実かつ迅速に遂行していくために、当グループ及び当行において、それぞれ、当グループ社長、当行頭取を委員長とする「システム障害改善対応推進委員会」を設置いたします。また、経営監督の立場からは、当グループの社外取締役のみで構成される「システム障害対応検証委員会」が、再発防止策の実施状況の監督の役割を担い、引き続き本事案に対応してまいります。加えて、再発防止策の全般を実行する当事者である当行においても、社外取締役・社内取締役で構成する同委員会を設置し、再発防止策への対応状況の進捗を確認してまいります。
当グループと致しましては、今一度、金融グループとしての社会的役割と公共的使命を自覚するとともに、「お客さま起点の徹底」と「業務の安定化」に全力を注ぎ、お客さま・社会のお役に立つ存在になることをめざしてまいります。そして、今度こそ同様の障害は起こさないという強い決意のもと、今回の障害を契機として「より強靭な組織」となり、お客さま、そして社会の皆さまから真に信頼される存在となるべく、全役職員が一丸となって取り組んでまいります。
■ 5ヵ年経営計画の実行
当グループの5ヵ年経営計画(2019~2023年度)では、新たな時代のお客さまニーズに対応して、お客さまとの新たなパートナーシップを構築していく『次世代金融への転換』を実現し、『来るべき時代において、お客さまから今まで以上に必要とされ頼りにされる、より強力で強靭な金融グループ』を形作っていくことをめざしております。
デジタル化や少子高齢化、グローバル化等のメガトレンドに加えて、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大を契機として、人びとの生活や経済・社会のあり方が大きく、かつ急速に変化しています。新たな時代において、従来の「金融」という枠に捉われない新しい価値を提供する企業であるべく、『前に進むための3つの構造改革』を着実に実行してまいります。
(財務目標)
連結ROE*1 |
2023年度 7%~8%程度 |
連結業務純益*2 |
2023年度 9,000億円程度 |
*1 その他有価証券評価差額金を除く
*2 連結業務純益+ETF関係損益(当行、みずほ信託銀行株式会社合算)+営業有価証券等損益
(みずほ証券株式会社連結)
(重点取り組み領域)
① ビジネス構造の改革
経済・産業・社会の構造変化に対応し、当グループの強みを活かしつつ、以下の取り組みを中心にビジネス構造を改革してまいります。
● 新たな社会におけるライフデザインのパートナー
▶ 人生100年時代のライフデザインをサポートする資産形成とそれを支える人材育成
▶ 事業承継ニーズに対する高度なソリューション提供と経営人材確保ニーズへの対応
▶ コンサルティング中心のリアル店舗とデジタルチャネルを融合した次世代店舗展開
▶ テクノロジー活用やオープンな協業を通じた新たな顧客層の開拓や需要の創出
● 産業構造の変化の中での事業展開の戦略的パートナー
▶ イノベーション企業への成長資金供給、産官学連携など成長加速へのオープンな協働
▶ 産業知見等を活用し、事業リスクをシェアする新たなパートナーシップの構築
▶ グローバルな顧客の事業展開を支援すべく、アジアの顧客基盤やネットワークを活用
● 多様な仲介機能を発揮する市場に精通したパートナー
▶ グローバルネットワークとプロダクト提供体制の最適化により、投資家と投資家、発行体と投資家を繋ぐ
多様な仲介機能発揮
▶ 実現益と評価損益のバランスを重視しつつ、機動的なアセットアロケーションも活用した、ALM・ポート
フォリオ運営の高度化
② 財務構造の改革
以下の取り組みにより財務構造を改革し、事業環境・競争環境の変化に対応した柔軟な事業・収益構造への転換を実現してまいります。
● 事業・収益構造の課題を、以下の4つの視点でビジネス領域ごとに可視化
①リスクリターン(粗利ROE)、②コストリターン(経費率)、③成長性、④安定性
● 上記に基づいた、効率化分野から成長分野への集中的な経営資源再配分
● 安定収益基盤を確立した上で、機動的にアップサイド収益を追求する収益構造へ転換
③ 経営基盤の改革
ビジネスの持続的な優位性を支える経営基盤を強化すべく、以下の取り組みを行ってまいります。
● 新たな業務スタイルへの変革
▶ 人材・職場、IT・デジタル、チャネル、グループ会社を重点分野として取り組み
▶ 人事については、「社員の成長ややりたい仕事」を軸とする考え方に基づき人事制度を改定し、「社内外で
通用する人材バリュー」を最大化する新たな人事戦略を推進
● グループガバナンスの強化
▶ 持株会社とグループ各社間の役員兼職拡大等により、銀行・信託・証券以外のグループ会社も含めた一体運営
を更に強化し、重要戦略や構造改革を着実に遂行
● コミュニケーションを軸とした新たなカルチャーヘの変革
■ サステナビリティへの取り組み
「サステナビリティへの取り組みに関する基本方針」のもと、グループ全体で戦略と一体的にサステナビリティへの取り組みを推進することで、企業価値の向上を図り、持続可能な社会の実現をめざしてまいります。
具体的には、ステークホルダーからの期待・要請に対し、〈みずほ〉の戦略における重要性や親和性、中長期的な企業価値への影響を踏まえて特定した、サステナビリティ重点項目について、各カンパニー・ユニット・グループの戦略に織り込み、グループ一体で取り組んでまいります。
また、最も重要なグローバル課題の一つである気候変動については、取り組みをさらに進めるため、「環境方針」を2021年4月に改定し、2050年の脱炭素社会実現への貢献や、パリ協定の目標と整合するポートフォリオへの転換について明確化しました。同方針に基づき、めざすべきゴールに向けた具体的な道筋(パスウェイ)の明確化に向けた検討を進めてまいります。
取り組みの推進にあたっては、各ステークホルダーとの対話を重視し、当グループのサステナビリティへの取り組みが社会の常識と期待に沿うものとなるよう、情報開示の高度化に継続して努めてまいります。
(当グループの経営計画を踏まえた当行の運営方針等)
当行は、当グループの経営計画を踏まえ、お客さまとの新たなパートナーシップ構築や生産性の向上を推進するとともに、お客さま起点の運営を徹底することで、3つの構造改革を率先して実行し、グループ顧客基盤の拡大と収益基盤の強化に貢献することを、経営計画における運営方針としております。2021年度は、以下の3点を軸に、取り組みを進めてまいります。
・決済・金融仲介等の金融インフラを支える基幹業務を安定的に稼働させることに加え、新たな営業体制を早期に
軌道に乗せ、コロナ禍のお客さまニーズに金融・非金融の両面でしっかりと応える
・産業や社会の構造転換が進む中、専門性を最大限発揮しつつ、先んじた提案でお客さまに肉迫し、潜在的な課題
の解決やお客さまとの価値共創を通じ、新たなパートナーシップを構築する
・環境の変化やお客さまの期待の高まりに対して、自らどうするべきか考え・行動するとともに、現場と本部間や
エリア間・IG/RG間など組織を跨った情報交換・連携を今まで以上に強く意識する
[カンパニー・ユニットの取り組み]
当グループは、お客さまの属性に応じた銀行・信託・証券等グループ横断的な戦略を策定・推進する5つのカンパニーと、全カンパニー横断的に機能を提供する2つのユニットを設置し、グループを運営しております。当行においては、当グループにおけるカンパニー・ユニットに対応した組織として部門・ユニットを設置し、業務運営を行っております。
各カンパニー・ユニットの今後の取り組み方針(対処すべき課題)は次の通りです。
リテール・事業法人カンパニー
個人・中小企業・中堅企業の顧客セグメントを担当するカンパニーとして、銀行・信託・証券等グループ一体となったコンサルティング営業や、先進的な技術の活用や他社との提携等を通じた利便性の高い金融・非金融サービスの提供等に取り組んでおります。
(今後の取り組み方針)
お客さまニーズが急速に変化・多様化する中、個人のお客さまに対しては、「人生100年時代」におけるライフデザインのパートナーとして、グループ一体で総合資産コンサルティングの更なる充実を図り、お客さまの想い・希望の実現に向けたサポートを行います。法人のお客さまに対しては、事業構造改革や成長戦略等の支援に向け、中長期的な経営課題を踏まえたお客さまニーズ起点でのプラン策定とソリューション提供を強化し、お客さまの持続的成長を後押ししていきます。これらのお客さまニーズに対し、より専門性の高いアプローチを実現すべく、営業店体制を法人・個人別に再編し、それぞれの専門性を一層追求していきます。
また、コロナ禍を経て社会全体でリモート意識が一層高まる中、ご来店いただかなくてもお取引ができるよう、デジタルテクノロジーを活用したリモート・オンラインのサービス拡充にも取組んでまいります。
なお、当グループは、スマホ証券分野での協業を目的として、みずほ証券株式会社がソフトバンク株式会社の子会社である株式会社One Tap BUY(2021年2月1日にPayPay証券株式会社に商号変更)の株式を取得し、2020年9月30日に持分法適用関連会社としております。
2019年5月27日に設立いたしましたLINE Bank設立準備株式会社では、「LINE」とリンクした、親しみやすく利用しやすい"スマホ銀行"を提供することで、銀行をより身近な存在へと変化させ、利用者の皆様に寄り添い、日常的にご利用いただける新銀行の設立に向けて、準備を進めてまいります。
大企業・金融・公共法人カンパニー
国内の大企業法人・金融法人・公共法人の顧客セグメントを担当するカンパニーとして、お客さまの金融・非金融に関するニーズに対し、お客さまごとのオーダーメード型ソリューションを、グループ横断的に提供しております。
(今後の取り組み方針)
産業構造転換、サステナビリティへの社会的関心の一層の高まり等により、お客さまを取り巻く環境は、急速に変化しています。そうした中、単なる資金供与のみならず、グループ横断的なセクター別営業体制を構築し、より一層の業種・プロダクト知見を活かした提案等を実現することで、お客さまの持続的な発展に向けて、“最も頼りがいのあるホールセールバンク”ブランドを確立するとともに、価値共創パートナーとしての真価を発揮してまいります。
グローバルコーポレートカンパニー
海外進出日系企業および非日系企業等の顧客セグメントを担当するカンパニーとして、お客さまの事業への深い理解と、貸出・社債引受等のコーポレートファイナンスやトランザクション分野での強みを活かし、様々なソリューションの提供をめざしてまいります。
(今後の取り組み方針)
新型コロナウイルスの長期化が見込まれる中、お客さまの事業変革をグローバルに支える戦略パートナーとして、アジア経済圏におけるネットワークや米国資本市場における強みを活かし、地域を跨ぐバリューチェーンの活性化に取り組んでまいります。また、事業ポートフォリオの健全化・最適化に努め事業基盤の強化を一層図るとともに、持続可能性のある業務展開を通じ、社会的課題の解決に貢献してまいります。
グローバルマーケッツカンパニー
お客さまのヘッジ・運用ニーズに対してマーケット商品全般を提供するセールス&トレーディング業務、資金調達やポートフォリオ運営等のALM・投資業務を担当しております。銀行・信託・証券連携により、アジアトップクラスのグローバルマーケットプレイヤーをめざしてまいります。
(今後の取り組み方針)
セールス&トレーディング業務においては、国内やアジアを中心に銀・証実質一体運営を加速させ、お客さまの多様なニーズに対応するソリューション提供力強化とグローバルリスク集約や電子取引基盤構築などを通じたトレーディング力強化を図ることで、更なるプレゼンス向上に取り組んでまいります。
ALM・投資業務においては、市場分析や予兆分析の更なる高度化により市場の転換時には機動的なアロケーションシフトを実施することで、実現益と評価損益のバランスを重視しながら、含み益の更なる蓄積に取り組んでまいります。また、ALMにおいてはグローバルに安定性と効率性の両立させた運営を追求し、グループ全体のビジネスに貢献してまいります。
加えて、セールス&トレーディング・投資・資金調達の各分野におけるサステナビリティ推進に取り組んでまいります。
アセットマネジメントカンパニー
アセットマネジメントに関連する業務を担当するカンパニーとして、銀行・信託・証券およびアセットマネジメントOne株式会社が一体となって、個人から機関投資家まで、幅広いお客さまの資産運用ニーズに応じた商品やサービスを提供しております。
(今後の取り組み方針)
お客さまの中長期志向の資産形成をサポートし、国内金融資産の活性化に貢献してまいります。その達成に向けて、「選択と集中」により運用力・ソリューション提供力を強化し、アセットマネジメント機能の付加価値を高め、お客さまの期待を超える体験をグループ一体となって提供してまいります。また、イノベーションや業務プロセスの改革等を通じて、効率性や先進性を追求し、中長期にわたるビジネス成長基盤を強化してまいります。加えて、非対面ビジネスへの対応等を通じ、更なる成長に向けて加速してまいります。さらに、投資先企業との建設的な「目的を持った対話」(エンゲージメント)や、ESG情報を投資プロセスに組み込んだ運用、商品提供により、投資家の資産形成と社会・投資先企業の持続的成長に資する取り組みを推進してまいります。
グローバルプロダクツユニット
個人・法人・投資家等の幅広いセグメントのお客さまに向けた、投資銀行分野とトランザクション分野のソリューション提供業務を担当しております。M&Aや不動産、プロジェクトファイナンスから、国内外決済、資金管理、証券代行まで、各分野において高い専門性を発揮し、高度化・多様化するお客さまのニーズに応える事をめざしてまいります。
(今後の取り組み方針)
グローバル経済の回復見通しが引続き不透明な中、環境の変化を機敏に捉え、お客さまの事業構造転換や企業価値向上を最大限サポートしてまいります。
投資銀行分野においては、事業の再編や承継の加速、保有資産の見直し等、お客さまの経営戦略・成長戦略に応じて、グループ横断で最適なソリューションを提供してまいります。トランザクション分野においては、サプライチェーン・生産体制の見直し等の構造変化の動きに対し、アジアを中心に国内外各拠点間で緊密に連携し、お客さまの多様なニーズに柔軟に応えてまいります。また、サステナビリティに関連するお客さまの課題への対応や、
デジタライゼーションの進展を捉えた決済ビジネスの高度化等、様々なビジネス領域で、潮流変化を捉えた長期的視点からのソリューション提供に取り組んでまいります。
なお、JTCホールディングス株式会社、日本トラスティ・サービス信託銀行株式会社、資産管理サービス信託銀行株式会社は、2020年7月27日付で合併し、商号を株式会社日本カストディ銀行に変更しました。
リサーチ&コンサルティングユニット
産業からマクロ経済まで深く分析するリサーチ機能と、経営戦略等の幅広い分野にわたるコンサルティング機能を担うユニットとして、多様なソリューションを提供しております。
(今後の取り組み方針)
コロナ禍を契機として、新たな価値観・行動様式の定着化、デジタル化の進展、脱炭素・循環型社会に向けた転換等、経済・社会の構造変化が加速しています。リサーチ高度化やコンサルティング拡充等に取り組み、高い専門性を発揮することを通じて、〈みずほ〉の価値創造のバリューチェーンの起点となり、お客さまや社会に対する新たな価値の創造に貢献してまいります。
なお、みずほ情報総研株式会社、みずほ総合研究所株式会社の2社は、2021年4月1日付で合併し、商号をみずほリサーチ&テクノロジーズ株式会社に変更しました。
本項は、当行及び当グループの事業等に関するリスクについて、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項や、リスク要因に該当しない事項であっても、投資者の投資判断上、重要であると考えられる事項について記載しています。これらのリスクは互いに独立するものではなく、ある事象の発生により複数のリスクが増大する可能性があります。なお、当行及び当グループは、これらのリスクの発生可能性を認識したうえで、発生を回避するための施策を講じるとともに、発生した場合には迅速かつ適切な対応に努める所存です。
