スマートフォンでSNSをチェックしたり、ネットショッピングを楽しんだり。暮らしに欠かせなくなったデジタル。いつでもネットワークにつながる生活が当たり前になっているけど、これから先どんな進化が起こるんだろう。最近よく耳にするのは「メタバース」というキーワード。少し調べてみると、バーチャル空間で色んな体験ができるようになるみたい。映画やアニメの世界みたいで近未来な感じがするけれど、実際の暮らしがどう変わっていくのかは想像がつかなかった。そこで、私、黒島結菜がメタバースから広がるこれからの暮らしの話を〈みずほ〉の皆さんに聞いてみました。
お話を聞かせてくれたのは、〈みずほ〉の辻さんと中村さん。「メタバースは、オンライン上のバーチャル空間。将来、あらゆるサービスがメタバース上で提供され、様々な生活シーンでメタバースとつながることでリアルとバーチャルの境界がなくなっていくような時代が訪れるかもしれません」。そう教えてくれたのは、中村さんだ。アバターと呼ばれる自分の分身のようなキャラを通して、買い物をしたり、メタバース上の世界を自由自在に旅行したりすることができるんだって。〈みずほ〉では、お客さまとの「デジタル上での接点づくり」と「お金を扱うからこその対面サービスへのニーズ」の両方を叶える場として世界的に話題になっていたメタバースが適していると考えたそう。実は、〈みずほ〉がメタバース上で顧客との接点づくりや新たなサービスの可能性を模索し始めたのは、社員が挑戦したいことを募り実施するMIZUHO次世代金融プロジェクトに辻さんが応募したことがきっかけだったんです。「新しい領域で専門知識も必要なので、プロジェクトメンバーと手探りで議論を重ねて進めています」と辻さん。楽しそうにお話する辻さんの姿を見ていたら、私までワクワクが止まらなくなりました。現実になるのはまだ先の話だと思っていたけど、この夏、世界最大級のVR(仮想現実)イベント「バーチャルマーケット」に〈みずほ〉も出展したと聞き、もうメタバースの世界が広がっていることにびっくり。メタバース上の大阪の街に、みずほ銀行の店舗をイメージしたブースを出して一般のお客さまと〈みずほ〉の社員の方が交流する会も開いたそうなんです。メタバースって、もう手の届く未来の話なんですね。
今回の「バーチャルマーケット」への出展について辻さんは、あくまでファーストステップだと教えてくれました。その眼差しの先に、メタバース上での商談や金融のコンサルティングの提供、そしてアバターコミュニケーションの可能性の開拓までも見据えていました。イベントに対しての社内外の反響も想像以上だったといい、お取引先の企業の方から「これからの領域を、一緒に育てていこう」という言葉をもらったときには胸が熱くなったと同時に、メタバースから広がる未来の暮らしへの期待を強く感じたそうです。
今回、私も特別にメタバースを体験させてもらえることに。実際に体験して感じたのは、現実の世界でみずほ銀行に行くよりもずっと気楽に感じたということ。少し人見知りの私にとって、アバターを通してコミュニケーションすることで初めての人でもリラックスしてお話ができることが大きな発見でした。お金の話はどうしても少し背筋が伸びてしまいがちですが、バーチャルの世界なら気軽に相談できそうです。想像もつかなかったメタバースでしたが、どうやら普段の生活の延長上で暮らしやすさをレベルアップさせてくれる存在のように感じ始めてきました。
「〈みずほ〉では、バーチャルマーケットへの出展といった実験的な取り組みの他に、SNSを活用して広く皆さまから『メタバースでこんなことできたらいいな』という声を集めるキャンペーンも行いました」と中村さん。「離れた人と一体感を持って一緒に過ごせる場が欲しい」「臨場感のある旅行体験がしたい」といったアイデアが1,600件も集まったと教えてくれました。コロナ禍で旅行に行きにくい世の中だからこそ、気軽に旅ができたら嬉しいし、海底のような普段行けない場所にも行けるのかなと想像していると「黒島さんは何かアイデアありますか?」とまさかの逆質問。海外の街で買い物がしたいなと答えると、さすがは〈みずほ〉、メタバースでの決済サービスも既に構想しているんだとか。「メタバースでの体験は、没入感が大切です。アバターの服を買ったりするときも、今はクレジットカードで決済しなくてはなりません。すると、そこを境に突然現実の世界に引き戻されて、冷めてしまいますよね」と中村さんはいう。だからこそ金融のプロである〈みずほ〉は、メタバース内で使えるコインのような没入感を損なわない専用の決済サービスの提供をめざしているそう。今後世界中でいくつもメタバース空間が誕生することが予想される中で、どのメタバースでも共通で使える決済手段になることを目標にしているんだって。さらに中村さんは「いつでも、どこでも安心できる経済活動を守るためには、取引を行う際にアバターの本人認証を正確に行う必要もあり、ここに〈みずほ〉が銀行業務で培った取引時確認のノウハウが活かせるのではないか」と使命感をにじませた。お話を聞いている間、色々なアイデアが飛び交って未来への期待が膨らみました。それにしても、決済サービスの進化がワクワクを支えるなんて思いもしなかったな。
メタバースにある体験やサービスは、思っている以上に身近で、もっと暮らしを豊かにしてくれるものだと感じた。でも、私たちの日常になっていくからこそ、そこにはルールの整備が欠かせないと〈みずほ〉の阿部さんは強調する。「実際の都市と連動して生活に入り込むようなメタバースがいくつも進展していく場合、同じような課題への対応がバラバラに行われてしまうと、参加したい方や企業がどのメタバースでどんな対応をすれば良いのか混乱しますよね」と言い、その結果、メタバースへの参加を諦めてしまい、活性化の妨げにもつながっていくと問題点を教えてくれた。そんなことにならないようにするためには、何が必要なんだろう。阿部さんは「メタバースは、参加者の方や企業間の垣根を越えてみんなで環境整備に取り組むことが大切です。そのためには、どんなことに気を配り、どんな世界を実現していくことが望ましいかをガイドラインとして示していくことが重要」と言う。この「気を配ること」の一つに金融があるんだって。「今後メタバースで経済活動が活発化していけば、商取引が生まれ、金融が必要不可欠になります。〈みずほ〉は金融のプロとしての豊富な知見や実績を活かして、メタバースの進展のための適切な環境づくりをめざし、そのためのガイドライン整備等についても積極的に関わっていく使命があるんです」と意欲をにじませた。ついワクワクする体験だけを考えてしまいがちだけど、未来の安心を支えるルール作りってこれからの社会に欠かせない挑戦ですよね。現実の世界と融合して、できなかったことを「できる」に変えてくれるメタバース。進化した金融サービスや安心を描くルール作りが進むことで、きっともっとリアルとバーチャルの境目はなくなっていく。私も身構えずに、メタバースにどんどんトライしていきたいな。
日常を便利にしてくれるだけじゃなくて、あらゆる体験にチャレンジできる世界、メタバース。暮らしのさらなる進化を、サービス作りやルール作りに挑む〈みずほ〉が支えていました。
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