文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において当グループが判断したものであります。
(1)経営方針
①企業理念
当グループは、〈みずほ〉として行うあらゆる活動の根幹をなす考え方として、基本理念・ビジョン・みずほValueから構成される『〈みずほ〉の企業理念』を制定しております。この考え方に基づきグループが一体となって事業運営・業務推進を行うことで、お客さまと経済・社会の発展に貢献し、みなさまに<豊かな実り>をお届けしてまいります。
基本理念:〈みずほ〉の企業活動の根本的考え方
〈みずほ〉は、『日本を代表する、グローバルで開かれた総合金融グループ』として、
|
常にフェアでオープンな立場から、時代の先を読む視点とお客さまの未来に貢献できる 知見を磨き最高水準の金融サービスをグローバルに提供することで、
|
幅広いお客さまとともに持続的かつ安定的に成長し、内外の経済・社会の健全な発展に グループ一体となって貢献していく。
|
これらを通じ、〈みずほ〉は、いかなる時代にあっても変わることのない価値を創造し、 お客さま、経済・社会に<豊かな実り>を提供する、かけがえのない存在であり続ける。 |
ビジョン:〈みずほ〉のあるべき姿・将来像
|
||
1.信頼No.1の〈みずほ〉 |
||
2.サービス提供力No.1の〈みずほ〉 |
||
3.グループ力No.1の〈みずほ〉 |
みずほValue:役職員が共有すべき価値観・行動軸
1.お客さま第一 ~未来に向けた中長期的なパートナー~ |
2.変革への挑戦 ~先進的な視点と柔軟な発想~ |
3.チームワーク ~多様な個性とグループ総合力~ |
4.スピード ~鋭敏な感性と迅速な対応~ |
5.情熱 ~コミュニケーションと未来を切り拓く力~ |
②経営計画
当グループは、2019年度からの5年間を計画期間とする「5ヵ年経営計画 ~次世代金融への転換」をスタートいたしました。
この経営計画では、新たな時代の顧客ニーズに対応して、顧客との新たなパートナーシップを構築していく『次世代金融への転換』を実現し、『来るべき時代において、お客さまから今まで以上に必要とされ頼りにされる、より強力で強靭な金融グループ』を形作ってまいります。
(2)経営環境
当中間連結会計期間の経済情勢を顧みますと、世界経済は新型コロナウイルスの世界的な感染拡大により大きく落ち込んだ後、回復基調に転じてきていますが、依然として感染拡大には歯止めがかかっておらず、回復の足かせとなっています。
米国経済は、感染拡大を受け失業率が急上昇しましたが、経済活動の再開に伴い、雇用環境は改善しつつあります。FOMC(米連邦公開市場委員会)は金融緩和を当面継続する姿勢を示すことにより、経済の下支えをしていますが、引き続き感染が拡大していることに加え、議会における追加景気対策の交渉が大統領選や議会選を控える中で膠着するなど、先行きの不透明感は拭い切れていません。
欧州では、強力なロックダウンにより消費や生産活動が急激に収縮しましたが、経済活動の再開により景気は底打ちの動きが見られます。しかしながら、英・EU間のFTA(自由貿易協定)交渉の決裂リスクや、感染再拡大など、景気の先行きへの懸念は強まっています。
アジアでは、経済活動を再開した中国においてインフラ投資主導の回復が続きましたが、雇用や消費マインドの改善は道半ばであるなど、民需の回復は緩慢です。また、米中摩擦の激化は両国にとどまらず、世界経済全体を下押ししています。新興国では感染拡大が続いており、資源・観光依存度の高い国や財政出動余地の低い国への影響が懸念されます。また、資金流出圧力は和らぎましたが、感染拡大長期化による通貨安再燃リスクも残存しています。
日本経済は、緊急事態宣言を受け消費・輸出・生産が大幅に落ち込みましたが、宣言解除後は徐々に持ち直しつつあります。政府・日本銀行が企業の資金繰り支援に重点を置き、金融緩和のスタンスも維持していることもあり、失業率の上昇や企業倒産件数は抑制されていますが、サービス関連消費の落ち込みの継続は景気回復の重石となっています。