なお、本項に含まれている将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において判断したものです。
1.新型コロナウイルスに関するリスク
新型コロナウイルスの感染拡大により、日本を含む世界経済に強い下押し圧力がかかっており、広範な企業活動に悪影響が及んでいます。これまでのところ、各国政府・中銀が相次いで打ち出した財政政策・金融緩和策等により、グローバルな金融システムにおける著しい信用収縮は回避され、金融市場は落ち着いて推移しております。しかしながら、足もとでは変異株のまん延により、一部の地域において感染が再拡大し、経済活動の制限が再び強化される動きもみられます。
当行及び当グループでは、新型コロナウイルスの感染拡大に対応するために対策本部を設置し、同対策本部を中心として、新型コロナウイルスの感染拡大防止に取り組むとともに、社会機能維持に不可欠な金融インフラとしてお客さまへの事業資金の供給や資金決済などの金融機能の維持・継続にグループ一丸となって努めてまいりました。
新型コロナウイルスによる影響は当面継続し、グローバル経済の回復に時間を要する懸念があります。また、金融市場ではボラティリティが高まり易い状況が続くものと想定されます。これらに伴い、当行及び当グループにおいても、与信関係費用の大幅な増加や、保有資産等の評価損や減損の発生・拡大、資金流動性の低下等につながる可能性があります。また、こうした事態が生じた場合、当行及び当グループの業務運営や、業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
2.財務面に関するリスク
(1) 不良債権処理等に係るリスク
① 与信関係費用の増加等による追加的損失の発生
当行及び当グループは、多くの与信先についてメインバンクとなっているとともに、相当程度大口の与信先があります。また、与信先の業種については分散に努めておりますが、製造業、不動産業、金融・保険業向けの与信の割合が相対的に高い状況にあります。
当行及び当グループは、個々の与信先の信用状態や再建計画の進捗状況を継続的にモニタリングするとともに、企業グループやリスク事象発現時に影響が想定される特定業種への与信集中状況等を定期的にモニタリングするポートフォリオ管理を実施しているほか、クレジットデリバティブの活用によるヘッジ及び信用リスクの減殺を行っております。また、与信先から差入れを受けている担保や保証の価値についても定期的に検証しております。
しかしながら、国内外のクレジットサイクルの変調、特定の業界における経営環境の変化、不動産等の資産価格下落等によっては、想定を超える新たな不良債権の発生、メインバンク先や大口与信先の信用状態の急激な悪化、特定の業界の与信先の信用状態の悪化、担保・保証の価値下落等が生じる可能性があります。こうした事象によって、与信関係費用が増加する等追加的損失が発生し、当行及び当グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
② 貸倒引当金の状況
当行及び当グループは、自己査定基準、償却・引当基準に基づき、与信先の状況、差入れられた担保の価値及び経済動向を考慮した上で、貸倒引当金を計上しております。
償却・引当の計上にあたっては、貸出資産を適正に評価し、市場売却を想定した厳正な担保評価を行っておりますが、国内外の経済情勢の悪化、与信先の業況の悪化、担保価値の下落等により、多くの与信先で貸倒引当金及び貸倒償却等の与信関係費用や不良債権残高が増加する可能性があり、その結果、当行及び当グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(2) 保有資産等の価格変動等に係るリスク
① 株価下落による追加的損失の発生
当行及び当グループは、国内上場企業の普通株式を中心に、市場性のある株式を大量に保有しております。当行及び当グループでは、「上場株式の政策保有に関する方針」を掲げ、株価変動リスクが財務状況に大きな影響を与えうることに鑑み、その保有の意義が認められる場合を除き、上場株式を政策保有しないことを基本方針としており、売却を計画的に進めております。また、必要に応じて部分的にヘッジを行うことによりリスク削減にも努めております。しかしながら、これらの保有株式の株価が下落した場合には評価損や売却損が発生する可能性があります。
また、当行及び当グループの自己資本比率の計算においては、自己資本の算出にあたり、保有株式の含み損益を勘案していることから、株価が下落した場合には、自己資本比率が低下する可能性があります。
その結果、当行及び当グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
「上場株式の政策保有に関する方針」及び政策保有株式の保有意義検証等の概要については、株式会社みずほフィナンシャルグループの「コーポレートガバナンスに関する報告書」をご覧ください。
https://www.mizuho-fg.co.jp/company/structure/governance/pdf/g_report.pdf
② 金利の変動による追加的損失の発生
当行及び当グループは、投資等を目的として国債をはじめとする市場性のある債券等を大量に保有しているため、金利上昇に伴う価格の下落により、評価損や売却損が発生する可能性があります。また、当行及び当グループの金融資産と負債の間では満期等に違いがあるため、金利変動により損失が発生する可能性があります。当行及び当グループは、厳格なリスク管理体制の下、必要に応じて債券の売却や銘柄の入れ替え、デリバティブ取引等によるヘッジを行う等、適切な管理を行っておりますが、金融政策の変更や、財政悪化等によるソブリンリスク顕在化、その他市場動向等により大幅に金利が変動した場合には、当行及び当グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
③ 外国為替相場の変動による追加的損失の発生
当行及び当グループは、資産及び負債の一部を米ドル等の外貨建てで有しております。外貨建ての資産と負債が通貨毎に同額ではなく互いに相殺されない場合には、その資産と負債の差額について、為替相場の変動により円貨換算額が変動し、評価損や実現損が発生する可能性があります。当行及び当グループでは、必要に応じ適切なヘッジを行っておりますが、予想を超える大幅な為替相場の変動が発生した場合には、当行及び当グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
④ 保有資産の市場流動性低下による追加的損失の発生
当行及び当グループは、市場で取引される様々な資産を保有しておりますが、金融市場の混乱等により保有資産の市場流動性が著しく低下し、その結果、保有資産の価値が下落する可能性があります。グローバルな金融市場混乱や経済・金融環境の悪化等により、保有資産の市場流動性が著しく低下した場合には、当行及び当グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
⑤ 退職給付債務等の変動による追加的損失の発生
当行及び当グループの退職給付費用及び債務は、年金資産の期待運用利回りや将来の退職給付債務算出に用いる年金数理上の前提条件に基づいて算出しておりますが、株式相場並びに金利環境の急変等により、実際の結果が前提条件と異なる場合、又は前提条件に変更があった場合には、退職給付費用及び債務が増加する可能性があります。また、当行及び当グループの退職給付制度を改定した場合にも、追加的負担が発生する可能性があります。その結果、当行及び当グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
⑥ 繰延税金資産に係る財務上の影響
繰延税金資産については、現行の会計基準に従い、将来の課税所得見積りを合理的に行った上で計上しておりますが、将来の課税所得見積額の変更や税制改正に伴う税率の変更等により、繰延税金資産が減少し、当行及び当グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
⑦ ヘッジ目的等の金融取引に係る財務上の影響
ヘッジ目的等で利用するクレジットデリバティブや株式関連デリバティブ等の金融取引については、ヘッジ対象資産と会計上の取扱いや評価方法が異なる場合があります。そのため、市場の変動等により、ある特定の期間において、ヘッジ対象資産の評価が上昇しても、当該金融取引から損失のみが発生する場合があり、当行及び当グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
⑧ 固定資産の減損に係るリスク
当行及び当グループは、保有する有形固定資産及び無形固定資産について、現行の会計基準に従い減損会計を適用しておりますが、当該資産に係る収益性の低下や時価の下落等により、投資額の回収が見込めなくなった場合は減損損失を認識する可能性があります。減損損失を認識した場合、当行及び当グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
(3) 資金調達等に係るリスク
① 資金調達が困難となることによる追加的損失の発生
当行及び当グループの資金調達は、主に預金、債券発行及び市場からの調達により行っております。特に、外貨資金は、円貨資金に比べ市場からの調達の依存度が高くなっております。そのため、資金調達の安定性の観点から、今後必要となる資金調達額に対する上限額の設定や資金繰りの状況に応じた対応方針の策定等、厳格な管理を行っております。
しかしながら、国内外の景気悪化、金融システム不安、金融市場の混乱等により資金流動性が低下した場合、あるいは当行及び当グループの業績や財務状況の悪化、格付の低下や風説・風評の流布等が発生し、予想外の資金流出が発生した場合には、資金調達コストの増加や、外貨資金調達等に困難が生じることがあり、当行及び当グループの業務運営や、業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
② 格付引き下げによる悪影響
株式会社みずほフィナンシャルグループや当行等、当グループの一部の会社は、格付機関から格付を取得しております。格付の水準は、当行及び当グループから格付機関に提供する情報のほか、格付機関が独自に収集した情報に基づいています。また、日本国債の格付や日本の金融システム全体に対する評価等の影響も受けているため、常に格付機関による見直し・停止・取下げが行われる可能性があります。
仮に格付が引き下げられた場合には、資金調達コストの上昇や資金調達の困難化、市場関連取引における追加担保の提供、既存取引の解約等が発生する可能性があり、当行及び当グループの業務運営や、業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
例えば、当行及び当グループのデリバティブ契約に基づき格下げによる追加担保の金額を試算すると、他の条件が不変であれば、2021年3月末に1ノッチの格下げがあった場合は約59億円、2ノッチの格下げの場合は約138億円となります。
(4) 自己資本比率等に係るリスク
① 自己資本比率規制
当行及び当グループには、2013年3月期より、バーゼル銀行監督委員会が公表したバーゼルⅢテキスト(銀行の自己資本と流動性に係る国際的な基準の詳細を示すもの)に基づき金融庁の定める自己資本比率規制が段階的に適用されております。また、バーゼル銀行監督委員会は、2017年12月に、バーゼルⅢ規制の見直しに係る最終規則文書を公表しており、当該見直し後の規制は当初2022年から段階的に適用される予定でしたが、バーゼル銀行監督委員会の上位機関である中央銀行総裁・銀行監督当局長官グループは、2020年3月に、新型コロナウイルス感染症への対応として銀行や監督当局の実務上の対応力を高めるため、当該規制の段階的な適用開始を一年先送りして2023年からとすることを公表しています。これに伴い、金融庁は、同月に、本邦においては2023年3月期から実施する予定である旨を公表しています。加えて、2020年12月24日に最終化されたバーゼルⅢ規制の国内実施に関する方針案が公表され、2021年3月31日には、その内オペレーショナル・リスクに係る告示改正案が公表されています。
当グループは、海外営業拠点を有しておりますので、連結自己資本比率を「銀行法第52条の25の規定に基づき、銀行持株会社が銀行持株会社及びその子会社の保有する資産等に照らしそれらの自己資本の充実の状況が適当であるかどうかを判断するための基準」(平成18年金融庁告示第20号)に定められる国際統一基準以上に維持する必要があります。また、当行も、海外営業拠点を有しておりますので、連結自己資本比率及び単体自己資本比率を「銀行法第14条の2の規定に基づき、銀行がその保有する資産等に照らし自己資本の充実の状況が適当であるかどうかを判断するための基準」(平成18年金融庁告示第19号)に定められる国際統一基準以上に維持する必要があります。
さらに、当グループは、グローバルなシステム上重要な銀行(G-SIBs)として選定されており、より高い水準の自己資本比率が求められることとなります。また、G-SIBsのグループ及び追加的に求められる資本水準は年次で更新されるため、今後、当グループに対してさらに高い資本水準が求められる可能性があります。
当行及び当グループは、事業戦略と一体となったリスクアセット運用計画、資本の効率性並びに本項に示した各種リスクの状況等を踏まえ、適正かつ十分な水準の自己資本比率を維持することに努めておりますが、本項に示した各種リスクの顕在化や自己資本比率の計測手法の変更等により、当行及び当グループの自己資本比率が低下する可能性があります。また、自己資本比率規制においては、のれん及びその他の無形固定資産、繰延税金資産、金融機関等の資本調達手段の保有等、調整項目については所定の要件のもとで自己資本から控除されますが、かかる規制により、当行及び当グループの自己資本の額が減少し、自己資本比率が低下する可能性もあります。
仮に当行及び当グループの自己資本比率が一定基準を下回った場合には、自己資本比率の水準に応じて、金融庁から、社外流出の制限や資本の増強を含む改善計画の提出、さらには総資産の圧縮又は増加の抑制、一部の業務の縮小、子会社等の株式の処分、業務の全部又は一部の停止等の是正措置を求められる可能性があります。加えて、当行を含む当グループは、米国その他の事業を行う諸外国において、自己資本比率規制を受けており、当該規制に抵触した場合には、現地当局から様々な規制及び命令を受ける可能性があります。かかる事態が生じた場合、当行及び当グループの業務運営や、業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
② レバレッジ比率規制
2017年12月にバーゼル銀行監督委員会が公表したバーゼルⅢ規制の見直しに係る最終規則文書において、レバレッジ比率規制の枠組みが最終化され、2019年3月に金融庁は、当該文書に基づくレバレッジ比率規制に係る府省令の一部改正及び関連する告示等を公表し、2019年3月31日より当行及び当グループに対して一定比率以上のレバレッジ比率の維持を求めるレバレッジ比率規制の段階的な適用が開始されております。本邦における最終化された定義に基づくレバレッジ比率規制及びG-SIBsに対するレバレッジ比率バッファーの導入は、当初は2022年3月31日から適用開始の予定でしたが、最終化されたバーゼルⅢの導入延期に伴い、1年延期され、2023年3月31日より適用開始の予定です。なお、2020年6月に金融庁は、新型コロナウイルス感染症の影響拡大が懸念される中、日本銀行による金融政策と銀行等への健全性規制との調和を図るため、例外的なマクロ経済環境を勘案して最低所要レバレッジ比率につき金融庁長官が別に定める比率を適用する場合には、レバレッジ比率の算定にあたり、分母である総エクスポージャーの額から日銀預け金を除外すること等の措置を、2021年3月末までに限り導入し、その後当該措置の2022年3月末までの延長を発表しております。
