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大企業・金融・公共法人カンパニー(統合報告書2017)

大企業・金融・公共法人カンパニー長 中村 康佐

お客さまの多様かつ高度化する課題・ニーズに対し、<みずほ>の総力を結集したソリューションを提供することで、お客さまから最も信頼される「揺るぎないグローバルパートナー」を目指します。

カンパニーの中長期戦略

世界経済の先行き不透明感は強く、金融機関のバランスシートに関する規制強化の動向にも注視を要する等、当カンパニーを取り巻く環境は不確実性が高い状況です。

また、コーポレート・ガバナンス改革が求められるなか、グローバル化の進展はもとより、業種の垣根を越えた事業再編が活発化する等、お客さまのニーズは、よりクロスボーダー・クロスセクターに高度化・多様化しています。

当カンパニーの強みは、これまでに築き上げてきたお客さまとの強固なリレーションシップや新たな金融ビジネス開拓を通じて蓄積された高度なリスクテイク能力に加え、One MIZUHO戦略のもと、お客さまのニーズを起点に、銀行・信託・証券が一体で総合提案するスタイルが浸透している点だと考えています。

一方で、信託では不動産分野には強みを有するものの、業界内での地位を確固たるものとするまでには道半ばであること、証券ではクロスボーダーM&Aを中心とする大型ディールへの関与等、さらなる強化が必要な分野があることも認識しています。

今後の不確実性が高い外部環境を踏まえれば、アセットや人員等経営資源のリバランスを通じて注力すべき分野を強化し、将来的なダウンサイドリスクにも耐えうる、強靭かつ収益性の高い事業ポートフォリオを構築することが重要です。

こうした認識のもと、One MIZUHO戦略をさらに進化させ、お客さまの1つの事業課題に深く関わるだけでなく、お客さまのさまざまな経営課題をグループ一体で連鎖的にサポートし、より大きなバリューチェーンを創造するビジネスモデルに変革していきます。例えば、M&Aに関する課題解決に加え、後続する為替リスクヘッジ・資金調達・M&A成立後の統合プロセス支援等においても、常にお客さまのパートナーが<みずほ>であり続けられるよう、グループ一体でお客さまの成長に貢献するとともに、<みずほ>のビジネスチャンスの極大化を目指します。

ビジネスモデルを変革していくためには、お客さまの企業価値向上に継続的にコミットしていくという発想が極めて重要であり、お客さまの個別課題に加え、社会やビジネス環境の変化を機敏に察知するマクロ的な観点が不可欠です。ミクロとマクロの発想をあわせ持ち、新しいバリューチェーンを次々と創造できる人材を育成していく長期的な取り組みと、時機を失うことなくアセット・人員等の経営資源を大胆かつタイムリーに配分していく機動力が求められており、一貫性のある戦略の展開や意思決定の迅速化といった、カンパニー制導入によるメリットを最大限に発揮することで対応していきます。

こうした取り組みを通じて、お客さまから最も信頼される「揺るぎないグローバルパートナー」を目指すとともに、お客さまの持続的な成長をフルラインの金融ソリューションで継続的に支援することにより、日本および世界経済の発展に貢献していきます。

2016年度の成果と今後の対応

2016年度は、マイナス金利政策をはじめとする新たな経済環境下でのカンパニー制初年度の船出となりましたが、大型M&A案件に対する取り組みに加えて、金融機関のバランスシートに関する規制強化やコーポレート・ガバナンス改革への対応といった外部環境の変化を的確に捉えた取り組みが着実な成果をあげた結果、業務純益は2,400億円と計画を達成しました。また、リーグテーブルにおいても、国内普通社債および地方債(引受額)やM&A(日本企業関連、件数)は2015年度に引き続き1位を堅持したことに加え、M&A(同、金額)においても1位になる等、顕著な実績を残しました。

最重要経営課題の1つでもある政策保有株式の削減は、2015年度から2016年度の累計削減目標に対し、約250億円前倒しで達成しました。また、業界や産業に対する知見を活用した適切なリスクテイク能力を発揮した結果、ハイブリッドファイナンス等、収益性の高い分野へ積極的にアセットを配賦しました。加えて、本部効率化等により捻出した人員は、成長性や収益性を意識しつつ、注力分野へのリバランスを進めるとともに、国や地方公共団体と連携し、PPP/PFI(官民連携)の導入や成長産業に対する産学連携に取り組む等、グループ横断での営業推進の強化にも努めました。

一方で、リーグテーブルで4位にとどまったエクイティ関連業務や、クロスボーダーM&A等に代表される収益性の高い証券ビジネスへの対応力強化は課題として認識しています。

2017年度は、当カンパニーが目指すビジネスモデルの変革を前進させるため、グローバルなセクター連携の強化により、クロスボーダーM&Aビジネスへの取り組みを推進します。M&Aは、証券ビジネスの主戦場であるとともに、バリューチェーンにおける重要な起点となるイベントであり、この戦略を2017年度の最重要テーマとして強力に推進していきます。

