Xシェアアイコン
Facebookシェアアイコン
LINEシェアアイコン

地域経済をDXでもっと元気に!みずほ銀行が提供する電子地域振興券とは?

地域経済をDXでもっと元気に!
みずほ銀行が提供する電子地域振興券とは?

地域経済をDXでもっと元気に!みずほ銀行が提供する電子地域振興券とは?

地域振興券のキャッシュレス化で、
わたしたちの暮らしはどう変わる?

個人消費の刺激と地域経済の活性化を目的に使われてきた「プレミアム付商品券」。地域振興券の一種として、紙商品券やコインなどの形態で全国の自治体で導入されてきましたが、みずほ銀行では「プレミアム付商品券」にデジタル技術を取り入れた、新しいキャッシュレスサービス「電子地域振興券」の開発と普及に取り組んできました。

電子地域振興券は、従来の紙商品券やコインなどを無くし、電子チケットとしてウェブアプリ上で利用できるようにしたサービスで、チケットの購入はもちろん、お店で使う時はQRコードで決済ができて、チケットの管理もウェブアプリ上で完結できます。では、電子化されることで、暮らしにはどのような変化が起きるのでしょうか。

まず電子地域振興券を使う際には、1円単位で利用が可能になります。従来の紙商品券の場合、商品券の額面より購入金額が低い時、お釣りも出ないため、満額を使うのが難しいケースもありました。でも電子化してアプリで利用できることで、1円単位から利用ができ、商品券を常に持ち歩く必要もありません。さらに購入や管理もウェブ上でできるため、商品券を買いに出掛けたり、商品券を買うために現金を引き出したりする手間がありません。このように暮らしを便利にする電子地域振興券ですが、それだけでなく、地域振興券という行政が行っている事業が電子化したことで、これまでキャッシュレスに対する心配や不安があったシニア世代も安心して参加できるため、世代を超えた地域全体のキャッシュレス化を促進する起爆剤としても期待されているのです。

コロナ禍で疲弊する事業者や、落ち込む消費を盛り上げるために。
開発中だったアプリの技術を転用して生まれた電子地域振興券。

コロナ禍で疲弊する事業者や、落ち込む消費を盛り上げるために。開発中だったアプリの技術を転用して生まれた電子地域振興券。

この電子地域振興券のサービスですが、なぜ開発がスタートしたのでしょうか?そこにはコロナ禍をキッカケに消費が落ち込み、地域経済がダイレクトにダメージを受ける中で、それでも頑張り続ける事業者の方々を少しでもサポートし、地域を一緒に盛り上げていきたいというみずほ銀行の想いがあったからです。

みずほ銀行ではコロナ禍の以前から福岡市のご依頼で、J–Coin Payを始めとした全国どこでも使えるキャッシュレスサービスとは視点を変えた、「場所や時期が限定された環境」でのキャッシュレスサービスの構築に向け、アプリの開発を行っていました。実証実験も行っていて、具体的には福岡市内で開催された、はしご酒イベントなど、地域やエリア限定のイベントで使える電子チケット販売と、その仕組みの提供を行っていました。

このアプリの開発は順調に進んでいましたが、コロナ禍により、各地のイベントは軒並み中止に。アプリ自体の開発意義が問われる中、地域を盛り上げるために生まれた技術を、コロナ禍で変化する時代に合わせた形で活用できないだろうか、と考え、出された答えが地域振興券の電子化でした。開発中だったアプリと同じ仕組みを使うことでスピーディーにサービスを構築。山口県の周防大島町で「プレミアム付デジタル商品券」として販売する実証実験も行うことで、技術やサービスの精度を磨いてきました。この「プレミアム付デジタル商品券」の販売から様々な知見を得たことで、一つのサービスプロダクトとして電子地域振興券は完成を迎えたのです。

その後、引き続きコロナ禍が続いている状況の中でしたが、みずほ銀行の指定金融機関先である自治体や、連携している地銀を通じて電子地域振興券を各地でご紹介したところ、落ち込む消費や疲弊する事業者を盛り上げたいという「地域活性化」へのニーズ、コロナ禍で高まっていた「非接触型のキャッシュレス」の必要性とも合致して、東京の三鷹市を始め、山形市、福岡市の商店街などに導入され、直近では川崎市や神戸市など複数の自治体でみずほ銀行の地域振興券が採用されることになりました。

通算で50件を超える採用へ!全国に広がる理由は、
提供する側にもうれしいメリットがあるから。

通算で50件を超える採用へ!全国に広がる理由は、提供する側にもうれしいメリットがあるから。

現在、自治体のDX化が進む時代の流れもあり、みずほ銀行の電子地域振興券を採用する自治体は増えています。これまでの紙商品券の振興券事業者を始め、多くの競合他社がいる中で、川崎市、福岡市、神戸市など人口の多い都市エリアでの採用も含めて、案件数は全国で通算50件以上(2022年12月時点)にも上ります。