当該規制は、自己資本比率規制上の国際統一基準が適用される銀行持株会社及び銀行に対して、自己資本比率の補完的指標であるレバレッジ比率を一定比率以上に維持することを求めるものであり、当該規制により、仮に当行及び当グループのレバレッジ比率が一定比率を下回った場合には、レバレッジ比率の水準に応じて、金融庁から、資本の増強に係る措置を含む改善計画の提出、さらには総資産の圧縮又は増加の抑制、一部の業務の縮小、子会社等の株式の処分、業務の全部又は一部の停止等の是正措置を求められる可能性があります。かかる事態が生じた場合、当行及び当グループの業務運営や、業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
③ 総損失吸収力(TLAC)規制
2015年11月にFSBは、グローバルなシステム上重要な銀行(G-SIBs)に対して、一定比率以上の総損失吸収力(TLAC)を求める最終文書を公表しており、2019年3月に金融庁は、当該文書に基づくTLAC規制に係る銀行法施行規則の一部改正及び関連する告示を公表し、2019年3月31日より当グループ及び当行を含む当グループの主要子会社に対して本邦TLAC規制の段階的な適用が開始されております。なお、2020年6月に金融庁は、例外的なマクロ経済環境を勘案して最低所要レバレッジ比率につき金融庁長官が別に定める比率を適用する場合には、レバレッジ比率の算定にあたり、分母である総エクスポージャーの額から日銀預け金を除外すること等の措置を、2021年3月末までに限り導入し、その後当該措置の2022年3月末までの延長を発表しております。当該措置により、レバレッジ比率の算定にあたり、分母である総エクスポージャーの額から日銀預け金を除外する場合は、総エクスポージャーベース外部TLAC比率及び最低所要内部TLAC額の算定にあたっても、分母である総エクスポージャーの額から日銀預け金を除外することとなります。
TLAC規制は、当グループを含むG-SIBsに対して、自己資本比率規制に加えて追加的に適用される規制であり、当該規制により、仮に当グループのTLAC比率や、当行を含む当グループの主要子会社のTLAC額が一定基準を下回った場合には、金融庁から、TLAC比率の向上やTLAC額の増加に係る改善策の報告を求められる可能性や、業務改善命令を受ける可能性があります。かかる事態が生じた場合、当行及び当グループの業務運営や、業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
④ 資本調達
普通株式等Tier1資本を除き、当グループの資本調達(TLAC規制に対応した調達を含む)は、主に債券発行により行っております。しかしながら、当行及び当グループの業績や財務状況の悪化、格付の低下や風説・風評の流布等が発生した場合、あるいは国内外の景気悪化、金融システム不安や金融市場の混乱等が生じた場合には、資本調達コストの増加や、十分な資本調達が出来ないことで企図した水準への自己資本比率等の向上が図れない等の事象が生じることがあり、当行及び当グループの業務運営や、業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
3.業務面に関するリスク
① システムリスクの顕在化による悪影響
当行及び当グループは、勘定系・決済系等の巨大なコンピュータシステムを保有しており、国内外の拠点をはじめ、お客さまや各種決済機構等のシステムとグローバルなネットワークで接続されています。
当行及び当グループは、日頃よりシステムの安定稼動の維持に努めるとともに、重要なシステムについては、原則としてバックアップを確保する等、不測の事態に備えたコンティンジェンシープランを策定しております。
しかしながら、過失、事故、サイバー攻撃、システムの新規開発・更新等により重大なシステム障害が発生した場合には、こうした対策が有効に機能しない可能性があります。
システムリスクが顕在化した場合には、情報の流出、誤作動、業務の停止及びそれに伴う損害賠償、行政処分、レピュテーションの毀損等により、当行及び当グループの業務運営や、業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
当行において、2021年2月28日から同年3月12日にかけて、複数のシステム障害が発生し、ATM・インターネットバンキング取引や外為取引等が一部不能となりました。これらの事案の原因究明等を行うため、株式会社みずほフィナンシャルグループの取締役会は、株式会社みずほフィナンシャルグループ及び当行と利害関係を有しない外部の識者・専門家から構成される独立した調査委員会を設置し、さらに、再発防止策の策定の検証を行うため、社外取締役のみで構成される独立した検証委員会を設置しました。その後、2021年6月に、調査委員会による調査報告書を受領し、同報告書における評価・提言も踏まえ、株式会社みずほフィナンシャルグループ及び当行としての原因究明・再発防止にかかる総括を公表しました。
② サイバー攻撃等による悪影響
当行及び当グループが保有する多くのシステムは、国内外の拠点をはじめ、お客さまや各種決済機構等のシステムと、グローバルなネットワークで接続されております。当行及び当グループは、サイバー攻撃の高度化・裾野拡大を踏まえて、サイバーセキュリティ対策を経営の重要課題と認識し、経営主導のもと、サイバーセキュリティ戦略を策定するとともに、2018年6月公表の「サイバーセキュリティ経営宣言」に基づいて、継続的にサイバーセキュリティ対策を推進しています。
Mizuho-CIRT*1を中心に、高度なプロフェッショナル人材を配置し、統合SOC*2等による監視、ウイルス解析、多層的防御等の態勢強化に努めるとともに、人材育成、サプライチェーン対策、お客さまの意識啓発にも注力しております。
しかしながら、こうした強化策が奏功せず、サイバー攻撃によるサービス停止、データ改ざん、情報漏えい、不正送金が発生した場合には、それに伴う損害賠償、行政処分、レピュテーションの毀損等により、当行及び当グループの業務運営や、業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
*1 Cyber Incident Response Team
*2 Security Operation Center
③ 個人情報等の漏洩等の発生による悪影響
当行及び当グループは、多数の法人・個人のお客さまの情報を保有しているほか、様々な内部情報を有しております。特に、個人情報については、情報の漏洩や不正なアクセスを防止するため、個人情報保護法の下で、より厳格な管理が要求されております。当行及び当グループにおいても情報管理に関するポリシーや事務手続等を策定しており、役職員等に対する教育・研修等により情報管理の重要性の周知徹底、システム上のセキュリティ対策等を行い、外部委託先についても同様に情報管理態勢を監督しておりますが、こうした対策が必ずしも有効に機能するとは限りません。今後、仮に重要な情報が外部に漏洩した場合には、損害賠償、行政処分、レピュテーションの毀損等により、当行及び当グループの業務運営や、業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
④ マネー・ローンダリング及びテロ資金供与対策上の不備に係るリスク
金融犯罪が多様化かつ高度化し、世界各所でテロ犯罪が継続的に発生する等、マネー・ローンダリング及びテロ資金供与対策(以下「マネロン対策」という)の重要性が急速に高まる中、我が国のマネロン対策に関する法規制の遵守状況及び対策の実効性を審査するFATF第4次対日相互審査が2019年に実施されております。かかる審査も踏まえ、「マネー・ローンダリング及びテロ資金供与対策に関するガイドライン」(2021年2月改正)が本邦金融当局から発出されるなど、金融機関のマネロン対策の強化が課題となっています。当行及び当グループは、国内外において事業活動を行う上で、国内外の法令諸規制の適用及びそれに基づく国内外の金融当局の監督を受けており、当行及び当グループでは、国内外の法令諸規制を遵守する態勢を整備するとともに、マネロン対策の更なる強化を継続的に実施しております。
しかしながら、マネロン対策が有効に機能せず、仮に法令諸規制の違反等が発生した場合には、業務停止、制裁金等の行政処分、レピュテーションの毀損等により、当行及び当グループの業務運営や、業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
⑤ 米国国務省によりテロ支援国家と指定された国に所在する者との取引に関するリスク
米国法上、米国人は、米国国務省によりテロ支援国家と指定された国(イラン、シリア、北朝鮮、キューバ(2021年1月追加指定)。以下「指定国」という)と事業を行うことが一般的に禁止されており、当行及び当グループは、関係する米国法を遵守する態勢を整備しております。但し、米国外の拠点において、関係法令の遵守を前提に、顧客による輸出入取引に伴う貿易金融やコルレス口座の維持等、指定国に関連する業務を限定的に行っております。なお、イランには、駐在員事務所を設置しています。指定国に関係するこれらの業務は、当行及び当グループ全体の事業、業績及び財務状態に比し小規模であり、また、関係する日本及び米国の法令を遵守する態勢を整備しております。
指定国が関与する取引に関わる規制は今後強化もしくは改定されていく可能性があり、当行及び当グループの法令遵守態勢が米国における規制に十分対応できていないと米国政府に判断された場合には、当行及び当グループの業務運営に悪影響を及ぼすような、米国政府による何らかの規制上の措置の対象となる可能性があります。また、顧客や投資家を失う、ないしは当行及び当グループのレピュテーションが毀損することで、当行及び当グループの事業又は株式会社みずほフィナンシャルグループの株価に悪影響を及ぼす可能性があります。
⑥ 不公正な市場取引に係るリスク
当行及び当グループは、国内外において市場業務を行う上で、不公正な市場取引に係る本邦及び他国の法令諸規制や取引所規則等の適用とともに国内外の金融当局の監督を受けております。
当行及び当グループは、不公正な市場取引に係る法令諸規制や取引所規則等が遵守されるよう、役職員に対するコンプライアンスの徹底やコンプライアンス・リスク管理等を行っておりますが、こうした対策が必ずしも有効に機能するとは限りません。
今後、仮に不公正な市場取引に係る法令諸規制の違反等が発生した場合には、関係当局からの処分やレピュテーションの毀損等により、当行及び当グループの業務運営や、業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
⑦ 法令違反等の発生、役職員による不適切な行為・不作為による悪影響
当行及び当グループは、国内において事業活動を行う上で、会社法や独占禁止法等、会社経営に係る一般的な法令諸規制や、銀行法、金融商品取引法、信託業法等の金融関連法令諸規制の適用、金融当局の監督を受けております。また、海外での事業活動については、それぞれの国や地域の法令諸規制の適用とともに金融当局の監督を受けております。さらに、当行及び当グループ、及びその役職員は、法令諸規制やルールを遵守することのみならず、「顧客や社会から期待される水準」、「社会的規範や目線」に即した行動を取ることが求められていますが、その水準や目線は日々高まるとともに内容は変容していくことが想定されます。
当行及び当グループは、上記を踏まえ、役職員に対するコンプライアンスの徹底や健全なリスクカルチャーの浸透及び醸成に向けた取り組み、法務リスク管理等を行っておりますが、こうした対策が必ずしも有効に機能するとは限りません。
今後、仮に法令違反等や役職員による不適切な行為・不作為が発生した場合には、行政処分やレピュテーションの毀損等により、当行及び当グループの業務運営や、業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
⑧ 当行及び当グループの戦略、施策が奏効しないリスク
当行及び当グループは、2019年5月に発表した、2019年度から2023年度までの5年間を計画期間とする当グループの経営計画等、様々な戦略や施策を実行しております。
しかしながら、こうした戦略や施策が実行できない、あるいは、たとえ戦略や施策が実行できた場合でも当初想定した成果の実現に至らない可能性、本項に示した各種リスクの顕在化又は経済環境の変化等により発表した数値目標を達成できない可能性があります。
なお、当グループの経営計画の内容につきましては、有価証券報告書「第2 事業の状況 1.経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」をご覧ください。
⑨ 業務範囲の拡大等に伴う新たなリスクの発生による悪影響
当行及び当グループは、総合金融コンサルティンググループとして、銀行業・信託業・証券業をはじめとする様々な業務を行っております。さらに、お客さまのニーズの高度化や多様化、ないしは規制緩和の進展等に応じた新たな業務分野への進出や各種業務提携、資本提携を実施しております。当行及び当グループは、こうした新たな業務等に伴って発生する種々のリスクについても適切に管理する体制を整備しております。しかしながら、想定を超えるリスクが顕在化すること等により、当行及び当グループの業務運営や、業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
⑩ 事務リスクの顕在化による悪影響
当行及び当グループは、幅広い金融業務において大量の事務処理を行っております。これらの多様な業務の遂行に際して、役職員による過失等に起因する不適切な事務が行われることにより、損失が発生する可能性があります。
当行及び当グループは、各業務の事務取扱を明確に定めた事務手続を制定するとともに、事務処理状況の定期的な点検を行っており、さらに本部による事務指導の強化や管理者の育成、システム化等を推進しておりますが、こうした対策が必ずしも有効に機能するとは限りません。今後、仮に重大な事務リスクが顕在化した場合には、損失の発生、行政処分、レピュテーションの毀損等により、当行及び当グループの業務運営や、業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
⑪ 人事上のリスクの顕在化による悪影響
当行及び当グループは、多数の従業員を雇用しており、日頃より有能な人材の確保や育成等に努めております。しかしながら、十分な人材を確保・育成できない場合には、当行及び当グループの競争力や効率性が低下し、業務運営や、業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
⑫ 財務報告に係る内部統制の構築等に関するリスク
株式会社みずほフィナンシャルグループは、ニューヨーク証券取引所上場企業であり、当グループは、米国サーベンス・オクスリー法に準拠した開示体制及び内部統制の強化を行っております。同法により、同社経営者及び監査法人はそれぞれ同社の財務報告に係る内部統制の有効性を評価し、その評価結果をForm20-Fにより報告することが求められています。
また、金融商品取引法においても、株式会社みずほフィナンシャルグループは、同社経営者による財務報告に係る内部統制の有効性の評価、及び経営者評価に対する監査法人の意見を内部統制報告書及び内部統制監査報告書により報告することが求められています。
当行及び当グループは、上記に従い財務報告に係る内部統制の構築を行っており、評価の過程で発見された問題点は速やかに改善するべく努力しております。しかしながら、改善が間に合わない場合や、経営者が内部統制を適正と評価したとしても監査法人は不適正とする場合があり、その場合、当行及び当グループの財務報告の信頼性に悪影響を及ぼす可能性があります。
