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グローバルコーポレートカンパニー(統合報告書2017)

グローバルコーポレートカンパニー長 菅野 暁

お客さまの事業への深い理解とコーポレートファイナンスの分野での強みを活かしたソリューションの提供を通じ、持続的な成長を目指します。

カンパニーの中長期戦略

米国経済が堅調に推移する一方で、欧州・アジアは弱含みであるなか、米国での新政権誕生に加え、Brexitや地政学的リスクの増大等を背景に、世界経済の見通しは不透明化しています。さらに、各種規制の強化もあり、当カンパニーの事業環境は不確実性の高い状況となっています。

このような環境下において、当カンパニーは、海外に進出する日系企業および世界各国の非日系企業等のお客さまに対して、お客さまの事業への深い理解とコーポレートファイナンス分野での強みを活かしたソリューションの提供を通じ、最も信頼される持続的なパートナーとなることを目指しています。

日系企業のお客さまに対しては、海外進出検討時の情報提供から事業・財務戦略支援まで最適なソリューションと的確なコンサルティングを提供することで、海外事業展開をサポートしています。

非日系企業のお客さまに対しては、全世界ベースで約300グループの優良企業にフォーカスするGlobal300戦略を中心に推進しています。<みずほ>が知見と実績を有する産業セクターに対する重点的なアプローチやトップマネジメントの密接なリレーションを通じ、非日系優良企業のお客さまとの長期的な関係を構築し、お客さまとともに持続的な成長を目指します。

一方、流動性や資本の希少性が高まるなかで、お客さまの持続的なパートナーとなるには、強靭な財務基盤を築く必要があります。そのための取り組みとして、事業ポートフォリオ構造改革を実施し、採算性の見直しとアセットの入れ替えを推進します。具体的には、総合採算性が低い案件や、超長期等の外貨流動性負荷が高いアセットを圧縮するとともに、Global300等の採算性の高い案件へのシフトを進めます。

また、貸出取引のみならず、M&A・社債引受(DCM)等の証券プロダクツやお客さまのグローバルな事業展開・資金効率化に貢献する預金・決済・貿易金融等のトランザクションバンキングの強化等を通じ、お客さまの事業戦略・財務戦略に関する幅広いニーズにお応えし、総合金融コンサルティンググループとしてのサービス提供力を強化するとともに、高い収益力を実現します。

さらに、持続的な事業・経営基盤を構築するため、「オペレーショナルエクセレンス」の追求と外貨調達力の強化に継続して取り組みます。「オペレーショナルエクセレンス」については、グループベースでの組織体制や業務プロセスの最適化および地域への権限委譲を通じた意思決定プロセスの迅速化等を目指します。外貨調達力強化については、外貨預金の増強に引き続き取り組むとともに、外貨建て債券の発行等による調達手段の多様化を図っていきます。

2016年度の成果と今後の対応

2016年度は、中国経済の成長鈍化や規制対応コストの上昇といった厳しい経済環境が続くなか、当カンパニーの業務純益は年度計画をやや下回る結果となりましたが、サービス提供力と収益力の強化に向けたさまざまな取り組みを進めてきました。

非日系企業のお客さまとの取引については、Global300戦略推進によるビジネス拡大を着実に遂行しました。産業セクター別のアプローチや、銀行・証券連携の高度化等に注力し、社債引受(DCM)ランキングにおいて、2016年度は米州で2年連続して9位となり、シェアも前年の3.5%から4.8%に上昇する等、米国を中心にプレゼンスが向上しました。トランザクションバンキングについては、組織体制およびプロダクツの整備を推進し、サービス提供力を強化しました。

基盤整備としては、お客さまの海外進出・事業展開をきめ細かくサポートするため、海外拠点ネットワークを拡充しています。具体的には、メキシコみずほ銀行、プノンペン出張所(カンボジア)を新たに開業しました。また、日系企業の海外進出支援体制等を強化するため、世界各国の政府系機関・金融機関・大手非日系企業との提携にも積極的に取り組みました。

さらに、「オペレーショナルエクセレンス」については、重複業務の解消に向けた最適な配置の検討やペーパーレス化の推進等、グループベースでの生産性の極大化に向けた取り組みを、本部と各地域において協働して推進しました。米国では、銀行持株会社を設立し、米国内グループ会社の管理総務機能の一体運営を開始しました。また、持続的な事業基盤に不可欠な外貨流動性の確保のために、外貨預金の増強を推進し、2016年度末の外貨預金残高は、1,727億ドル(前年度比+264億ドル)と大きく増加しました。

今後も、Global300戦略を継続するとともに、米州に加えて欧州・アジアにおいても、産業セクター別の分析・提案機能の活用や証券プロダクツ・トランザクションバンキング等のお客さまの多様なニーズに応じた幅広いソリューション提供に取り組み、サービス提供力と収益力の強化を図ります。

