ページの先頭です

シンガポールにおける廃棄物焼却発電プロジェクト

このページを印刷する

シンガポールの環境課題の解決に資する事業を推進

シンガポールは、同国の持続可能性計画におけるゴールの一つとして「廃棄物ゼロ国家」を掲げています。このため、エネルギー使用と土地利用を最小限に抑えた廃棄物処理場の建設は、同国にとって戦略的な優先事項でした。

シンガポールにおいて、現地の水処理・水供給運営事業大手であるハイフラックスグループと三菱重工業グループが共同し、シンガポールの南西に位置するチュアス地区において、廃棄物処理量3,600トン/日で発電量12万kW級の能力を持つストーカー式焼却発電施設の建設および25年間の運営・運転・保守を同国環境庁から請け負いました。施設の完成・商業運転開始は2019年が予定されています。

本事業は単なる廃棄物焼却に留まらず、焼却にともない発生するエネルギーの一部で発電を行います。
「捨てればごみ、活かせば資源」といわれるように、廃棄物を発電の燃料として活用することで、資源として活かすことができるとともに、化石燃料使用の削減にもつながることから、廃棄物焼却発電は環境負荷低減に寄与する事業です。

本事業では施設を稼動させる電力についても、廃棄物焼却により発電した電力で賄われています。

写真

(完成予想図)

プロジェクトファイナンスを組成

ロゴ

2016年5月、みずほ銀行を含めた民間金融機関4行と、ハイフラックス社と三菱重工業が合弁で設立した特別目的会社は総額653百万シンガポールドルの融資契約を締結しました。なお、融資契約期間は27年であり、アジアにおけるこれまでのパブリック・プライベート・パートナーシップ(PPP)*スキームでは、最長となる融資契約の一つです。PPPスキームでこれほど長期の融資契約締結は事例が少なく、先駆的な案件として、プロジェクトファイナンスインターナショナル誌の2016年度Asia–Pacific PPP Deal of the Yearを受賞しました。

  • *PPPとは、公民が連携して効率的かつ効果的な公共サービスの提供を行うことです。

お客さまの事業拡大に貢献

廃棄物焼却発電施設の建設・運営は、ハイフラックスが75%、三菱重工業が25%を出資し、設立した特別目的会社が担当します。また、設計・調達・建設は、特別目的会社がハイフラックス社の子会社に委託し、三菱重工業のシンガポール現地法人(MHI–AP)と、三菱重工業100%出資のエンジニアリング会社(MHIEC)が焼却設備や発電機器を納入します。運転・保守は、MHI–APとMHIECがハイフラックスの子会社と共同で事業会社を設立し、行う予定です。

ハイフラックスは1989年に設立され、水処理施設の建設・運営、水供給運営事業、海水淡水化などを手がける水関連会社です。廃棄物焼却発電は初めての事業分野であり、本事業を通じて近年世界中で需要が高まりつつある当該分野を通じた事業拡大を展望しています。

三菱重工業グループは、これまでシンガポールで2000年に完成した4,320トン/日という世界最大級の処理能力を持つチュアスサウス廃棄物焼却発電施設をはじめ3件の建設を手がけるなど、東南アジアでは業界最多の納入実績を誇っています。さらなる事業領域拡大に向け、本事業では特別目的会社への出資のみならず、海外での廃棄物焼却発電分野の運転・保守事業に初めて関与することを予定しています。

社員の声

お客さまのプロジェクトの検討段階から、融資契約に至るまでの約1年半、協調融資に参加した民間金融機関4行の中で、みずほ銀行は、ハイフラックスと三菱重工業の取引銀行として融資案件をまとめ上げました。

本事業はハイフラックスグループにとっては初めての事業分野への進出、三菱重工業グループにとっては海外での廃棄物焼却発電分野の運転・保守事業への進出という、お客さまの事業領域拡大にあたり非常に重要な位置づけです。また、金融機関にとっても新たな挑戦となる、アジアでのPPPスキームで最長の融資契約の一つとなりました。実現にあたり、融資期間を含むファイナンスのさまざまな条件をお客さまと調整を重ね、調印に至りました。大規模な廃棄物焼却発電施設の建設によるシンガポールの環境・社会課題解決への貢献、そしてファイナンスの観点からも先駆的な案件に関与することができ、充実感を覚えました。これからも、本案件で培った経験を活かし、グローバルな課題や地域課題の解決策となるインフラ構築に貢献できるよう日々努力を重ねていきたいと思います。

写真

みずほ銀行 グローバルプロジェクトファイナンス営業部 インフラチーム 参事役 小海さくら

ページの先頭へ