世界経済の先行きは、経済活動の再開に加え、各国の金融緩和や財政出動の下支えにより、回復基調が継続する見込みですが、新型コロナウイルスの感染拡大が長期化した場合、雇用や所得の悪化を通じた需要の更なる縮小が懸念されます。日本経済についても、新型コロナウイルス禍が収束に至らず景気の低迷が長期化し、累積的に大きな負の影響が生じる可能性があります。
(3)対処すべき課題
■ 新型コロナウイルス感染症への対応
新型コロナウイルスの世界的かつ急速な感染拡大は、経済や金融市場に大変な混乱を及ぼしており、個人レベルでも、日々の生活や働き方に大きな影響を及ぼしています。
当グループは、お客さまと、従業員とその家族の安全と健康を最優先として、お客さまの資金決済や事業資金のご支援をはじめとした、経済や社会機能の維持のために必要不可欠な金融機関としての社会的使命を果たしてまいります。
今般の危機は、未知のウイルスに端を発しており、現時点において、影響の規模や収束時期、対処方法等を正確に予測することは困難です。一定の時間経過により、急速に経済活動が回復してくることが十分に想定される一方、今後の実体経済の悪化に伴い、危機の段階が徐々に進行する懸念があり、影響が長期に亘ることも想定して対応する必要があります。
一方で、当グループは、保有資産のポートフォリオの質の改善、リスク管理体制の高度化、資本や外貨流動性の強化等、様々な取り組みを進めてきた結果、今般の危機を乗り切ることが出来る十分な耐性を有しております。当グループは、お客さまの実態を把握し、想定されうるリスク事象に対応していくとともに、資金供給等のお客さまニーズにしっかりと対応し、お客さまとの関係強化やビジネス機会の捕捉に注力してまいります。
■ 5ヵ年経営計画の実行
当グループの5ヵ年経営計画(2019~2023年度)では、新たな時代のお客さまニーズに対応して、お客さまとの新たなパートナーシップを構築していく『次世代金融への転換』を実現し、『来るべき時代において、お客さまから今まで以上に必要とされ頼りにされる、より強力で強靭な金融グループ』を形作っていくことを目指しております。
デジタル化や少子高齢化、グローバル化等のメガトレンドに加えて、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大を契機として、人びとの生活や経済・社会のあり方が大きく、かつ急速に変化しています。新たな時代において、従来の「金融」という枠に捉われない新しい価値を提供する企業であるべく、『前に進むための3つの構造改革』を着実に実行してまいります。
(財務目標)
連結ROE(注1) |
2023年度 7%~8%程度 |
連結業務純益(注2) |
2023年度 9,000億円程度 |
(注1) その他有価証券評価差額金を除く
(注2) 連結業務純益+ETF関係損益(株式会社みずほ銀行、みずほ信託銀行株式会社合算)+営業有価証券等損益(みずほ証券株式会社連結)
(重点取り組み領域)
① ビジネス構造の改革
経済・産業・社会の構造変化に対応し、当グループの強みを活かしつつ、以下の取り組みを中心にビジネス構造を改革してまいります。
● 新たな社会におけるライフデザインパートナー
▶ 人生100年時代のライフデザインをサポートする資産形成とそれを支える人材育成
▶ 事業承継ニーズに対する高度なソリューション提供と経営人材確保ニーズへの対応
▶ コンサルティング中心のリアル店舗にデジタルチャネルを融合した次世代店舗展開
▶ テクノロジー活用やオープンな協業を通じた新たな顧客層や需要の創出
● 産業構造の変化の中での事業展開の戦略的パートナー
▶ イノベーション企業への成長資金供給、産官学連携等成長加速へのオープンな協働
▶ 産業知見等を活用し、事業リスクをシェアする新たなパートナーシップの構築
▶ グローバルな顧客の事業展開を支援すべく、アジアの顧客基盤やネットワークを活用