具体的には、グローバルコーポレートカンパニーとも協働のうえ、各拠点のセクターバンカーがグローバルに連携する体制へと強化していきます。また、みずほ銀行に新設した「特定グローバル企業担当役員」が、グローバル営業のリーダーシップを取っていきます。

経営資源のリバランスを進めるうえで、全社的な取り組みである「オペレーショナルエクセレンス」の追求を通じて、従来の発想を超えた効率化への取り組みにもチャレンジしていきます。例えば、営業インフラの高度化やモバイル端末との連携を進め、情報をリアルタイムに関係者が共有する仕組みを構築することで、営業スタイルの革新を目指します。

これらの戦略の実行を通じ、ビジネスモデルの変革と強靭な事業ポートフォリオ構築への取り組みを加速させていきます。

1.現状分析

外部環境

経済・規制・競合
  • 不確実性を増す世界経済、マイナス金利政策による事業環境の変化
  • 金融機関のバランスシートに関する規制強化
  • 競合他社の一部の戦略において進む同質化
お客さま
  • グローバル化の進展・ステークホルダーを意識した資本戦略・成長戦略構築ニーズの高まり
  • 急速な事業環境の変化に伴う業績動向の不透明感
社会
  • 農業、地方創生等における官民連携の取り組みの活性化

内部環境

強み
  • 銀行・信託・証券の一体運営で競合他社に先行
  • 新たな金融ビジネス開拓を通じて蓄積された高度なリスクテイク能力
  • 大企業・金融・公共法人の各分野におけるお客さまとの強固なリレーションシップ
  • 政策保有株式の削減は当初計画を前倒しで達成中
弱み
  • 生産性の高い営業体制・業務プロセスの構築
  • クロスボーターM&A等の証券ビジネス、信託ビジネスのさらなる強化
  • 経営資源のリバランスを通じた事業ポートフォリオの再構築

2.提供する価値

「お客さま」に提供する価値

  • お客さまごとに異なる多様な課題・ニーズへの迅速かつ最適なソリューション提供
  • バリューチェーンビジネスモデルを通じた、お客さまの企業価値向上への継続的なサポート
  • 高度なリスクテイク能力に基づくリスクマネーの供給

「社会」に提供する価値

  • 大企業・金融・公共法人への安定的かつ持続的な資金供給を通じた、日本および世界経済の発展への貢献
  • 新産業の育成や業界再編、地方創生への貢献による日本経済の活性化
  • PPP/PFI(官民連携)等を通じた社会資本整備への貢献

3.今後の業務計画

リスクアペタイトの方向感

  • 注力分野に対し、戦略的・機動的に経営資源を投入
  • リスクテイク領域の選択と集中により事業ポートフォリオを再構築
  • 戦略を支えるコンプライアンス体制の徹底とアセットコントロールの強化

アクションプラン

  • グローバルでのセクター連携を通じたクロスボーダーM&Aビジネスへの取り組み強化
  • 成長性や収益性を意識した経営資源のリバランスによるビジネスモデル変革の加速
  • 「オペレーショナルエクセレンス」の実践による業務効率化と営業スタイルの革新

2017年中間期の業績

業務純益の実績・計画のグラフ

  • 2016年度実績を2017年度管理会計ルールに組み替えて算出

非金利収支比率のグラフ

  • 概数、管理会計

政策保有株式売却計画と進捗のグラフ

  • ※1.国内上場株式、取得原価ベース
  • ※2.2017年3月末以降の当カンパニー簿価はリテール・事業法人カンパニーへの所管変更反映後

2016ハイライト

リーグテーブル
  2015年度実績 2016年度実績 2018年度計画
国内普通社債および地方債(引受額) 1位 1位 1位
M&A(日本企業関連)(件数) 1位 1位 1位
M&A(日本企業関連)(金額) 7位 1位 5位以内
内外エクイティ総合 (引受額) 3位 4位 2位

「お客さま・社会」の持続的成長を支える課題解決に向けて

産業技術総合研究所との先端技術を有する成長産業の開拓等を目的とした連携協定に基づく取り組み

みずほ銀行は、2015年12月に産業技術総合研究所との間で締結した連携協定に基づき、お客さま向けにオープンイノベーションに関するセミナーの共催やビジネスマッチングイベントの開催等、地域中核企業の育成支援に向けた取り組みを実施しました。

今後も、日本の潜在成長率の底上げを目指すイノベーションの推進、地方創生への取り組みを継続していきます。

産業技術総合研究所との連携協定調印式の写真

産業技術総合研究所との連携協定調印式

クロスボーダーM&Aにおけるバリューチェーンビジネスの好事例

<みずほ>は、お客さまが長年の検討を重ねて実施した海外同業他社の買収案件において、みずほ証券がFA1に就任するとともに、みずほ銀行にて為替リスクヘッジ、資金調達をアレンジする等、グループ一体でサポートしました。

本件は、数年越しのディスカッションで培われた<みずほ>への信頼感とグループ総合力が評価された好事例であり、今後も<みずほ>の総力を結集してお客さまの企業価値向上に貢献していきます。

クロスボーダーM&Aにおけるバリューチェーンビジネスの好事例のイメージ図
  • ※1.Financial Adviser
  • ※2.Post Merger Integration
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