⑬ 訴訟に関するリスク
当行及び当グループは、国内外において銀行業務を中心に様々な金融業務を行っておりますが、こうした業務を行うにあたり、損害賠償請求訴訟等の提起を受ける可能性があり、その場合、訴訟の動向によっては、当行及び当グループの業務運営や、業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
⑭ リスク管理の方針及び手続が有効に機能しないリスク
当行及び当グループは、リスク管理の方針及び手続に則りリスク管理の強化に注力しております。しかしながら、急速な業務展開に伴い、リスクを特定・管理するための方針及び手続が、必ずしも有効に機能するとは限りません。また、当行及び当グループのリスク管理手法は、過去の市場動向に基づいている部分があることから、将来発生するリスクを正確に予測できるとは限りません。当行及び当グループのリスク管理の方針及び手続が有効に機能しない場合、当行及び当グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
4.金融諸環境等に関するリスク
① 金融経済環境の変化による悪影響
当行及び当グループは、日本国内の各地域及び米国や欧州、アジアなどの海外諸国において幅広く事業を行っております。日本やこれらの国、地域における経済状況が悪化した場合、あるいは、金融市場の著しい変動等が生じた場合には、当行及び当グループの事業の低迷や資産内容の悪化等が生じ、当行及び当グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
② 法令諸規制の改正等による悪影響
当行及び当グループは、国内において事業活動を行う上で、会社法、独占禁止法や会計基準等、会社経営に係る一般的な法令諸規制や、自己資本比率規制を含む銀行法、金融商品取引法、信託業法等の金融関連法令諸規制の適用を受けております。また、海外での事業活動については、それぞれの国や地域の法令諸規制の適用も受けております。
これらの法令諸規制は将来において新設・変更・廃止される可能性があり、その内容によっては、商品・サービスの提供の制限や、追加でのシステム開発負担につながる等、当行及び当グループの業務運営や、業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
③ LIBOR等の指標金利に関するリスク
当行及び当グループは、多数の法人・個人等のお客さまにローン・預金・債券・デリバティブ等の広範な商品、サービスを提供しておりますが、これらには米ドルをはじめとする多くの通貨でロンドン銀行間取引金利(以下「LIBOR」という)等の指標金利を参照する商品・サービスが含まれています。また、当行及び当グループは、このような指標金利を参照する商品等を保有し、当該指標金利を参照する負債等を有し、さらに当該指標金利は、当行及び当グループ内における金融商品の評価等においても利用されております。
2012年以降に顕在化した、一連のLIBOR不正操作問題などを踏まえ、金融安定理事会(FSB)は、2014年7月に公表した報告書の中で、金融指標の信頼性・透明性向上を図るべく、指標金利としてリスクフリーレートの構築を提言しました。また、2017年7月には英国の金融行動監視機構長官(FCA)が、2021年末以降はLIBOR維持のためにパネル行にレート呈示を強制する権限を行使しない旨を表明しました。その後、LIBOR の運営機関であるIBAが、2021年3月に、2021年末以降はJPY・GBP・EUR・CHF LIBOR及び一部のUSD LIBORについて、2023年6月末以降はその他のUSD LIBORについて、それぞれ公表を停止することを表明し、これを踏まえて、FCAはLIBORの恒久的公表停止及び代表性喪失に関して正式に発表しました。
LIBOR等の指標金利の公表停止及び後継指標への移行に向けて、当行及び当グループでは、グループ全体での対応を行う観点から、専門部署を設置する等の対応策を講じております。しかしながら、参照金利や評価方法の変更等により、指標金利を参照する当行及び当グループの金融資産及び金融負債につき損失が発生し、また、商品・サービスの提供の制限や、既存の商品・サービスに関する訴訟リスクの増大や追加でのシステム開発が必要になること等に伴う費用の増加等の要因により当行及び当グループの業績や財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
④ 環境・社会に配慮した投融資等の取り組みに係るリスク
当行及び当グループは、金融の円滑化を図り、経済・社会の持続可能な発展に貢献するため、社会的責任と公共的使命の重みを常に認識し、適切なリスク管理態勢のもと、高度なリスクテイク能力を活用した金融仲介機能の発揮に努めています。
昨今、気候変動問題などの環境・社会課題の顕在化に伴い、当行及び当グループを取り巻くステークホルダーからは、資金提供者として、環境・社会に一層配慮することが期待されています。かかる背景から、当行及び当グループは、取引を通じて環境・社会に対する負の影響を助長する可能性が高いセクターに関する取り組みやセクター横断的な取り組みを加えた包括的な方針を制定するなど、環境・社会リスクの低減・回避に向けた取り組みを強化しています。
しかしながら、ステークホルダーからの期待・目線は日増しに高まっており、当行及び当グループや投融資先企業の取り組みが期待から大きく乖離した場合等には、当行及び当グループのレピュテーションの毀損・与信関係費用の増加等により、当行及び当グループの業務運営や、業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
⑤ 気候変動リスク
2015年に採択された「パリ協定」を受け、気候変動の原因とされる温室効果ガスの削減を目的とした取り組みが世界的に加速しており、様々な環境・社会課題の中でも気候変動リスクへの対応の重要性が高まっています。
当行及び当グループは、気候変動が環境・社会、人々の生活・企業活動にとっての脅威であり、金融市場の安定にも影響を及ぼしうる最も重要なグローバル課題の一つであると認識しています。気候変動リスクとしては、低炭素経済への移行に伴い、広範囲に及ぶ政策・法規制・技術・市場の変化が生じることに起因する移行リスク、気候変動により、資産に対する直接的な損傷や、サプライチェーンの寸断による間接的な影響等が生じる物理的リスクが挙げられます。このうち、移行リスクについては、温室効果ガスの高排出セクターに対する与信関係費用の中・長期的な増加や、石炭火力発電をはじめとする化石燃料関連へのファイナンスに対するレピュテーションの悪化などが代表的なリスクとして想定されます。また、物理的リスクとしては、台風・豪雨等の異常気象事象の激化に伴うお客さまの事業停滞による業績悪化影響、及び、担保価値の毀損を通じた与信関係費用の増加等の急性リスクや、感染症や熱中症の増加等によるマクロ経済の悪化に起因した与信関係費用の増加等の慢性リスクなどが代表的です。
当行及び当グループはこれらのリスクを管理するために、グローバルな潮流・動向も捕捉しながら、戦略やリスク管理態勢の見直しを実施しておりますが、こうした取り組みが奏功せず気候変動リスクが顕在化した場合には、当行及び当グループの業務運営や、業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
⑥ 金融業界の競争激化による悪影響
当行及び当グループは、国内外の大手金融機関やノンバンク等との激しい競争環境に晒されています。また、昨今は様々なテクノロジー(いわゆるFinTech)の進展により業種の垣根を越えて多くの企業による金融領域への新規参入が相次ぐなど、当行及び当グループを取り巻く競争環境はますます激化する可能性があります。さらに、これまで進められてきた金融規制改革により、競合他社との戦略の差別化が難しくなり、特定のビジネスにおける競争環境が激化していく惧れもあります。当行及び当グループが、競争に十分対応することができない場合には、当行及び当グループの業務運営や、業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。また、競争激化等に伴い、金融業界において金融機関の再編が進み、当行及び当グループの競争力や株式会社みずほフィナンシャルグループの株価に悪影響を及ぼす可能性があります。
⑦ 災害等の発生による悪影響
当行及び当グループは、国内外において店舗、事務所や電算センター等の施設等を保有しておりますが、このような施設等は常に地震や台風等の災害やテロ・犯罪等の発生による被害を受ける可能性があります。また、感染症の流行により、当行及び当グループの業務運営に支障が生じる可能性があります。当行及び当グループは、各種緊急事態を想定したコンティンジェンシープランを策定し、バックアップオフィスの構築等、緊急時における態勢整備を行っておりますが、被害の程度によっては、当行及び当グループの業務の一部が停止する等、当行及び当グループの業務運営や、業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。例えば、2011年3月に発生した東日本大震災のような大規模な災害に起因して、景気の悪化、多数の企業の経営状態の悪化、株価の下落等が生じる可能性があります。その結果、当行及び当グループの不良債権及び与信関係費用が増加したり、保有株式や金融商品等において売却損や評価損が生じること等により、当行及び当グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
⑧ 風説・風評の発生による悪影響
当行及び当グループの事業は預金者等のお客さまや市場関係者からの信用に大きく依存しております。そのため、当行及び当グループや金融業界等に対する風説・風評が、マスコミ報道・市場関係者への情報伝播・インターネット上の掲示板への書き込み等により発生・拡散した場合には、お客さまや市場関係者が当行及び当グループについて事実と異なる理解・認識をされる可能性があります。当行及び当グループは、こうした風説・風評の早期発見に努めるとともに、その影響度・拡散度等の観点から適時かつ適切に対応することで、影響の極小化を図るよう努めておりますが、悪質な風説・風評が拡散した場合には、当行及び当グループの業務運営や、業績及び財務状況、ないしは株式会社みずほフィナンシャルグループの株価に悪影響を及ぼす可能性があります。
当連結会計年度における当行グループ(当行、連結子会社及び持分法適用関連会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という)の状況は以下のとおりと分析しております。
なお、本項における将来に関する事項は、当連結会計年度の末日現在において判断したものであり、今後様々な要因によって大きく異なる結果となる可能性があります。
1.経営成績等の状況の概要及び経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
[総論]
①連結業務純益
・当連結会計年度の連結粗利益は、顧客・市場部門ともに堅調に推移したこと等により、前連結会計年度比676億
円増加し、1兆5,972億円となりました。
・営業経費は、構造改革の着実な進展により費用が減少した一方で、数理計算上の差異の償却負担が増加したこ
と等により、前連結会計年度比245億円増加し、9,638 億円となりました。
・これらの結果、連結業務純益は、前連結会計年度比771億円増加し、6,438億円となりました。
なお、連結業務純益にETF関係損益を加えた連結業務純益+ETF関係損益は、連結業務純益が増加したこと等により、前連結会計年度比692億円増加し、6,439億円となりました。
②親会社株主に帰属する当期純利益
・与信関係費用は、新型コロナウイルス感染症の長期化影響等を踏まえて貸倒引当金をフォワード・ルッキング
に計上したこと等により、前連結会計年度比332億円増加し2,046億円の費用計上となりました。
・株式等関係損益は、株価の上昇に伴い含み損が拡大した保有ベアファンドの持ち値改善等により、前連結会計
年度比1,304億円減少し、37億円の損失となりました。
・これらの結果、経常利益は、前連結会計年度比1,475億円減少し、3,928億円となりました。
・特別損益は、年金制度改定に伴う特別利益及び退職給付信託返還益を計上したこと等により、前連結会計年度
比1,113億円増加し、937億円の利益となりました。
・税金関係費用は、前連結会計年度比41億円増加し1,360億円となりました。
・以上の結果、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度比362億円減少し、3,510
億円の利益となりました。
③重要な会計上の見積り
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものにつきましては、第5 経理の状況、1. 連結財務諸表等、(1)連結財務諸表の(重要な会計上の見積り)に記載しております。
[損益の状況]
前連結会計年度及び当連結会計年度における損益状況は以下のとおりです。
(図表1)
|
|
前連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) |
比較 |
|
|
金額(億円) |
金額(億円) |
金額(億円) |
連結粗利益 |
① |
15,295 |
15,972 |
676 |
資金利益 |
|
7,074 |
8,695 |
1,620 |
役務取引等利益 |
|
4,066 |
4,584 |
518 |
特定取引利益 |
|
2,392 |
1,860 |
△532 |
その他業務利益 |
|
1,762 |
831 |
△931 |
営業経費 |
② |
△9,392 |
△9,638 |
△245 |
不良債権処理額 (含:一般貸倒引当金純繰入額) |
③ |
△1,827 |
△2,096 |
△269 |
貸倒引当金戻入益等 |
④ |
113 |
49 |
△63 |
株式等関係損益 |
⑤ |
1,266 |
△37 |
△1,304 |
持分法による投資損益 |
⑥ |
307 |
232 |
△75 |
その他 |
⑦ |
△358 |
△552 |
△194 |
経常利益 (①+②+③+④+⑤+⑥+⑦) |
⑧ |
5,404 |
3,928 |
△1,475 |
特別損益 |
⑨ |
△175 |
937 |
1,113 |
税金等調整前当期純利益 (⑧+⑨) |
⑩ |
5,228 |
4,866 |
△362 |
税金関係費用 |
⑪ |
△1,318 |
△1,360 |
△41 |
当期純利益(⑩+⑪) |
⑫ |
3,909 |
3,506 |
△403 |
非支配株主に帰属する当期純損益 |
⑬ |
△37 |
4 |
41 |
親会社株主に帰属する当期純利益(⑫+⑬) |
⑭ |
3,872 |
3,510 |
△362 |
|
|
|
|
|
包括利益 |
⑮ |
△74 |
7,260 |
7,334 |
|
|
|
|
|
与信関係費用(③+④) |
⑯ |
△1,714 |
△2,046 |
△332 |
(注) 費用項目は△表記しております。 |
||||
|
|
|
|
|
(参考)連結業務純益 |
5,667 |
6,438 |
771 |
|
(参考)連結業務純益+ETF関係損益 |
5,746 |
6,439 |
692 |
*連結業務純益=連結粗利益-経費(除く臨時処理分)+持分法による投資損益等連結調整
① 連結粗利益
当連結会計年度の連結粗利益は、前連結会計年度比676億円増加し、1兆5,972億円となりました。項目ごとの収支は以下のとおりです。
(資金利益)
資金利益は、新型コロナウイルス感染症による資金需要への対応を通じ貸出金は増加した一方で、海外の政策金利の低下を主因として、貸出金利息の減少より預金利息の減少が上回ったこと等により、前連結会計年度比1,620億円増加し、8,695億円となりました。