● 多様な仲介機能を発揮する市場に精通したパートナー
▶ グローバルネットワークとプロダクト提供体制の最適化により、投資家と投資家、発行体と投資家を繋ぐ多様な仲介機能発揮
▶ 実現益と評価損益のバランスを重視しつつ、機動的なアセットアロケーションも活用した、ALM・ポートフォリオ運営の高度化
② 財務構造の改革
以下の取り組みにより財務構造を改革し、事業環境・競争環境の変化に対応した柔軟な事業・収益構造への転換を実現してまいります。
● 事業・収益構造の課題を、以下の4つの視点でビジネス領域ごとに可視化
①リスクリターン(粗利ROE)、②コストリターン(経費率)、③成長性、④安定性
● 上記に基づいた、効率化分野から成長分野への集中的な経営資源配分
● 安定収益基盤を確立した上で、機動的にアップサイド収益を追求する収益構造へ転換
③ 経営基盤の改革
ビジネスの持続的な優位性を支える経営基盤を強化すべく、以下の取り組みを行ってまいります。
● 新たな業務スタイルへの変革
▶ 人材・職場、IT・デジタル、チャネル、グループ会社を重点分野として取り組み
▶ 人事については、「社員の成長ややりたい仕事」を軸とする考え方に基づき人事制度を改定し、「社内外で通用する人材バリュー」を最大化する新たな人事戦略を推進
● グループガバナンスの強化
▶ 持株会社とグループ各社間の役員兼職拡大等により、銀行・証券・信託以外のグループ会社も含めた一体運営を更に強化し、重要戦略や構造改革を着実に遂行
● コミュニケーションを軸とした新たなカルチャーヘの変革
■ サステナビリティへの取り組み
社会の期待や当グループの戦略、責任銀行原則を踏まえた取り組みをさらに進めるため、「サステナビリティへの取り組みに関する基本方針」を2020年4月に改定しました。当グループにおけるサステナビリティへの取り組みにおいて、「環境の保全」の観点をこれまで以上に強化するとともに、同方針で定めた以下の考え方に基づき、サステナビリティ重点項目への取り組みを推進してまいります。
● 経済・産業・社会・環境に対する直接的・間接的なポジティブインパクトの拡大とネガティブインパクトの低減に努めます
● 金融グループとして、ファイナンス等のサービス提供やお客さまとの対話(エンゲージメント)を通じた間接的なインパクトの大きさを特に重視し、お客さまのSDGs/ESGへの取り組みを多面的にサポートします
● インパクトや実現に向けた時間軸について、ステークホルダー間で利益相反・意見の対立がある場合には、その事情・実態や、国際的な規範・合意・世論等を踏まえ、経済・産業・社会・環境の調和と長期的な視点に基づいて取り組みます
■ 当グループの経営計画を踏まえた当行の運営方針等
当行は、当グループの経営計画を踏まえ、信託領域の強みや専門性を活かし、次世代の信託ビジネスを非金融も含め創造するとともに、徹底したコスト削減で競争力を強化することで、お客さまの幅広いニーズに応え、安定収益基盤を確立することを、経営計画における運営方針としております。2020年度は、以下の2点を軸に、取り組みを進めております。
● コロナを契機とした顧客ニーズや課題の変化を的確に捉え、最適な信託ソリューションを提供することを通じて、信託に対する社会的な期待に応える
● 足許の事業環境悪化へ対応すべく、構造改革に前倒しで取組み、ビジネス態勢の見直しやデジタル化を早期に実現することによって次世代の信託ビジネスへの転換を加速する
[カンパニー・ユニットの取り組み]
当グループは、お客さまの属性に応じた銀行・信託・証券等グループ横断的な戦略を策定・推進する5つのカンパニーと、全カンパニー横断的に機能を提供する2つのユニットを設置し、グループを運営しております。
各カンパニー・ユニットの今後の取り組み方針(対処すべき課題)は次のとおりです。
リテール・事業法人カンパニー
個人・中小企業・中堅企業の顧客セグメントを担当するカンパニーとして、銀行・信託・証券等グループ一体となったコンサルティング営業や、先進的な技術の活用や他社との提携等を通じた利便性の高い金融サービスの提供等に取り組んでおります。
