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SPECIAL CONTENTS

金融の未来が変わる?

黒島結菜が〈みずほ〉の
生成AI活用の現場を訪問

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OVERVIEW

生成AI(ジェネレーティブAI)が盛り上がりを見せています。その中でも、「大規模言語モデル」と呼ばれるAIモデルをベースに、新しいテキスト情報を生み出すものが2023年に入ってから急速に浸透しました。〈みずほ〉でも社内で利用できるテキスト生成AI、Wiz Chatが速やかに取り入れられたそう。私、黒島結菜が、みずほフィナンシャルグループ 執行理事 デジタル企画部 部長の藤井さんに、テキスト生成AIを業務に導入した背景や期待する効果等についてお話を伺い、実際にWiz Chatを使ってテキストを生成。テクノロジーを最大限に活かす〈みずほ〉のテキスト生成AI活用の現場は、まさに驚きの連続でした。

INDEX

  1. 最近よく耳にする「生成AI」。仕事や暮らしにどう活用できる?
  2. Wiz Chatは良き相談相手。人×テクノロジーで仕事はより効率的に。
  3. Wiz Chatを体験。レシピ開発もあっという間に!
  4. 日々の仕事からアイデアは生まれる。〈みずほ〉とテクノロジーのこれから。
最近よく耳にする「生成AI」。仕事や暮らしにどう活用できる?

最近よく耳にする「生成AI」。
仕事や暮らしにどう活用できる?

ここ最近、生成AIが急速に普及していますよね。私も友だちにお芝居のシナリオをテキスト生成AIで作ってもらったことがあって、「こんなことができるんだ!」ととても驚いた記憶があります。でも、自分で操作をしたことはなくて、使いこなすのはどことなくハードルが高いイメージ。なので、〈みずほ〉で2023年6月にテキスト生成AI、Wiz Chat(*1)が導入されたと聞いたときも、どんな風に仕事に活用できるのか、いまいち想像がつきませんでした。そこで今回、みずほフィナンシャルグループの藤井さんのもとを訪ねることに。
早速、Wiz Chatの画面を見せていただくと、「相談」「作業」「その他」とカテゴリー分けされたテンプレートが並んでいて、思っていたよりも親しみやすそうです。期待に高鳴る胸を抑え、まずはWiz Chatとはどんなものなのか、テキスト生成AIによって、私たちの働き方や暮らし方はどのように変わっていくのかを藤井さんに質問してみることにしました。

ワンポイント解説

*1Wiz Chat…Azure Open AI という仕組みを利用した、〈みずほ〉版のテキスト生成AI。セキュアな環境で、要約・翻訳、文章・原稿作成、プログラミング等の業務に役立つ機能を利用できる。

Wiz Chat画面イメージ

※画像はイメージです。

人×テクノロジーで仕事がより効率的に。
Wiz Chatは、社員の良き相談相手になりそう。

「Wiz ChatのWizは“with”という単語が由来です。ネーミングには仕事のパートナーとしてのAIの機能と、〈みずほ〉の新パーパス『ともに挑む。ともに実る。』の『ともに』という意味を込めました。また、『賢い』を意味する“wise”、『知恵』を意味する“wisdom”ともかけています」。藤井さんは私に使い方をレクチャーしつつ、こう教えてくれました。Wiz Chatが藤井さんの入力した質問に間髪入れずに返答する様子は、まさに頼れるパートナーという感じです!
今回、〈みずほ〉としてテキスト生成AIの導入を決めた経緯について藤井さんに伺うと、次のような回答が。「先端テクノロジーを導入することで、近い将来、社員の働き方やお客さま向けサービスが大きく変革していく可能性を感じています。いち早くこの流れをくんでテクノロジーを使いこなしていくことで、次に進むべき道が見えてくると考え、テキスト生成AIの導入は経営面でも非常に重要なトピックとして位置づけられました。慎重にセキュリティ面の対策を施しつつ、現場の担当者と一丸となってスピーディに判断を進めた結果、4ヵ月弱で導入に至りました」。

導入背景に納得しつつ、さらに具体的な活用方法についても藤井さんに質問してみました。「例えば新入社員は、お客さまにメールを1通送るのにも時間がかかります。そういうときにまずWiz Chatにメールの内容を整理してもらったり、人を頼る前の壁打ち相手として活用してもらったりできるのではないかと考えました。導入後の社員の反応を見ても、メールや報告書等のドキュメント作成や会議でのアイデア出し、データの整理といった様々な形で活用しているようです。テクノロジーを上手く取り入れることで、社員には創造的で価値の高い業務に集中してもらう。これにより、新たなビジネスモデルやサービスの創出につなげられればと思います」。確かに。仕事に慣れるまでは覚えることもたくさんあるうえに、人間関係の構築もなかなか大変。Wiz Chatなら対人での気遣いを省けるうえに、良き相談相手になってくれそうです。

人×テクノロジーで仕事がより効率的に。Wiz Chatは、社員の良き相談相手になりそう。
ドキドキしながらWiz Chatを体験。思いもよらないレシピの開発があっという間に! ドキドキしながらWiz Chatを体験。思いもよらないレシピの開発があっという間に!

ドキドキしながらWiz Chatを体験。
思いもよらないレシピの開発があっという間に!