(役務取引等利益)
役務取引等利益は、ソリューション関連手数料の増加等により、前連結会計年度比518億円増加し、4,584億円となりました。
(特定取引利益・その他業務利益)
特定取引利益は、特定金融派生商品収益の減少等により、前連結会計年度比532億円減少し、1,860億円となりました。また、その他業務利益は、外国債券を中心とした国債等債権売却損益の減少等により、前連結会計年度比931億円減少し、831億円となりました。
② 営業経費
営業経費は、構造改革の着実な進展により費用が減少した一方で、数理計算上の差異の償却負担が増加したこと等により、前連結会計年度比245億円増加し、9,638億円となりました。
③ 不良債権処理額及び④貸倒引当金戻入益等(⑯与信関係費用)
不良債権処理額(含:一般貸倒引当金純繰入額)に、貸倒引当金戻入益等を加算した与信関係費用は、新型コロナウイルス感染症の長期化影響等を踏まえて貸倒引当金をフォワード・ルッキングに計上したこと等により、前連結会計年度比332億円増加し、2,046億円の費用計上となりました。
⑤ 株式等関係損益
株式等関係損益は、株価の上昇に伴い含み損が拡大した保有ベアファンドの持ち値改善等により、前連結会計年度比1,304億円減少し、37億円の損失となりました。
⑥ 持分法による投資損益
持分法による投資損益は、前連結会計年度比75億円減少し、232億円の利益となりました。
⑦ その他
その他は、552億円の損失となりました。
⑧ 経常利益
以上の結果、当連結会計年度の経常利益は、前連結会計年度比1,475億円減少し、3,928億円となりました。
⑨ 特別損益
特別損益は、年金制度改定に伴う特別利益及び退職給付信託返還益を計上したこと等により、前連結会計年度比1,113億円増加し、937億円の利益となりました。
⑩ 税金等調整前当期純利益
以上の結果、当連結会計年度の税金等調整前当期純利益は、前連結会計年度比362億円減少し、4,866億円となりました。
⑪ 税金関係費用
税金関係費用は、前連結会計年度比41億円増加し、1,360億円となりました。
⑫ 当期純利益
当期純利益は、前連結会計年度比403億円減少し、3,506億円となりました。
⑬ 非支配株主に帰属する当期純損益
非支配株主に帰属する当期純損益(損失)は、前連結会計年度比41億円減少し、4億円となりました。
⑭ 親会社株主に帰属する当期純利益(⑮包括利益)
以上の結果、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度比362億円減少し、 3,510億円の利益となりました。また、包括利益は、前連結会計年度比7,334億円増加し、7,260億円(利益)となりました。
-参考-
(図表2)損益状況(単体)
|
前事業年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) |
当事業年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) |
比較 |
金額(億円) |
金額(億円) |
金額(億円) |
|
業務粗利益 |
13,045 |
13,477 |
431 |
資金利益 |
6,290 |
7,851 |
1,561 |
役務取引等利益 |
3,851 |
4,230 |
378 |
特定取引利益 |
1,497 |
835 |
△662 |
その他業務利益 |
1,406 |
559 |
△846 |
経費(除く臨時処理分) |
△8,381 |
△8,151 |
229 |
業務純益(一般貸倒引当金純繰入前) |
4,664 |
5,326 |
661 |
臨時損益等 |
698 |
△1,065 |
△1,764 |
うち不良債権処理額 |
△772 |
△573 |
199 |
うち貸倒引当金戻入益等 |
104 |
43 |
△60 |
うち株式等関係損益 |
1,213 |
△151 |
△1,365 |
経常利益 |
4,307 |
2,780 |
△1,526 |
特別損益 |
△171 |
957 |
1,129 |
当期純利益 |
3,077 |
2,673 |
△403 |
|
|
|
|
与信関係費用 |
△1,724 |
△2,009 |
△285 |
(注)費用項目は△表記しております。
[セグメント情報]
当グループは、顧客セグメント別のカンパニー制を導入しており、これに伴って当行グループは報告セグメントを5つの部門に分類しております。
前連結会計年度及び当連結会計年度におけるセグメント情報の概要は、以下のとおりです。
なお、詳細につきましては、第5経理の状況、1.連結財務諸表等、(1)連結財務諸表の(セグメント情報等)に記載しております。
(図表3)報告セグメントごとの業務粗利益+ETF関係損益、業務純益+ETF関係損益及び固定資産の金額
に関する情報
|
前連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) |
||||
|
金額(億円) |
金額(億円) |
||||
|
業務粗利益 +ETF 関係損益 |
業務純益 +ETF 関係損益 |
固定資産 |
業務粗利益 +ETF 関係損益 |
業務純益 +ETF 関係損益 |
固定資産 |
リテール・事業法人 部門 |
5,000 |
115 |
4,496 |
4,681 |
109 |
4,767 |
大企業・金融・公共法人 部門 |
3,426 |
1,950 |
1,834 |
3,721 |
2,328 |
1,731 |
グローバルコーポレート 部門 |
3,738 |
1,636 |
1,609 |
3,950 |
1,811 |
1,620 |
グローバルマーケッツ 部門 |
2,304 |
1,632 |
736 |
2,464 |
1,819 |
756 |
アセットマネジメント 部門 |
△12 |
0 |
0 |
△31 |
△20 |
0 |
その他 |
916 |
410 |
4,640 |
1,187 |
391 |
4,788 |
みずほ銀行(連結) |
15,375 |
5,746 |
13,317 |
15,973 |
6,439 |
13,665 |
|
比較 |
||
|
金額(億円) |
||
|
業務粗利益 +ETF 関係損益 |
業務純益 +ETF 関係損益 |
固定資産 |
リテール・事業法人 部門 |
△318 |
△5 |
271 |
大企業・金融・公共法人 部門 |
294 |
377 |
△102 |
グローバルコーポレート 部門 |
211 |
175 |
11 |
グローバルマーケッツ 部門 |
160 |
186 |
20 |
アセットマネジメント 部門 |
△19 |
△21 |
△0 |
その他 |
270 |
△19 |
148 |
みずほ銀行(連結) |
598 |
692 |
347 |
*業務純益は、一般貸倒引当金繰入前の計数であります。
各部門の2020年度の取り組み内容は次の通りです。
(リテール・事業法人部門)
個人のお客さまには、コロナ禍により将来への不安が高まるなか、安心で豊かな生活の実現に向け、一人ひとりのライフデザインの設計・見直しに向けたコンサルティングを行うとともに、法人のお客さまには、事業戦略や事業ポートフォリオの見直し・事業承継の加速等、コロナ禍を受け変遷するニーズを的確に捉えたグループ一体でのソリューション提供等に取り組みました。
また、ソフトバンク株式会社と、新たなライフスタイルに対応した次世代型金融事業における戦略的提携を行うことについて合意するなど、新たな事業領域の拡大に向けた取り組みも強化してまいりました。
(大企業・金融・公共法人部門)
新型コロナウイルスによる社会・産業構造の非連続な変化を踏まえ、お客さま経営層と深度ある対話を重ね、戦略レベルの意思決定を支援するとともに、タイムリーなソリューション提供を推進しました。具体的には、年度初に急増したお客さまの資金支援要請に適切に対応するとともに、その後、本格化した資本基盤拡充ニーズに対しては、劣後ローンの提供や優先株式の引受等に取り組みました。また、事業ポートフォリオ組み換え、サプライチェーン再構築といったお客さまのアクションに対しては、不動産、M&A等をはじめとする仲介機能に加えて、銀行に新設した企業戦略開発部によるコンサルティング力を発揮して対応しました。
(グローバルコーポレート部門)
コロナ禍において、世界各国で既往オペレーションやお客さまとの物理的な接点に制限が生じる中、リモートワークの活用を通じて、金融サービスの維持に努めてまいりました。日系・非日系のお客さまに対して、円滑なファイナンスの供給、資本市場からの資金調達支援、及びサプライチェーン見直しに関する提案等様々なソリューション提供を行いました。また、デジタルの活用、働き方の見直し、及びグローバルな業務集約等を通じたコスト抑制等を通じて、事業基盤の強化を推進しました。
(グローバルマーケッツ部門)
セールス&トレーディング業務においては、取り組みが先行する海外拠点を中心に銀行・証券実質一体運営の収益化を進めると共に、国内でも為替変動・株価上昇の収益機会を捉えてまいりました。
ALM・投資業務においては、市場環境が大きく変化する中、高度化された予兆分析やヘッジ手段等を活用しながら機動的にアセットアロケーションをシフトさせ、実現益の増強と含み益の蓄積に努めてまいりました。また、外貨預貸差の変化を踏まえた機動的なバランスシート運営や安定的な資金調達を通じて、お客さまのグローバルビジネスのサポートに努めてまいりました。
(アセットマネジメント部門)
個人のお客さまに対しては、人生100年時代においてますます重要性が高まる、中長期にわたる資産形成に適した投資信託や、個人型確定拠出年金(iDeCo)等のサービスを提供してまいりました。また、コロナ禍でも大きな下落を回避し安定的なパフォーマンスを発揮したバランス型投資信託や、ESG要素を組み込んで世界経済の成長を享受する投資信託をはじめとする、幅広い商品開発・提供を通じ、多様なニーズに応えてまいりました。金融法人等のお客さまには資産・負債の両面を踏まえたポートフォリオの分析・助言を、年金基金等のお客さまには年金制度・運用にかかるコンサルティング提案等のサービスを提供してまいりました。
[財政状態の分析]
前連結会計年度及び当連結会計年度における財政状態のうち、主なものは以下のとおりです。
(図表4)
|
前連結会計年度 (2020年3月31日) |
当連結会計年度 (2021年3月31日) |
比較 |
|
金額(億円) |
金額(億円) |
金額(億円) |
資産の部 |
1,937,354 |
2,063,834 |
126,480 |
うち有価証券 |
338,039 |
432,166 |
94,126 |
うち貸出金 |
811,987 |
820,048 |
8,060 |
負債の部 |
1,860,732 |
1,982,223 |
121,491 |
うち預金 |
1,282,236 |
1,305,263 |
23,027 |
うち譲渡性預金 |
125,362 |
164,353 |
38,990 |
純資産の部 |
76,622 |
81,611 |
4,988 |
株主資本合計 |
66,545 |
67,794 |
1,248 |
その他の包括利益累計額合計 |
9,609 |
13,377 |
3,768 |
非支配株主持分 |
467 |
440 |
△27 |
[資産の部]
① 有価証券
(図表5)
|
前連結会計年度 (2020年3月31日) |
当連結会計年度 (2021年3月31日) |
比較 |
|
金額(億円) |
金額(億円) |
金額(億円) |
有価証券 |
338,039 |
432,166 |
94,126 |
国債 |
128,868 |
213,592 |
84,724 |
地方債 |
2,715 |
4,635 |
1,920 |
社債 |
27,415 |
26,736 |
△678 |
株式 |
25,588 |
33,045 |
7,457 |
その他の証券 |
153,452 |
154,154 |
702 |
有価証券は43兆2,166億円と、国債が増加したことを主因として、前連結会計年度末比9兆4,126億円増加しております。
② 貸出金
(図表6)
|
前連結会計年度 (2020年3月31日) |
当連結会計年度 (2021年3月31日) |
比較 |
|
金額(億円) |
金額(億円) |
金額(億円) |
貸出金 |
811,987 |
820,048 |
8,060 |
(単体)
|
前事業年度 (2020年3月31日) |
当事業年度 (2021年3月31日) |
比較 |
|
金額(億円) |
金額(億円) |
金額(億円) |
貸出金 |
808,712 |
820,745 |
12,033 |
国内店分 |
549,468 |
581,349 |
31,881 |
中小企業等貸出金*1 |
319,565 |
336,788 |
17,222 |
うち居住用住宅ローン |
83,961 |
80,676 |
△3,285 |
海外店貸出金残高*2 |
259,244 |
239,396 |
△19,848 |
*1 中小企業等とは、資本金3億円(ただし、卸売業は1億円、小売業、飲食業、物品賃貸業等は5千万円)以下の会社又は常用する従業員が300人(ただし、卸売業、物品賃貸業等は100人、小売業、飲食業は50人)以下の企業等であります。
*2 海外店貸出金残高には、特別国際金融取引勘定を含んでおります。
貸出金は82兆48億円と、前連結会計年度末比8,060億円増加しております。
また、当行の貸出金残高は82兆745億円と前事業年度末比1兆2,033億円増加しております。国内店貸出金は3兆1,881億円増加しております。海外店貸出金は1兆9,848億円減少しております。
なお、当行の中小企業等貸出金残高は、前事業年度末比1兆7,222億円増加し33兆6,788億円、うち居住用住宅ローンは、同3,285億円減少して8兆676億円となっております。
貸出金のうち、連結ベースのリスク管理債権額は以下のとおりです。
(図表7)
|
前連結会計年度 (2020年3月31日) |
当連結会計年度 (2021年3月31日) |
比較 |
|
金額(億円) |
金額(億円) |
金額(億円) |
破綻先債権 |
159 |
195 |
36 |
延滞債権 |
3,966 |
4,085 |
118 |
3ヵ月以上延滞債権 |
14 |
5 |
△9 |
貸出条件緩和債権 |
2,545 |
3,759 |
1,213 |
合計 |
6,686 |
8,046 |
1,359 |
|
|
|
|
貸出金に対する割合(%) |
0.82 |
0.98 |
0.15 |
当連結会計年度末の連結ベースのリスク管理債権残高は、貸出条件緩和債権の増加を主因に前連結会計年度末比1,359億円増加し、8,046億円となりました。貸出金に対するリスク管理債権の割合は0.98%となっております。
なお、不良債権(当行単体)に関しては、[不良債権に関する分析(単体)]で詳細を分析しております。
[負債の部]
① 預金
(図表8)
|
前連結会計年度 (2020年3月31日) |
当連結会計年度 (2021年3月31日) |
比較 |
|
金額(億円) |
金額(億円) |
金額(億円) |
預金 *1 |
1,407,598 |
1,469,616 |
62,017 |
流動性預金 *2 |
846,966 |
923,027 |
76,060 |
定期性預金 |
364,320 |
313,861 |
△50,459 |
譲渡性預金 |
125,362 |
164,353 |
38,990 |
その他 |
70,949 |
68,374 |
△2,574 |
*1 預金には、譲渡性預金を含んでおります。
*2 流動性預金は、当座預金、普通預金、貯蓄預金、通知預金の合計であります。
(単体)
|