また、持続的な事業・経営基盤を構築するため、組織体制や業務プロセスの最適化に加えて、中長期的には、ロボティクスを使った業務効率化、ブロックチェーン等の技術を活用した「オペレーショナルエクセレンス」を追求し、お客さまへのサービスの向上とコスト構造改革の双方を追求していきます。加えて、外貨預金を中心とした安定的な資金調達基盤の確立にも継続して取り組みます。

これらの戦略を着実に実行し、ビジネスの拡大、ボトムライン収益力強化と事業ポートフォリオ構造改革への取り組みを加速するとともに、お客さまのニーズに即したサービスを提供し続けることで、当カンパニーは、お客さまとともに将来にわたり持続可能な成長を実現していきます。

1.現状分析

外部環境

経済・規制・競合
  • 欧州の銀行は事業売却等、非主力事業から縮退の傾向
  • 米国新政権の誕生やBrexit等、世界経済の不透明化
  • 流動性規制・資本規制の強化
  • 米国の利上げに伴うドル調達コストの上昇
お客さま
  • 日系企業のグローバル展開の進展
  • 欧米非日系企業のアジア進出の加速
社会
  • 新興国を中心とした産業発展と各国金融市場の一層の発展
  • グローバルベースでの業界再編の進行

内部環境

強み
  • お客さまの事業への深い理解と銀行・信託・証券の一体運営に裏打ちされた高いソリューション提供力
  • アジアにおける充実した拠点ネットワークと地場企業や現地規制に関する高い情報提供力
  • 優良な顧客基盤と良質なポートフォリオ
  • アジアや北米における高いプレゼンス
弱み
  • 規制対応コストやインフレ等による経費の増加
  • 外貨預金を中心とした安定的な資金調達基盤の確立

2.提供する価値

「お客さま」に提供する価値

  • 銀行・信託・証券が一体となり、M&A・社債引受(DCM)・トランザクションバンキング等の多様なソリューションを提供
  • 世界各国の政府系機関や現地の金融機関との業務協力覚書等の締結を通じた、日系企業の現地進出支援
  • 国際戦略情報の収集・分析機能を活用した、世界各国の最新の政治・経済動向の情報提供

「社会」に提供する価値

  • グローバルベースでの業界再編や新興国における産業発展に貢献
  • 世界各国の金融市場のさらなる発展や人材育成への貢献

3.今後の業務計画

リスクアペタイトの方向感

  • Global300をはじめとする非日系優良企業との取引関係の深化に注力
  • 低採算セグメントから付帯取引が見込める高採算セグメントに資本や流動性を振り向け
  • 外貨預金のボリュームの拡大と質の向上に向けた取り組み

アクションプラン

  • 低採算案件から高採算案件への経営資源のシフト
  • トランザクションバンキングや証券・市場プロダクツ等のクロスセルの徹底推進
  • グループベースでの業務一体運営や業務プロセスの最適化等の「オペレーショナルエクセレンス」の推進
  • 質にこだわった外貨預金の獲得、外貨調達手段の多様化

2017年中間期の業績

業務純益の実績・計画のグラフ

  • 2016年度実績を2017年度管理会計ルールに組み替えて算出

海外非金利収支のグラフ

外貨預金残高のグラフ

  • ※1.みずほ銀行および主要現地法人、含む中銀等預金。当カンパニー管理ベース
  • ※2.2015年度見込み対比での計画値

2016ハイライト

米州社債引受(DCM)ランキングのグラフ

  • 投資適格以上の米州の企業が発行する発行額250百万ドル以上の債券 出典:Dealogic

「お客さま・社会」の持続的成長を支える課題解決に向けて

Global300戦略の好事例

<みずほ>は、Global300のお客さまである米国のAT&Tの大型社債案件において、2016年5月(40億ドル)、2017年1月(100億ドル)と連続してブックランナーのポジションを獲得しました。本件は、ダイナミックな業界再編が進むテクノロジー・メディア・通信セクターにおいて、事業・財務戦略の提案の積み重ねを通じて高ステータスを獲得したGlobal300戦略を象徴する案件です。今後もグローバルプレーヤーとしての一層のプレゼンス向上を目指します。

米国のAT&Tの大型社債案件において、2016年5月(40億ドル)、2017年1月(100億ドル)と連続してブックランナーのポジションを獲得のイメージ写真

トランザクションバンキングの体制整備

みずほ銀行は、安定的な非金利収支および外貨預金調達に寄与するトランザクションバンキングの営業体制を強化するため、2016年4月にグローバルトランザクション営業部をシンガポールに設立するとともに、米州、欧州、東アジア、アジア・オセアニアの4つの地域で中核となるトランザクションバンカー(GTB)を採用しました。こうした取り組みにより、グローバルに展開するお客さまの高度化する資金管理ニーズに対し、ソリューション提供力の強化を図っています。

グローバルトランザクション営業部(本部:シンガポール)を核としたグローバルな営業体制の構築
グローバルトランザクション営業部(本部:シンガポール)を核としたグローバルな営業体制の構築のイメージ図
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