「せっかくだから、何か質問してみますか?」と藤井さんが提案してくださったとき、私にも使いこなせるのかなって、ちょっとドキドキしました。「例えば会議の準備として『中年層にインターネットバンキングアプリをもっと利用してもらうためのアイデアを考えて』とお願いする社員もいるようです。黒島さんも、身近なテーマでアイデア出しに悩んでいることを質問してみては?」と言う藤井さんの言葉に、家にりんごがたくさんあって消費が追いついていないことを思い出しました。そこで、りんごを使ったレシピについて聞いてみることに。
「『りんご』だけだと漠然としているので、何かもう一つ変わった食材を組み合わせてみましょう。それから、テキスト生成AIから効果的な回答を引き出すための指示をプロンプトと呼びます。回答条件や回答する立場等を指定することで、回答の精度が高まります。例えばコンロを使わずに調理したい場合には『ただし、コンロ調理が不要なメニューを条件としてください』と追加で入力してください」と藤井さん。その言葉に従って、「『りんご』と『サバ』を使ったメニューを考えてください。ただし、コンロ調理が不要なメニューを条件としてください」と質問を入力すると、あっという間におしゃれな料理本と見間違えるほどのレシピが提案されてびっくり!自分では思いつかないような独創的なレシピの開発も、Wiz Chatを使えばほんの数秒。そうそう、カロリーを聞くのを忘れていました。追加で「それぞれのカロリーを教えて」と質問することに。自分で調べて計算すると地味に時間を使ってしまうけど、これもWiz Chatにかかれば一瞬です。

Wiz Chat使用イメージ Wiz Chat使用イメージ
取材カット_AIチャット体験

またたく間に独創的なレシピが出来上がったことに驚いている私に、藤井さんは「レシピはもちろん、旅行のプランニングやちょっとした健康管理等、仕事だけでなく日常生活でもいろいろ活用できると思います」とアドバイスしてくださいました。今度は、自宅でできるエクササイズについて聞いてみようかな。

日々の仕事からアイデアは生まれる。
〈みずほ〉とテクノロジーのこれから。

Wiz Chatを導入して、社員の皆さんの反応はいかがでしょうか?〈みずほ〉の皆さんがどんな風に活用しているのか知りたいです。「Wiz Chat導入時のレクチャー動画には一般的な研修動画の何倍ものアクセスがあって、社内での期待値の高さが伺えました。また、社内SNSにWiz Chatの使い方を共有するコミュニティがあるのですが、『こういう使い方をしています』とある社員が書き込むと、それに対して『こういう使い方もできますよ』といったリプライがつく形で、社員同士のナレッジシェアが活発に行われています。早くから使いこなしている人に触発されて、あまり興味がなかった人がWiz Chatを使うようになる等、ポジティブな変化がどんどん広がっていることを実感しています」。

日々の仕事からアイデアは生まれる。〈みずほ〉とテクノロジーのこれから。

私も藤井さんに使い方を教えていただいて、もっと色々な方法で試してみたいと思いました。率先して使いこなす人がいたら、会社全体でも活用する人が増えていきそうですね。「テクノロジーにあまり詳しくない人が思いもしないアイデアを出してくることもあって、リアルな反応ってやはり非常に大切だと感じています。おもしろい使い方をしている人には私からインタビューの依頼をして、さらに背景を掘り下げて聞くことで、より皆さんが使いやすくなるように細かなチューニングを重ねています。今後は、『事務手続き照会対応』や『融資稟議書ドラフト作成のAI化』で業務の効率化を図るとともに、お客さまの待ち時間短縮も考えています。銀行には7,000以上にも及ぶ膨大な手続きマニュアルがあり、社員は契約や稟議、事務手続き等のたびに自分が必要なものを探し出さなければならないという課題があります。慣れないうちは自力で探すにも時間がかかりますし、同僚や上司に質問をして時間を取らせてしまうのも躊躇しますよね。また融資稟議書のように網羅すべきポイントがある書類作成も、テキスト生成AIの得意分野です。間違いや抜け漏れがなく、誰もが一定レベルの対応ができるようになることで、会社全体として業務の底上げを図れればと考えています」と藤井さん。

日頃の業務の中で生まれる小さなアイデアによって、会社全体がより働きやすくなるのは素敵ですね。他にもテキスト生成AIのようなテクノロジーを一般のお客さま向けにも活用する予定があるのか気になり、さらに質問。「海外の銀行では一般のお客さま向けのモバイルアプリにAIチャットボットを搭載し、パーソナライズされた会話型サービスを提供しています。ここにテキスト生成AIを組み込むことで、人間のコンシェルジュが対応しているような、より洗練されたサービスへと進化することが予測されます。さらに資産運用や幅広いライフイベントへの相談等までカバーできる時代が来るかもしれません。〈みずほ〉でもテキスト生成AIを非対面サービスに活用することを検討しています」。なるほど、AI技術はそんな活用方法もあるのですね。先端テクノロジーが〈みずほ〉の働き方やサービスにもポジティブな影響を与えていることがよく理解できました。今回、テキスト生成AIと仲良くなれたのも大きな収穫です!

黒島結菜のひとこと編集後記

黒島結菜のひとこと編集後記

新しいテクノロジーは敷居が高く感じるけど、使いこなせるようになれば何よりも心強い味方に。〈みずほ〉の新しいものをどんどん取り入れる姿勢とスピード感に頼もしさを感じた取材でした。

PROFILE

藤井 達人

株式会社みずほフィナンシャルグループ
執行理事 デジタル企画部 部長

藤井 達人

2023年に入社。1社目の外資IT企業にて、メガバンクの基幹系開発、金融機関向けコンサルティング業務等に従事。2社目の外資IT企業を経て、総合金融グループではフィンテック導入のイノベーションを担当。その後、大手通信事業者の金融持株会社での執行役員、2社目の外資IT企業での業務執行役員を歴任し、現職。金融革新同友会「FINOVATORS」創立メンバー。『フィンテックエンジニア養成読本』(技術評論社)全体監修および共著。

※所属、肩書きは取材当時のものです。

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