(今後の取り組み方針)
お客さまニーズが急速に変化・多様化する中、個人のお客さまに対しては、「人生100年時代」におけるライフデザインのパートナーとして、銀行・信託・証券による資産形成・運用や資産承継のアドバイスを通じて、お客さまの想い・希望の実現に向けたサポートを行います。中堅企業・中小企業のお客さまに対しては、不透明な事業環境における事業の維持・拡大に向けた戦略的パートナーとして、グループ一体での高度なソリューション提供を通じ、お客さまの持続的な成長や事業承継の支援に取り組んでまいります。
また、リモート化の進展を踏まえ、日常の定型的な取引については、パソコンやスマートフォン操作で完結することを目指し、利便性の高いサービスを拡充してまいります。一方で、店舗については、「コンサルティングの場」への転換に向け、事務デジタライゼーションを進めるとともに、銀行・信託・証券の共同店舗化やリモート相談も活用したワンストップでのサービス提供を通じ、お客さまの様々な相談ニーズへの対応に取り組んでまいります。
なお、当グループは、スマホ証券分野での協業を目的として、みずほ証券株式会社がソフトバンク株式会社の子会社である株式会社One Tap BUYの株式を取得し、2020年9月30日に持分法適用関連会社としております。
2019年5月27日に設立いたしましたLINE Bank設立準備株式会社では、「LINE」とリンクした、親しみやすく利用しやすい"スマホ銀行"を提供することで、銀行をより身近な存在へと変化させ、利用者の皆様に寄り添い、日常的にご利用いただける新銀行の2020年度中の設立を目指して、準備を進めております。
大企業・金融・公共法人カンパニー
国内の大企業法人・金融法人・公共法人の顧客セグメントを担当するカンパニーとして、お客さまの金融・非金融に関するニーズに対し、お客さまごとのオーダーメード型ソリューションを、グループ横断的に提供しております。
(今後の取り組み方針)
産業構造転換の進展、サステナビリティへの関心の高まり等により、企業経営を取り巻く環境は、急速に変化しています。そういった中、事業ポートフォリオの組替えや、成長する海外市場でのビジネス拡充等が、お客さまの課題となっております。邦銀随一の産業知見や高いコンサル力、多様な仲介機能を活かし、お客さまの事業展開の戦略的パートナーとして、財務・資本戦略の立案や遂行に貢献し、お客さまとの新たな関係の構築と価値共創・協営を実現してまいります。
グローバルコーポレートカンパニー
海外進出日系企業及び非日系企業等の顧客セグメントを担当するカンパニーとして、お客さまの事業への深い理解と、貸出・社債引受等のコーポレートファイナンスやトランザクション分野での強みを活かし、様々なソリューションの提供を目指してまいります。
(今後の取り組み方針)
規制変更や外貨調達力といった今後の成長への制約に備えて、事業ポートフォリオを最適化するとともに、お客さまのグローバルな事業展開への協働を通じて、地域を超えたバリューチェーンの活性化に取り組んでまいります。その達成に向けて、事業展開をグローバルに支える戦略的パートナーとして、アジア経済圏におけるネットワークと肥沃な米国資本市場におけるプレゼンスを活かしつつ、アジアをフランチャイズとして各地域のお客さまや機能を繋いでまいります。
グローバルマーケッツカンパニー
個人から機関投資家までの幅広いお客さまに向けたリスクヘッジ・運用ニーズに対してマーケット商品全般を提供するセールス&トレーディング業務、安定的な資金調達・バランスシート運営や債券・株式等の有価証券ポートフォリオ運営等のALM・投資業務を担当しております。銀行・信託・証券連携による幅広い商品提供力を活かし、アジアトップクラスのグローバルマーケットプレイヤーを目指してまいります。
(今後の取り組み方針)