前事業年度 (2020年3月31日) |
当事業年度 (2021年3月31日) |
比較 |
|
金額(億円) |
金額(億円) |
金額(億円) |
預金(国内) |
1,037,798 |
1,081,633 |
43,835 |
個人 |
441,603 |
464,915 |
23,312 |
一般法人 |
519,348 |
532,739 |
13,391 |
金融機関・政府公金 |
76,846 |
83,978 |
7,131 |
*1 海外店及び特別国際金融取引勘定分は含まれておりません。
*2 従来、「一般法人」に区分していた残高の一部を「金融機関・政府公金」に組替えて記載しております。
預金は146兆9,616億円と、流動性預金が増加したこと等により、前連結会計年度末比6兆2,017億円増加しております。
なお、当行の預金者別預金残高は、前事業年度末比一般法人が1兆3,391億円増加し、個人は2兆3,312億円増加しております。
[純資産の部]
(図表9)
|
前連結会計年度 (2020年3月31日) |
当連結会計年度 (2021年3月31日) |
比較 |
|
金額(億円) |
金額(億円) |
金額(億円) |
純資産の部合計 |
76,622 |
81,611 |
4,988 |
株主資本合計 |
66,545 |
67,794 |
1,248 |
資本金 |
14,040 |
14,040 |
- |
資本剰余金 |
22,107 |
22,105 |
△1 |
利益剰余金 |
30,397 |
31,647 |
1,249 |
その他の包括利益累計額合計 |
9,609 |
13,377 |
3,768 |
その他有価証券評価差額金 |
7,515 |
10,376 |
2,861 |
繰延ヘッジ損益 |
767 |
342 |
△424 |
土地再評価差額金 |
1,366 |
1,363 |
△2 |
為替換算調整勘定 |
△903 |
△1,096 |
△192 |
退職給付に係る調整累計額 |
864 |
2,391 |
1,526 |
非支配株主持分 |
467 |
440 |
△27 |
当連結会計年度末の純資産の部合計は、前連結会計年度末比4,988億円増加し、8兆1,611億円となりました。主な変動は以下のとおりです。
株主資本合計は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上等により、前連結会計年度末比1,248億円増加し、6兆7,794億円となりました。その他の包括利益累計額合計は、その他有価証券評価差額金の増加等により、前連結会計年度末比3,768億円増加し、1兆3,377億円となりました。非支配株主持分は、前連結会計年度末比27億円減少し、440億円となりました。
[不良債権に関する分析(単体)]
① 残高に関する分析
資産の査定は、「金融機能の再生のための緊急措置に関する法律」(平成10年法律第132号)第6条に基づ
き、当行の貸借対照表の社債(当該社債を有する金融機関がその元本の償還及び利息の支払の全部又は一部につ
いて保証しているものであって、当該社債の発行が金融商品取引法(昭和23年法律第25号)第2条第3項に規定
する有価証券の私募によるものに限る。)、貸出金、外国為替、その他資産中の未収利息及び仮払金、支払承諾
見返の各勘定に計上されるもの並びに貸借対照表に注記することとされている有価証券の貸付けを行っている場
合のその有価証券(使用貸借又は賃貸借契約によるものに限る。)について債務者の財政状態及び経営成績等を
基礎として次のとおり区分するものであります。
1.破産更生債権及びこれらに準ずる債権
破産更生債権及びこれらに準ずる債権とは、破産手続開始、更生手続開始、再生手続開始の申立て等の事
由により経営破綻に陥っている債務者に対する債権及びこれらに準ずる債権をいう。
2.危険債権
危険債権とは、債務者が経営破綻の状態には至っていないが、財政状態及び経営成績が悪化し、契約に従
った債権の元本の回収及び利息の受取りができない可能性の高い債権をいう。
3.要管理債権
要管理債権とは、3ヵ月以上延滞債権及び貸出条件緩和債権をいう。
4.正常債権
正常債権とは、債務者の財政状態及び経営成績に特に問題がないものとして、上記1から3までに掲げる
債権以外のものに区分される債権をいう。
(図表10)金融再生法開示債権
|
|
前事業年度 (2020年3月31日) |
当事業年度 (2021年3月31日) |
比較 |
|
|
金額(億円) |
金額(億円) |
金額(億円) |
破産更生債権及びこれらに準ずる債権 |
506 |
484 |
△21 |
|
危険債権 |
|
3,827 |
4,046 |
219 |
要管理債権 |
|
2,223 |
3,325 |
1,102 |
小計(要管理債権以下) |
(A) |
6,556 |
7,856 |
1,299 |
正常債権 |
|
905,030 |
917,688 |
12,658 |
合計 |
(B) |
911,587 |
925,545 |
13,958 |
(A)/(B) |
|
0.71% |
0.84% |
0.12% |
当事業年度末の不良債権残高(要管理債権以下(A))は、前事業年度末比1,299億円増加し、7,856億円となりました。債権区分では、破産更生債権及びこれらに準ずる債権が21億円減少、要管理債権が1,102億円、危険債権が219億円それぞれ増加しております。不良債権比率((A)/(B))は0.84%となっております。
② 保全に関する分析
前事業年度末及び当事業年度末における金融再生法開示債権(要管理債権以下)の保全及び引当は以下の通りであります。
(図表11)
|
|
前事業年度 (2020年3月31日) |
当事業年度 (2021年3月31日) |
比較 |
|
|
金額(億円) |
金額(億円) |
金額(億円) |
破産更生債権及びこれらに準ずる債権 |
(A) |
506 |
484 |
△21 |
うち担保・保証 |
(B) |
448 |
420 |
△27 |
うち引当金 |
(C) |
57 |
63 |
6 |
信用部分に対する引当率 |
(C)/((A)-(B)) |
100.0% |
100.0% |
- |
保全率 |
((B)+(C))/(A) |
100.0% |
100.0% |
- |
危険債権 |
(A) |
3,827 |
4,046 |
219 |
うち担保・保証 |
(B) |
1,476 |
1,605 |
128 |
うち引当金 |
(C) |
1,667 |
1,663 |
△3 |
信用部分に対する引当率 |
(C)/((A)-(B)) |
70.9% |
68.1% |
△2.7% |
保全率 |
((B)+(C))/(A) |
82.1% |
80.7% |
△1.3% |
要管理債権 |
(A) |
2,223 |
3,325 |
1,102 |
うち担保・保証 |
(B) |
682 |
1,008 |
326 |
うち引当金 |
(C) |
363 |
574 |
210 |
信用部分に対する引当率 |
(C)/((A)-(B)) |
23.5% |
24.8% |
1.2% |
保全率 |
((B)+(C))/(A) |
47.0% |
47.6% |
0.5% |
破産更生債権及びこれらに準ずる債権については、担保・保証が前事業年度末比27億円減少し、引当金が同6億円増加しております。信用部分全額を個別貸倒引当金として計上、ないしは直接償却を実施しており、その結果、信用部分に対する引当率、保全率ともに100%となっております。
危険債権については、担保・保証が前事業年度末比128億円増加し、引当金が同3億円減少しております。また、信用部分に対する引当率は2.7ポイント低下し68.1%に、保全率は1.3ポイント低下し80.7%となっております。
要管理債権については、担保・保証が前事業年度末比326億円増加し、引当金が同210億円増加しております。また、信用部分に対する引当率は1.2ポイント上昇し24.8%に、保全率は0.5ポイント上昇し47.6%となっております。
上記債権以外の債権に対する引当率は、以下の通りであります。
(図表12)
|
前事業年度 (2020年3月31日) |
当事業年度 (2021年3月31日) |
比較 |
要管理先債権以外の要注意債権(%) |
4.95 |
4.92 |
△0.02 |
正常先債権(%) |
0.09 |
0.10 |
0.00 |
[自己資本比率等に関する分析]
自己資本比率は、銀行法第14条の2の規定に基づき、銀行がその保有する資産等に照らし自己資本の充実の状況が適当であるかどうかを判断するための基準(平成18年金融庁告示第19号)に定められた算式に基づき、連結ベースと単体ベースの双方について算出しております。
なお、当行は、国際統一基準を適用のうえ、信用リスク・アセットの算出においては先進的内部格付手法、オペレーショナル・リスク相当額に係る額の算出においては先進的計測手法を採用するとともに、マーケット・リスク規制を導入しております。
また、自己資本比率の補完的指標であるレバレッジ比率は、銀行法第14条の2の規定に基づき、銀行がその保有する資産等に照らし自己資本の充実の状況が適当であるかどうかを判断するための基準の補完的指標として定めるレバレッジに係る健全性を判断するための基準(平成31年金融庁告示第11号、以下「告示」という)に定められた算式に基づき、連結ベースと単体ベースの双方について算出しております。
(図表13)
連結自己資本比率(国際統一基準)
|
|
前連結会計年度 (2020年3月31日) |
当連結会計年度 (2021年3月31日) |
比較 |
|
|
金額(億円) |
金額(億円) |
金額(億円) |
連結総自己資本比率(④/⑦) |
① |
17.29% |
16.57% |
△0.72% |
連結Tier1比率(⑤/⑦) |
② |
14.50% |
14.05% |
△0.45% |
連結普通株式等Tier1比率(⑥/⑦) |
③ |
11.39% |
11.11% |
△0.28% |
連結における総自己資本の額 |
④ |
98,646 |
103,999 |
5,352 |
連結におけるTier1資本の額 |
⑤ |
82,747 |
88,187 |
5,440 |
連結における普通株式等Tier1資本の額 |
⑥ |
65,013 |
69,718 |
4,705 |
リスク・アセットの額 |
⑦ |
570,402 |
627,340 |
56,937 |
連結総所要自己資本額 |
⑧ |
45,632 |
50,187 |
4,555 |
連結レバレッジ比率(国際統一基準)
|
前連結会計年度 (2020年3月31日) |
当連結会計年度 (2021年3月31日) |
比較 |
連結レバレッジ比率 |
4.02% |
4.67% |
0.65% |
総自己資本の額は、前連結会計年度末比5,352億円増加し、10兆3,999億円となりました。一方、リスク・アセットの額は、前連結会計年度末比5兆6,937億円増加し、62兆7,340億円となりました。この結果、連結総自己資本比率は前連結会計年度末比0.72ポイント低下し、16.57%となりました。
また、連結レバレッジ比率は、令和2年6月30日付告示改正に伴い、日本銀行に対する預け金の額が総エクスポージャーの額より除外されたこと等により、前連結会計年度末比0.65ポイント上昇し、4.67%となりました。
-参考-
(図表14)
単体自己資本比率(国際統一基準)
|
|
当事業年度 (2021年3月31日) |
|
|
金額(億円) |
単体総自己資本比率(④/⑦) |
① |
16.96% |
単体Tier1比率(⑤/⑦) |
② |
14.28% |
単体普通株式等Tier1比率(⑥/⑦) |
③ |
11.14% |
単体における総自己資本の額 |
④ |
99,865 |
単体におけるTier1資本の額 |
⑤ |
84,056 |
単体における普通株式等Tier1資本の額 |
⑥ |
65,609 |
リスク・アセットの額 |
⑦ |
588,535 |
単体総所要自己資本額 |
⑧ |
47,082 |
単体レバレッジ比率(国際統一基準)
|
当事業年度 (2021年3月31日) |
単体レバレッジ比率 |
4.72% |
[キャッシュ・フローの状況]
前連結会計年度及び当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況は以下のとおりです。
(図表15)
|
前連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) |
比較 |
|
金額(億円) |
金額(億円) |
金額(億円) |
営業活動によるキャッシュ・フロー |
11,128 |
159,856 |
148,727 |
投資活動によるキャッシュ・フロー |
△57,582 |
△101,085 |
△43,503 |
財務活動によるキャッシュ・フロー |
9,449 |
9,724 |
275 |
営業活動によるキャッシュ・フローは、コールローン等の減少等により15兆9,856億円の収入となりました。投資活動によるキャッシュ・フローは、有価証券の取得・売却・償還等の結果10兆1,085億円の支出となり、財務活動によるキャッシュ・フローは、劣後特約付借入れによる収入等により9,724億円の収入となりました。
以上の結果、現金及び現金同等物の当連結会計年度末残高は、44兆6,199億円となりました。
外貨につきましては、対顧預金の獲得に加え、市場調達等により十分な流動性を確保しております。
(2)生産、受注及び販売の実績
「生産、受注及び販売の実績」は、銀行業における業務の特殊性のため、該当する情報がないので記載しておりません。
(参考)
(1)国内・海外別収支
当連結会計年度において、資金運用収支・役務取引等収支・特定取引収支・その他業務収支の合計は1兆5,972億円となりました。
種類 |
期別 |
国内 |
海外 |
相殺消去額(△) |
合計 |
金額(百万円) |
金額(百万円) |
金額(百万円) |
金額(百万円) |
||
資金運用収支 |
前連結会計年度 |
430,826 |
289,033 |
12,404 |
707,455 |
当連結会計年度 |
515,980 |
356,774 |
3,209 |
869,545 |
|
うち資金運用収益 |
前連結会計年度 |
809,400 |
1,216,697 |
91,386 |
1,934,712 |
当連結会計年度 |
737,015 |
612,758 |
66,915 |
1,282,858 |
|
うち資金調達費用 |
前連結会計年度 |
378,574 |
927,664 |
78,981 |
1,227,257 |
当連結会計年度 |
221,035 |
255,983 |
63,706 |
413,312 |
|
役務取引等収支 |
前連結会計年度 |
280,709 |
126,744 |
840 |
406,613 |
当連結会計年度 |
307,327 |
151,244 |
89 |
458,483 |
|
うち役務取引等収益 |
前連結会計年度 |
371,599 |
173,553 |
4,461 |
540,691 |
当連結会計年度 |
387,291 |
202,782 |
3,748 |
586,325 |
|
うち役務取引等費用 |
前連結会計年度 |
90,889 |
46,809 |
3,621 |
134,078 |
当連結会計年度 |
79,963 |
51,537 |
3,658 |
127,842 |
|
特定取引収支 |
前連結会計年度 |
134,181 |
105,093 |
- |
239,275 |
当連結会計年度 |
61,264 |
124,782 |
- |
186,046 |
|
うち特定取引収益 |
前連結会計年度 |
135,135 |
118,626 |
- |
253,762 |