なぜ、このように各地の自治体から信頼され、採用されることが増えたのでしょうか。そのワケは電子地域振興券を使うユーザーだけではなく、提供する事業者の皆さまにも様々な側面でメリットがあるからです。

まず、紙の商品券が無くなることで、印刷に掛かっていたコストを削減できます。さらに、商品券を換金する際に枚数を確認したり、金融機関へ持ち込んだりといった事務作業に掛かる目に見えない負担や面倒を軽くすることにもつながります。

また、大きなポイントとして、紙から電子に変わったことで、これまで把握しきれていなかった「いつ、どの年齢層が、どこで、いくら使ったか」といった利用動向や販売動向がデータとして見られるようになったことが挙げられます。データ化して分析することで、今後の事業の改善にもつなげることができます。実際に東京23区内のある自治体の商品券事業では、年末商戦を見込んで商品券を販売し、事業の経済波及効果や生活資金としての利用が多い点が分かったことで次回実施に向けた更なる改善のヒントを得ることができました。また、東北地方の観光券事業では、自治体の担当者が持っていた漠然とした感覚を、可視化したデータで裏付けすることができ、観光客の更なる誘致に向けて提言を行うなど、商品券を発行して終わりではなく、地域経済をさらに盛り上げるためにどうすればよいのか、その分析や判断の材料としても電子地域振興券の仕組みが活かされています。

導入して終わり、ではなく、その後のサポートも大切にする。
ワンチームで取り組んだ「川崎じもと応援券」の電子化プロジェクト。

導入して終わり、ではなく、その後のサポートも大切にする。ワンチームで取り組んだ「川崎じもと応援券」の電子化プロジェクト。

神奈川県の政令指定都市の1つとして、昔ながらの商店街や駅前の大きなショッピングモールなど、多彩な買い物スポットが魅力の川崎市。川崎市では市内の商業活性化を目的に2020年度から「川崎じもと応援券」として紙ベースのプレミアム付商品券を発行していましたが、第3弾となる2022年度はみずほ銀行と共に「川崎じもと応援券」の電子化に取り組みました。電子化した背景や、実際の効果はどのようなものだったのでしょうか?川崎市役所で川崎じもと応援券業務を担当されている、経済労働局 観光・地域活力推進部、地域消費活性化担当の坂野さんにお話を伺いました。

そもそも、これまで紙の商品券を発行する中で、電子化に切り替えるキッカケとなったのは「2つの大きなメリットがあったから」と語る坂野さん。「1つ目はコロナ禍で、人と人の接触機会の低減が課題となる中、電子化によって非接触で利用できるようになること。2つ目は事業者の方のキャッシュレス決済の導入契機となり、事務作業にかかる負担を減らすことにも繋がる点です」。紙の商品券の場合、事業者が換金する時に数え間違いや紛失などのミスを完全に防ぐことはできませんでしたが、そういったことも電子化することで防げるといいます。また、川崎市では電子化した商品券に不慣れな事業者の方々に対して、利用開始前からフォローを徹底したそうで、電話やメールでの対応はもちろん、対面でイチから説明も行うなど、様々な側面から初めて電子商品券を使う事業者の負担を減らす努力を行ったそうです。その結果、様々な事業者が参加し、応援券も完売する、という成果が生まれました。

この成果について坂野さんは「これまでの知見をもとにしたアドバイスも含めてみずほ銀行のサポートも大きかった」と語ります。「毎日のレポートで利用状況が見られることで、迅速に次の打ち手を考えられました。また、利用者1人あたりの購入数の上限を上げるタイミングなど、悩んだ時には、様々な自治体で採用されていたみずほ銀行だからこその知見や事例を共有してサポートしてくれました」

このように、単にサービスとして導入して終わりではなく、スタートしてからも寄り添い続けることで、しっかりと成果につなげていく。そんなみずほ銀行の姿勢に信頼感を持たれているようでした。さらに坂野さんは、これからの取り組みにも期待されているようで、「今回の利用結果や分析結果を見るのが楽しみですし、今回の取り組みで得た知見を様々な場面で活かしていければと考えています」と語ってくれました。

導入からその後のサポートまで、まさに川崎市とワンチームで挑んだ「川崎じもと応援券」の電子化プロジェクト。みずほ銀行でも新しい課題や、サービスとしてさらにいい形にブラッシュアップする必要性を感じた契機にもなりました。

「地域と共に」その想いを大切にしながら、少しでも地域経済を元気に、そして暮らしを豊かなものに変えていく。みずほ銀行の歩みはこれからも続いていきます。

 

※QRコードは(株)デンソーウェーブの登録商標です。

文・写真/みずほDX編集部

  • Xシェアアイコン
  • Facebookシェアアイコン
  • LINEシェアアイコン
  • リンクをコピーしました