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農業分野への取り組み

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「産業として競争力がある農業」実現に向け、金融機関の立場から支援

日本の農林漁業は、整備された生産インフラや、高度な技術力、豊富な生産資材、恵まれた気候風土が生む多様な農産物などの強みを有しています。また、世界的には人口増加と所得向上が進む中で、安全で質の高い日本の農水産品に対する需要が高いことからも、日本の農林漁業は「輸出産業」としての潜在成長力が高いといえます。しかし、現状は小規模・兼業の事業者が多いことに加え、高齢化・後継者不足の深刻化といった課題を抱えており、自立した産業として十分な競争力を発揮できていないのが現状です。

<みずほ>ではこのような認識のもと、「『産業として競争力がある農業』を実現するために民間金融機関の立場から積極的に取り組む」という農業に対する基本方針を定め、みずほ銀行に農林漁業6次化支援デスクを設置し、「リスクマネーの供給」、「競争力強化のための仕組みの構築」、「産業知見を生かした政策提言」という3つの観点から取り組みを進めています。

農林漁業6次産業化ファンドへの出資を通じたリスクマネーの供給

6次産業化*への取り組みを促進するために成長資本の提供と経営支援を実施する「農林漁業6次産業化ファンド(以下、本ファンド)」は、株式会社農林漁業成長産業化支援機構(以下、同機構)および金融機関、地方公共団体などが出資し、地域やテーマごとに組成されます。

<みずほ>は、本ファンドが農林漁業の成長産業化に有効な手段であると考え、地域金融機関や同機構と連携してサブファンド設立に積極的に関与しています。

2014年5月末現在、設立準備中を含む全国のサブファンド数は43件で、サブファンドから事業体へ23件の投資が決定しています。そのうち、みずほ銀行が出資したサブファンド数は10件で、事業体への投資は3件決定しています。

サブファンドの運営にあたり、みずほ銀行は、幅広い顧客基盤や産業に関する知見を生かし、共同出資者である地域金融機関・地方公共団体・同機構と協力し、グローバルレベルでの技術・販路などのマッチングを行う役割を担っています。また、一部のサブファンドについては、ベンチャー企業への資金提供や経営支援に豊富な投資経験を有するみずほキャピタルが、ファンドの運営などを担っています。

  • *6次産業化:農林漁業者(1次産業事業者)が原材料を供給するだけでなく、2次産業(製造・加工)、3次産業(卸・小売・観光)にまで、主体的・総合的に携わり、生産・加工・流通の一体化により付加価値の拡大を図ることで、農林漁業の安定的な成長・発展と地域の活性化を図るもの。
農林漁業6次産業化ファンドのスキーム
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<みずほ>が出資するファンド
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「マグロ」ブランド化による地域・経済活性化に向けて、サブファンドからの出資を実現

<みずほ>が関与するサブファンドにおいて第1号案件となったのが、同機構や東北地域の4銀行とみずほ銀行、みずほキャピタルの共同出資により設立した「とうほくのみらい応援ファンド」による「株式会社あおもり海山」への出資です。

「株式会社あおもり海山」の立地する青森県深浦町は、県内最大のマグロの水揚げ量を誇ります。しかし、深浦町には冷凍設備が整備されていないため、漁の最盛期である夏期のみ出荷しており、通年での安定的な出荷体制が構築できていませんでした。そこで、深浦町は地域全体で「深浦マグロ」のブランド化と販売ルートの拡大をめざし、通年出荷を実現するための冷凍加工場の整備を検討していました。

この設備導入を資金面から支援するため、「とうほくのみらい応援ファンド」では、事業の実現可能性や地域活性化に果たす役割の大きさなどを評価し、2014年1月、事業主体となる「株式会社あおもり海山」への1億円の出資を決定。さらに、6次産業化のパートナーとして、飲食店を展開する「株式会社エー・ピーカンパニー」による出資も実現しました。

「株式会社あおもり海山」は今後、新設するこの設備を活用し、首都圏などの大消費地域への直接販売やネット販売に注力していくとともに、「深浦マグロ」のブランド化による観光振興への貢献をめざしていきます。

農林漁業6次産業化の例
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農林水産品の輸出促進に向けて中東の政府系投資会社との連携を協議

<みずほ>は、「競争力強化のための仕組みの構築」の一環として、農林水産品の輸出促進に向けた取り組みを進めています。

有望な輸出先候補のひとつに中東の「湾岸協力理事会(以下、GCC*)」諸国があります。GCC諸国では、農水産品の多くを輸入していますが、産油国として高い経済力を有しており、安心・安全・健康的で高品質な食材の需要が高まっています。そのため、これらの点で定評がある日本の農水産品や加工食品は、現地において大きな競争力を持つと考えられます。

また、現地の農場では、海水を淡水化して散布する必要もあるため、エネルギーを大量に消費し、高コストとなる問題を抱えています。さらに、石油産業に偏った産業構造を是正するために、農業や食品加工といった新しい産業を育成することも重要な課題となっています。これらの課題についても、日本の農業関連技術や食品加工技術を導入することで貢献できる可能性があります。

こうしたGCC諸国のニーズに対応するとともに、日本の食品・農水産品の輸出促進、農業関連技術の導入などを目的として、2013年8月、みずほ銀行は、GCC6カ国政府の共同出資によって設立された投資会社である「ガルフ・インベストメント・コーポレーション(以下、GIC)」と業務協力に関する覚書を締結しました。今後、GICと協議を進めながら連携スキームの構築に取り組んでいきます。

  • *GCC:アラブ首長国連邦、バーレーン、サウジアラビア、オマーン、カタール、クウェートの6カ国で構成される地域協力機構

JA全農・農林中央金庫による“食と農の競争力強化”に向けた研究会に参加

全国農業協同組合連合会(JA全農)と農林中央金庫は、2013年8月、日本の農業・食品関連産業の競争力強化を目的とした研究会を設置しました。みずほ銀行は、農林漁業分野におけるファイナンス実績や食品関連産業をはじめとする幅広い業種での産業育成支援などの取り組みを評価していただき、この研究会に参加することになりました。

同年8月から7回にわたり開催された研究会では、日本の農業が抱える課題や環境認識、潜在能力や可能性、競争力強化に向けた施策・成功事例などをテーマに活発な意見交換が行われました。

今後は、具体的な施策などについて、取り組みを進めていく予定です。

<みずほ>は、今後も、産業知見を活用した政策提言を行うとともに、地域金融機関や政府機関などと連携し、農林水産業の成長産業化・輸出産業化による地域の雇用創出や経済活性化に貢献していきます。

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