当連結会計年度 |
61,715 |
124,782 |
103 |
186,394 |
|
うち特定取引費用 |
前連結会計年度 |
953 |
13,532 |
- |
14,486 |
当連結会計年度 |
451 |
- |
103 |
348 |
|
その他業務収支 |
前連結会計年度 |
107,280 |
68,964 |
- |
176,244 |
当連結会計年度 |
40,149 |
42,991 |
- |
83,141 |
|
うちその他業務収益 |
前連結会計年度 |
247,691 |
72,559 |
37,266 |
282,984 |
当連結会計年度 |
185,670 |
53,487 |
2,468 |
236,689 |
|
うちその他業務費用 |
前連結会計年度 |
140,411 |
3,594 |
37,266 |
106,739 |
当連結会計年度 |
145,521 |
10,496 |
2,468 |
153,548 |
(注)1.「国内」とは、当行(海外店を除く)及び国内に本店を有する連結子会社(以下「国内連結子会社」
という)であります。
2.「海外」とは、当行の海外店及び海外に本店を有する連結子会社(以下「海外連結子会社」という)
であります。
3.「相殺消去額」には内部取引金額等を記載しております。
4.資金調達費用は金銭の信託運用見合額を控除しております。
(2)国内・海外別資金運用/調達の状況
当連結会計年度において、資金運用勘定の平均残高は187兆4,047億円、利息は1兆2,828億円、利回りは0.68%
となりました。資金調達勘定の平均残高は186兆6,513億円、利息は4,133億円、利回りは0.22%となりました。
① 国内
種類 |
期別 |
平均残高 |
利息 |
利回り |
金額(百万円) |
金額(百万円) |
(%) |
||
資金運用勘定 |
前連結会計年度 |
121,049,883 |
809,400 |
0.66 |
当連結会計年度 |
136,540,704 |
737,015 |
0.53 |
|
うち貸出金 |
前連結会計年度 |
53,326,822 |
506,846 |
0.95 |
当連結会計年度 |
57,903,417 |
458,429 |
0.79 |
|
うち有価証券 |
前連結会計年度 |
24,503,929 |
185,898 |
0.75 |
当連結会計年度 |
35,997,460 |
189,104 |
0.52 |
|
うちコールローン及び買入手形 |
前連結会計年度 |
316,107 |
1,274 |
0.40 |
当連結会計年度 |
426,672 |
39 |
0.00 |
|
うち買現先勘定 |
前連結会計年度 |
4,581,520 |
△4,261 |
△0.09 |
当連結会計年度 |
5,752,687 |
△5,256 |
△0.09 |
|
うち債券貸借取引支払保証金 |
前連結会計年度 |
83,349 |
- |
- |
当連結会計年度 |
138,249 |
- |
- |
|
うち預け金 |
前連結会計年度 |
32,202,737 |
28,226 |
0.08 |
当連結会計年度 |
32,839,484 |
28,797 |
0.08 |
|
資金調達勘定 |
前連結会計年度 |
119,885,745 |
378,574 |
0.31 |
当連結会計年度 |
134,574,501 |
221,035 |
0.16 |
|
うち預金 |
前連結会計年度 |
98,585,044 |
88,417 |
0.08 |
当連結会計年度 |
105,773,823 |
24,899 |
0.02 |
|
うち譲渡性預金 |
前連結会計年度 |
7,579,075 |
580 |
0.00 |
当連結会計年度 |
9,587,697 |
523 |
0.00 |
|
うちコールマネー及び売渡手形 |
前連結会計年度 |
1,478,057 |
392 |
0.02 |
当連結会計年度 |
1,498,061 |
23 |
0.00 |
|
うち売現先勘定 |
前連結会計年度 |
1,692,771 |
19,561 |
1.15 |
当連結会計年度 |
1,356,311 |
5,027 |
0.37 |
|
うち債券貸借取引受入担保金 |
前連結会計年度 |
632,159 |
982 |
0.15 |
当連結会計年度 |
273,466 |
51 |
0.01 |
|
うちコマーシャル・ペーパー |
前連結会計年度 |
- |
- |
- |
当連結会計年度 |
- |
- |
- |
|
うち借用金 |
前連結会計年度 |
7,689,548 |
165,645 |
2.15 |
当連結会計年度 |
14,243,858 |
157,291 |
1.10 |
(注)1.平均残高は、原則として日々の残高の平均に基づいて算出しておりますが、国内連結子会社については、
四半期毎の残高に基づく平均残高を利用しております。
2.「国内」とは、当行(海外店を除く)及び国内連結子会社であります。
3.資金運用勘定は無利息預け金の平均残高を、資金調達勘定は金銭の信託運用見合額の平均残高及び利息を、それぞれ控除して表示しております。
② 海外
種類 |
期別 |
平均残高 |
利息 |
利回り |
金額(百万円) |
金額(百万円) |
(%) |
||
資金運用勘定 |
前連結会計年度 |
49,035,403 |
1,216,697 |
2.48 |
当連結会計年度 |
55,057,922 |
612,758 |
1.11 |
|
うち貸出金 |
前連結会計年度 |
25,703,983 |
727,082 |
2.82 |
当連結会計年度 |
28,982,274 |
471,886 |
1.62 |
|
うち有価証券 |
前連結会計年度 |
3,960,800 |
79,375 |
2.00 |
当連結会計年度 |
4,195,670 |
44,441 |
1.05 |
|
うちコールローン及び買入手形 |
前連結会計年度 |
492,885 |
3,616 |
0.73 |
当連結会計年度 |
516,682 |
1,835 |
0.35 |
|
うち買現先勘定 |
前連結会計年度 |
8,966,642 |
233,639 |
2.60 |
当連結会計年度 |
8,179,148 |
31,979 |
0.39 |
|
うち債券貸借取引支払保証金 |
前連結会計年度 |
- |
- |
- |
当連結会計年度 |
- |
- |
- |
|
うち預け金 |
前連結会計年度 |
5,771,458 |
79,555 |
1.37 |
当連結会計年度 |
8,852,359 |
16,662 |
0.18 |
|
資金調達勘定 |
前連結会計年度 |
48,872,775 |
927,664 |
1.89 |
当連結会計年度 |
55,421,581 |
255,983 |
0.46 |
|
うち預金 |
前連結会計年度 |
23,057,922 |
394,517 |
1.71 |
当連結会計年度 |
26,663,293 |
112,215 |
0.42 |
|
うち譲渡性預金 |
前連結会計年度 |
6,479,380 |
122,886 |
1.89 |
当連結会計年度 |
6,380,262 |
28,325 |
0.44 |
|
うちコールマネー及び売渡手形 |
前連結会計年度 |
504,286 |
10,996 |
2.18 |
当連結会計年度 |
461,627 |
4,333 |
0.93 |
|
うち売現先勘定 |
前連結会計年度 |
12,172,372 |
293,603 |
2.41 |
当連結会計年度 |
16,869,220 |
35,969 |
0.21 |
|
うち債券貸借取引受入担保金 |
前連結会計年度 |
- |
- |
- |
当連結会計年度 |
- |
- |
- |
|
うちコマーシャル・ペーパー |
前連結会計年度 |
690,282 |
15,484 |
2.24 |
当連結会計年度 |
1,158,532 |
3,564 |
0.30 |
|
うち借用金 |
前連結会計年度 |
1,913,694 |
15,511 |
0.81 |
当連結会計年度 |
1,887,880 |
11,822 |
0.62 |
(注)1.平均残高は、原則として日々の残高の平均に基づいて算出しておりますが、海外連結子会社については、
四半期毎の残高に基づく平均残高を利用しております。
2.「海外」とは、当行の海外店及び海外連結子会社であります。
3.資金運用勘定は無利息預け金の平均残高を、資金調達勘定は金銭の信託運用見合額の平均残高及び利息を、それぞれ控除して表示しております。
③ 合計
種類 |
期別 |
平均残高(百万円) |
利息(百万円) |
利回り (%) |
||||
小計 |
相殺消去額 (△) |
合計 |
小計 |
相殺消去額 (△) |
合計 |
|||
資金運用勘定 |
前連結会計年度 |
170,085,286 |
6,737,374 |
163,347,912 |
2,026,098 |
91,386 |
1,934,712 |
1.18 |
当連結会計年度 |
191,598,626 |
4,193,837 |
187,404,789 |
1,349,774 |
66,915 |
1,282,858 |
0.68 |
|
うち貸出金 |
前連結会計年度 |
79,030,806 |
1,908,055 |
77,122,751 |
1,233,928 |
15,648 |
1,218,279 |
1.57 |
当連結会計年度 |
86,885,692 |
1,765,499 |
85,120,193 |
930,316 |
8,276 |
922,040 |
1.08 |
|
うち有価証券 |
前連結会計年度 |
28,464,729 |
863,481 |
27,601,248 |
265,274 |
11,716 |
253,557 |
0.91 |
当連結会計年度 |
40,193,130 |
881,310 |
39,311,820 |
233,545 |
4,052 |
229,492 |
0.58 |
|
うちコールローン及び買入手形 |
前連結会計年度 |
808,992 |
- |
808,992 |
4,891 |
9 |
4,881 |
0.60 |
当連結会計年度 |
943,354 |
- |
943,354 |
1,875 |
16 |
1,859 |
0.19 |
|
うち買現先勘定 |
前連結会計年度 |
13,548,163 |
- |
13,548,163 |
229,378 |
- |
229,378 |
1.69 |
当連結会計年度 |
13,931,835 |
- |
13,931,835 |
26,722 |
- |
26,722 |
0.19 |
|
うち債券貸借取引支払保証金 |
前連結会計年度 |
83,349 |
- |
83,349 |
- |
- |
- |
- |
当連結会計年度 |
138,249 |
- |
138,249 |
- |
- |
- |
- |
|
うち預け金 |
前連結会計年度 |
37,974,196 |
170,079 |
37,804,116 |
107,782 |
4,245 |
103,537 |
0.27 |
当連結会計年度 |
41,691,844 |
90,577 |
41,601,266 |
45,459 |
1,868 |
43,590 |
0.10 |
|
資金調達勘定 |
前連結会計年度 |
168,758,521 |
5,906,419 |
162,852,101 |
1,306,238 |
78,981 |
1,227,257 |
0.75 |
当連結会計年度 |
189,996,082 |
3,344,685 |
186,651,397 |
477,018 |
63,706 |
413,312 |
0.22 |
|
うち預金 |
前連結会計年度 |
121,642,966 |
20,208 |
121,622,757 |
482,934 |
25 |
482,908 |
0.39 |
当連結会計年度 |
132,437,117 |
16,100 |
132,421,017 |
137,115 |
0 |
137,114 |
0.10 |
|
うち譲渡性預金 |
前連結会計年度 |
14,058,456 |
- |
14,058,456 |
123,466 |
- |
123,466 |
0.87 |
当連結会計年度 |
15,967,960 |
- |
15,967,960 |
28,849 |
- |
28,849 |
0.18 |
|
うちコールマネー及び売渡手形 |
前連結会計年度 |
1,982,343 |
148,507 |
1,833,835 |
11,388 |
4,511 |
6,877 |
0.37 |
当連結会計年度 |
1,959,688 |
97,851 |
1,861,837 |
4,357 |
2,675 |
1,681 |
0.09 |
|
うち売現先勘定 |
前連結会計年度 |
13,865,144 |
- |
13,865,144 |
313,164 |
- |
313,164 |
2.25 |
当連結会計年度 |
18,225,532 |
- |
18,225,532 |
40,997 |
- |
40,997 |
0.22 |
|
うち債券貸借取引受入担保金 |
前連結会計年度 |
632,159 |
- |
632,159 |
982 |
- |
982 |
0.15 |
当連結会計年度 |
273,466 |
- |
273,466 |
51 |
- |
51 |
0.01 |
|
うちコマーシャル・ペーパー |
前連結会計年度 |
690,282 |
- |
690,282 |
15,484 |
- |
15,484 |
2.24 |
当連結会計年度 |
1,158,532 |
- |
1,158,532 |
3,564 |
- |
3,564 |
0.30 |
|
うち借用金 |
前連結会計年度 |
9,603,242 |
1,914,659 |
7,688,583 |
181,157 |
12,888 |
168,269 |
2.18 |
当連結会計年度 |
16,131,739 |
1,765,249 |
14,366,489 |
169,113 |
8,161 |
160,952 |
1.12 |
(注) 「相殺消去額」には内部取引金額等を記載しております。
(3)国内・海外別役務取引の状況
当連結会計年度において、役務取引等収益は5,863億円、役務取引等費用は1,278億円となりました。
種類 |
期別 |
国内 |
海外 |
相殺消去額(△) |
合計 |
金額(百万円) |
金額(百万円) |
金額(百万円) |
金額(百万円) |
||
役務取引等収益 |
前連結会計年度 |
371,599 |
173,553 |
4,461 |
540,691 |
当連結会計年度 |
387,291 |
202,782 |
3,748 |
586,325 |
|
うち預金・債券・貸出業務 |
前連結会計年度 |
124,755 |
96,741 |
139 |
221,358 |
当連結会計年度 |
141,461 |
114,371 |
126 |
255,705 |
|
うち為替業務 |
前連結会計年度 |
105,301 |
7,464 |
153 |
112,612 |
当連結会計年度 |
102,993 |
6,967 |
155 |
109,805 |
|
うち証券関連業務 |
前連結会計年度 |
17,475 |
37,346 |
721 |
54,099 |
当連結会計年度 |
14,026 |
48,324 |
149 |
62,201 |
|
うち代理業務 |
前連結会計年度 |
25,421 |
0 |
31 |
25,391 |
当連結会計年度 |
25,256 |
1 |
28 |
25,229 |
|
うち保護預り・貸金庫業務 |