地域毎の銀行・証券基盤統合の完遂やグローバルな連携強化により、価格競争力やソリュ-ション提供力を向上させてまいります。また、商業銀行ビジネスによって培われた幅広い顧客基盤を活用した、証券ビジネスへの一層の注力・拡大により、金融市場参加者間の資金好循環の実現に貢献し、グローバル市場での一層のプレゼンス向上に向けて取り組んでまいります。
投資業務においては、市場環境の変化を早期に察知する「予兆管理」やアセットアロケーション高度化によりリスクテイク力を強化し、グローバル経済・投資環境の変化に留意しながら、実現益と評価損益のバランスを重視したポートフォリオ運営やESG/SDGs軸を取り込んだ投資決定に取り組んでまいります。また、ALMにおいては従来以上にグローバルに効率的な資金繰り運営や資金調達源の多様化による強靭なバランスシート運営を通じ、グループ全体のビジネス戦略に貢献してまいります。
アセットマネジメントカンパニー
アセットマネジメントに関連する業務を担当するカンパニーとして、銀行・信託・証券及びアセットマネジメントOne株式会社が一体となって、個人から機関投資家まで、幅広いお客さまの資産運用ニーズに応じた商品やサービスを提供しております。
(今後の取り組み方針)
資産運用ビジネス本来の高い資本効率への構造転換に取り組むとともに、お客さまの中長期志向の資産形成をサポートし、国内金融資産の活性化に貢献してまいります。その達成に向けて、運用力・ソリューション提供力を強化し、アセットマネジメント機能の付加価値を高め、お客さまの期待を超える体験をグループ一体となって提供するとともに、イノベーションや業務プロセスの改革等を通じて、効率性や先進性を追求し、中長期にわたるビジネス成長基盤を強化してまいります。
グローバルプロダクツユニット
個人・法人・投資家等の幅広いセグメントのお客さまに向けた、投資銀行分野とトランザクション分野のソリューション提供業務を担当しております。M&Aや不動産、プロジェクトファイナンスから、国内外決済、資金管理、証券代行まで、各分野において高い専門性を発揮し、高度化・多様化するお客さまのニーズに応える事を目指してまいります。
(今後の取り組み方針)
グローバル経済の不確実性が高まる中、環境の変化を機敏に捉え、お客さまの付加価値創造や企業価値向上を最大限サポートしてまいります。また、事業の承継や再編、バランスシートの見直し等、法人のお客さまの成長戦略・経営戦略に応じて、グループ横断で最適なソリューションを提供してまいります。
資金管理・決済等のトランザクションや、プロジェクトファイナンス等の分野においては、国内外各拠点間で緊密に連携し、グローバルな投資家のニーズにも応えてまいります。加えて、各分野におけるプロフェッショナル人材の戦略的な育成により、専門性強化にも努めてまいります。
なお、JTCホールディングス株式会社、日本トラスティ・サービス信託銀行株式会社、資産管理サービス信託銀行株式会社は、2020年7月27日付で合併し、商号を株式会社日本カストディ銀行に変更しました。
リサーチ&コンサルティングユニット
産業からマクロ経済まで深く分析するリサーチ機能と、経営戦略等の幅広い分野にわたるコンサルティング機能を担うユニットとして、多様なソリューションを提供しております。
(今後の取り組み方針)
デジタル化・グローバル化・少子高齢化のメガトレンドに加え、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う不透明感等、経済・社会環境が大きく変化しています。リサーチ高度化、コンサルティング拡充等に取り組むことで、経済・社会の構造変化に対応した産業知見等の専門性を発揮するとともに、〈みずほ〉の価値創造のバリューチェーンの起点となって、お客さまや社会に対する新たな価値の創造に貢献してまいります。
なお、みずほ情報総研株式会社、みずほ総合研究所株式会社、株式会社みずほトラストシステムズの3社は、2021年4月を目処に、みずほ情報総研株式会社を吸収合併存続会社、みずほ総合研究所株式会社、株式会社みずほトラストシステムズを吸収合併消滅会社とする吸収合併により、統合する予定です。