前連結会計年度 |
4,374 |
- |
- |
4,374 |
当連結会計年度 |
4,220 |
- |
- |
4,220 |
|
うち保証業務 |
前連結会計年度 |
18,144 |
10,974 |
288 |
28,830 |
当連結会計年度 |
19,891 |
12,606 |
397 |
32,100 |
|
うち信託関連業務 |
前連結会計年度 |
- |
5,079 |
1,107 |
3,971 |
当連結会計年度 |
- |
5,731 |
1,941 |
3,790 |
|
役務取引等費用 |
前連結会計年度 |
90,889 |
46,809 |
3,621 |
134,078 |
当連結会計年度 |
79,963 |
51,537 |
3,658 |
127,842 |
|
うち為替業務 |
前連結会計年度 |
34,814 |
865 |
149 |
35,529 |
当連結会計年度 |
30,966 |
945 |
148 |
31,763 |
(注)1.「国内」とは、当行(海外店を除く)及び国内連結子会社であります。
2.「海外」とは、当行の海外店及び海外連結子会社であります。
3.「相殺消去額」には内部取引金額等を記載しております。
(4) 国内・海外別特定取引の状況
① 特定取引収益・費用の内訳
当連結会計年度において、特定取引収益は1,863億円、特定取引費用は3億円となりました。
種類 |
期別 |
国内 |
海外 |
相殺消去額(△) |
合計 |
金額(百万円) |
金額(百万円) |
金額(百万円) |
金額(百万円) |
||
特定取引収益 |
前連結会計年度 |
135,135 |
118,626 |
- |
253,762 |
当連結会計年度 |
61,715 |
124,782 |
103 |
186,394 |
|
うち商品有価証券収益 |
前連結会計年度 |
126 |
86,713 |
- |
86,839 |
当連結会計年度 |
177 |
56,660 |
- |
56,838 |
|
うち特定取引有価証券収益 |
前連結会計年度 |
- |
- |
- |
- |
当連結会計年度 |
- |
103 |
103 |
- |
|
うち特定金融派生商品収益 |
前連結会計年度 |
134,822 |
31,913 |
- |
166,736 |
当連結会計年度 |
61,088 |
68,018 |
- |
129,106 |
|
うちその他の特定取引収益 |
前連結会計年度 |
186 |
- |
- |
186 |
当連結会計年度 |
449 |
- |
- |
449 |
|
特定取引費用 |
前連結会計年度 |
953 |
13,532 |
- |
14,486 |
当連結会計年度 |
451 |
- |
103 |
348 |
|
うち商品有価証券費用 |
前連結会計年度 |
- |
- |
- |
- |
当連結会計年度 |
- |
- |
- |
- |
|
うち特定取引有価証券費用 |
前連結会計年度 |
953 |
13,532 |
- |
14,486 |
当連結会計年度 |
451 |
- |
103 |
348 |
|
うち特定金融派生商品費用 |
前連結会計年度 |
- |
- |
- |
- |
当連結会計年度 |
- |
- |
- |
- |
|
うちその他の特定取引費用 |
前連結会計年度 |
- |
- |
- |
- |
当連結会計年度 |
- |
- |
- |
- |
(注)1.「国内」とは、当行(海外店を除く)及び国内連結子会社であります。
2.「海外」とは、当行の海外店及び海外連結子会社であります。
3.「相殺消去額」には内部取引金額等を記載しております。
4.内訳科目はそれぞれの収益と費用で相殺し、収益が上回った場合には収益欄に、費用が上回った場合には
費用欄に、国内・海外・合計毎の純額を表示しております。
② 特定取引資産・負債の内訳(末残)
当連結会計年度末において、特定取引資産は5兆9,124億円、特定取引負債は3兆320億円となりました。
種類 |
期別 |
国内 |
海外 |
相殺消去額(△) |
合計 |
金額(百万円) |
金額(百万円) |
金額(百万円) |
金額(百万円) |
||
特定取引資産 |
前連結会計年度 |
2,964,951 |
3,412,387 |
743,764 |
5,633,574 |
当連結会計年度 |
3,069,906 |
3,575,787 |
733,247 |
5,912,447 |
|
うち商品有価証券 |
前連結会計年度 |
9,006 |
1,332,902 |
- |
1,341,909 |
当連結会計年度 |
6,503 |
1,814,796 |
- |
1,821,299 |
|
うち商品有価証券派生商品 |
前連結会計年度 |
30 |
116,447 |
- |
116,477 |
当連結会計年度 |
- |
54,182 |
- |
54,182 |
|
うち特定取引有価証券 |
前連結会計年度 |
- |
- |
- |
- |
当連結会計年度 |
- |
- |
- |
- |
|
うち特定取引有価証券派生商品 |
前連結会計年度 |
- |
- |
- |
- |
当連結会計年度 |
0 |
30 |
30 |
0 |
|
うち特定金融派生商品 |
前連結会計年度 |
1,947,040 |
1,959,125 |
743,764 |
3,162,401 |
当連結会計年度 |
1,879,384 |
1,706,303 |
733,216 |
2,852,471 |
|
うちその他の特定取引資産 |
前連結会計年度 |
1,008,874 |
3,911 |
- |
1,012,785 |
当連結会計年度 |
1,184,018 |
475 |
- |
1,184,493 |
|
特定取引負債 |
前連結会計年度 |
1,808,924 |
2,501,186 |
743,764 |
3,566,346 |
当連結会計年度 |
1,776,914 |
1,988,387 |
733,247 |
3,032,054 |
|
うち売付商品債券 |
前連結会計年度 |
- |
501,007 |
- |
501,007 |
当連結会計年度 |
- |
267,827 |
- |
267,827 |
|
うち商品有価証券派生商品 |
前連結会計年度 |
- |
131,295 |
- |
131,295 |
当連結会計年度 |
1 |
74,467 |
- |
74,469 |
|
うち特定取引売付債券 |
前連結会計年度 |
- |
- |
- |
- |
当連結会計年度 |
- |
- |
- |
- |
|
うち特定取引有価証券派生商品 |
前連結会計年度 |
364 |
107 |
- |
472 |
当連結会計年度 |
56 |
- |
30 |
26 |
|
うち特定金融派生商品 |
前連結会計年度 |
1,808,559 |
1,868,776 |
743,764 |
2,933,571 |
当連結会計年度 |
1,776,856 |
1,646,092 |
733,216 |
2,689,732 |
|
うちその他の特定取引負債 |
前連結会計年度 |
- |
- |
- |
- |
当連結会計年度 |
- |
- |
- |
- |
(注)1.「国内」とは、当行(海外店を除く)及び国内連結子会社であります。
2.「海外」とは、当行の海外店及び海外連結子会社であります。
3.「相殺消去額」には内部取引金額等を記載しております。
(5)国内・海外別預金残高の状況
○預金の種類別残高(末残)
種類 |
期別 |
国内 |
海外 |
相殺消去額(△) |
合計 |
金額(百万円) |
金額(百万円) |
金額(百万円) |
金額(百万円) |
||
預金合計 |
前連結会計年度 |
103,809,255 |
24,433,561 |
19,192 |
128,223,625 |
当連結会計年度 |
108,044,177 |
22,495,498 |
13,347 |
130,526,328 |
|
うち流動性預金 |
前連結会計年度 |
78,383,239 |
6,332,200 |
18,765 |
84,696,675 |
当連結会計年度 |
84,898,283 |
7,417,446 |
12,977 |
92,302,752 |
|
うち定期性預金 |
前連結会計年度 |
18,343,577 |
18,088,827 |
357 |
36,432,047 |
当連結会計年度 |
16,325,920 |
15,060,529 |
305 |
31,386,144 |
|
うちその他 |
前連結会計年度 |
7,082,438 |
12,533 |
69 |
7,094,902 |
当連結会計年度 |
6,819,974 |
17,521 |
63 |
6,837,431 |
|
譲渡性預金 |
前連結会計年度 |
6,893,989 |
5,642,242 |
- |
12,536,232 |
当連結会計年度 |
9,980,666 |
6,454,658 |
- |
16,435,325 |
|
総合計 |
前連結会計年度 |
110,703,245 |
30,075,804 |
19,192 |
140,759,857 |
当連結会計年度 |
118,024,844 |
28,950,156 |
13,347 |
146,961,653 |
(注)1.「国内」とは、当行(海外店を除く)及び国内連結子会社であります。
2.「海外」とは、当行の海外店及び海外連結子会社であります。
3.「相殺消去額」には内部取引金額等を記載しております。
4.預金の区分は次のとおりであります。
① 流動性預金=当座預金+普通預金+貯蓄預金+通知預金
② 定期性預金=定期預金+定期積金
(6)国内・海外別貸出金残高の状況
① 業種別貸出状況(末残・構成比)
業種別 |
前連結会計年度 |
当連結会計年度 |
||
金額(百万円) |
構成比 (%) |
金額(百万円) |
構成比 (%) |
|
国内(除く特別国際金融取引勘定分) |
52,878,719 |
100.00 |
55,593,923 |
100.00 |
製造業 |
9,173,785 |
17.35 |
10,454,817 |
18.81 |
農業,林業 |
54,630 |
0.10 |
50,633 |
0.09 |
漁業 |
3,350 |
0.01 |
2,240 |
0.00 |
鉱業,採石業,砂利採取業 |
224,743 |
0.43 |
314,139 |
0.56 |
建設業 |
689,388 |
1.30 |
692,428 |
1.25 |
電気・ガス・熱供給・水道業 |
2,564,827 |
4.85 |
2,569,415 |
4.62 |
情報通信業 |
1,306,807 |
2.47 |
1,137,439 |
2.05 |
運輸業,郵便業 |
2,161,675 |
4.09 |
2,445,109 |
4.40 |
卸売業,小売業 |
4,782,368 |
9.04 |
4,947,457 |
8.90 |
金融業,保険業 |
5,602,993 |
10.60 |
6,167,851 |
11.09 |
不動産業 |
7,450,102 |
14.09 |
8,244,195 |
14.83 |
物品賃貸業 |
2,667,832 |
5.05 |
2,856,853 |
5.14 |
各種サービス業 |
3,050,721 |
5.77 |
3,286,607 |
5.91 |
地方公共団体 |
753,244 |
1.42 |
673,522 |
1.21 |
政府等 |
1,338,074 |
2.53 |
1,087,929 |
1.96 |
その他 |
11,054,180 |
20.90 |
10,663,289 |
19.18 |
海外及び特別国際金融取引勘定分 |
28,320,002 |
100.00 |
26,410,896 |
100.00 |
政府等 |
355,381 |
1.26 |
228,467 |
0.87 |
金融機関 |
9,106,033 |
32.15 |
9,212,445 |
34.88 |
その他 |
18,858,587 |
66.59 |
16,969,983 |
64.25 |
合計 |
81,198,722 |
- |
82,004,819 |
- |
(注)1.「国内」とは、当行(海外店を除く)及び国内連結子会社であります。
2.「海外」とは、当行の海外店及び海外連結子会社であります。
② 外国政府等向け債権残高(国別)
期別 |
国別 |
金額(百万円) |
前連結会計年度 |
- |
- |
合計 |
- |
|
(資産の総額に対する割合:%) |
(-) |
|
当連結会計年度 |
ミャンマー |
7,218 |
ラオス |
144 |
|
合計 |
7,363 |
|
(資産の総額に対する割合:%) |
(0.00) |
(注) 「外国政府等」とは、外国政府、中央銀行、政府関係機関又は国営企業及びこれらの所在する国の民間企業等であり、日本公認会計士協会銀行等監査特別委員会報告第4号に規定する特定海外債権引当勘定を計上している国の外国政府等の債権残高を掲げております。
(7)国内・海外別有価証券の状況
○有価証券残高(末残)
種類 |
期別 |
国内 |
海外 |
合計 |
金額(百万円) |
金額(百万円) |
金額(百万円) |
||
国債 |
前連結会計年度 |
12,886,829 |
- |
12,886,829 |
当連結会計年度 |
21,359,288 |
- |
21,359,288 |
|
地方債 |
前連結会計年度 |
271,518 |
- |
271,518 |
当連結会計年度 |
463,559 |
- |
463,559 |
|
社債 |
前連結会計年度 |
2,734,848 |
6,674 |
2,741,522 |
当連結会計年度 |
2,667,844 |
5,854 |
2,673,699 |
|
株式 |
前連結会計年度 |
2,558,825 |
- |
2,558,825 |
当連結会計年度 |
3,304,579 |
- |
3,304,579 |
|
その他の証券 |
前連結会計年度 |
10,942,993 |
4,402,278 |
15,345,272 |
当連結会計年度 |
11,282,689 |
4,132,807 |
15,415,497 |
|
合計 |
前連結会計年度 |
29,395,015 |
4,408,952 |
33,803,968 |
当連結会計年度 |
39,077,961 |
4,138,661 |
43,216,623 |
(注)1.「国内」とは、当行(海外店を除く)及び国内連結子会社であります。
2.「海外」とは、当行の海外店及び海外連結子会社であります。
3.「その他の証券」には、外国債券及び外国株式を含んでおります。
LINE Financial株式会社とのLINE Bank設立準備株式会社への追加出資及び経営体制変更について
当行は、LINE Financial株式会社との共同出資により、LINE Bank設立準備株式会社を設立しております。開業に向けたシステム開発を更に加速させるため、両社より、LINE Bank設立準備株式会社へ合計120億円の追加出資を実施し、同社の資本金及び資本準備金は165億円となりました。
新銀行に向けた当行とLINE Financial株式会社の連携の強化、イコールパートナーとしてのコミットメントを明確にする観点から、経営体制をCo–CEO体制とし、現在のCEOに加え、新たに当行が指名するCo–CEOが就任するとともに、Co–CEO以外の取締役・監査役についてもLINE Financial株式会社が指名する役員4名、当行が指名する役員4名と同数とすることとしました。
LINE Bank設立準備株式会社は、関係当局の許認可等を前提に、2022年度中の新銀行の設立を目指して準備を進めていきます。
該当ありません。