当事業年度の半期報告書における、前事業年度の有価証券報告書「事業等のリスク」からの重要な変更は以下のとおりです。本項に含まれている将来に関する事項は、本半期報告書提出日現在において判断したものです。
なお、以下の見出しに付された項目番号は、前事業年度の有価証券報告書における「第一部 企業情報 第2 事業の状況 2.事業等のリスク」の項目番号に対応するものです。
1.新型コロナウイルスに関するリスク
新型コロナウイルスの感染拡大により、日本を含む世界経済に極めて強い下押し圧力がかかっており、広範な企業活動に悪影響が及んでいます。これまでのところ、各国政府・中銀が相次いで打ち出した財政政策・金融緩和策等により、グローバルな金融システムにおける著しい信用収縮は回避され、金融市場は落ち着きを取り戻して推移しております。また、国内外で経済活動が再開されましたが、一部の地域では、経済活動の制限が再び強化される動きもみられます。当行及び当グループでは、新型コロナウイルスの感染拡大に対応するために対策本部を設置し、同対策本部を中心として、新型コロナウイルスの感染拡大防止に取り組むとともに、社会機能維持に不可欠な金融インフラとしてお客さまへの事業資金の供給や資金決済等の金融機能の維持・継続にグループ一丸となって努めてまいりました。
グローバル経済の落ち込みは当面継続し、金融市場ではボラティリティが高まり易い状況が続くものと想定され、感染の収束に時間を要した場合、もしくは感染が急拡大した場合には、さらなる長期化・深刻化も懸念されます。これらに伴い、当行及び当グループにおいても、与信関係費用の大幅な増加や、保有資産等の評価損や減損の発生・拡大、資金流動性の低下等につながる可能性があります。
また、こうした事態が生じた場合、当行及び当グループの業務運営や、業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
なお、新型コロナウイルスについては、様々なリスクに横断的に影響を及ぼすリスク事象と捉えています。
2.財務面に関するリスク
(4)自己資本比率等に係るリスク
② レバレッジ比率規制
2017年12月にバーゼル銀行監督委員会が公表したバーゼルⅢ規制の見直しに係る最終規則文書において、レバレッジ比率規制の枠組みが最終化され、2019年3月に金融庁は、当該文書に基づくレバレッジ比率規制に係る府省令の一部改正及び関連する告示等を公表し、2019年3月31日より当行及び当グループに対して一定比率以上のレバレッジ比率の維持を求めるレバレッジ比率規制の段階的な適用が開始されております。なお、2020年6月に金融庁は、新型コロナウイルス感染症の影響拡大が懸念される中、日本銀行による金融政策と銀行等への健全性規制との調和を図るため、例外的なマクロ経済環境を勘案して最低所要レバレッジ比率につき金融庁長官が別に定める比率を適用する場合には、レバレッジ比率の算定にあたり、分母である総エクスポージャーの額から日銀預け金を除外すること等を内容とするレバレッジ比率規制に関連する告示等の一部を改正しています。
当該規制は、自己資本比率規制上の国際統一基準が適用される銀行持株会社及び銀行に対して、自己資本比率の補完的指標であるレバレッジ比率を一定比率以上に維持することを求めるものであり、当該規制により、仮に当行及び当グループのレバレッジ比率が一定比率を下回った場合には、レバレッジ比率の水準に応じて、金融庁から、資本の増強に係る措置を含む改善計画の提出、さらには総資産の圧縮又は増加の抑制、一部の業務の縮小、子会社等の株式の処分、業務の全部又は一部の停止等の是正措置を求められる可能性があります。かかる事態が生じた場合、当行及び当グループの業務運営や、業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
③ 総損失吸収力(TLAC)規制
2015年11月にFSBは、グローバルなシステム上重要な銀行(G-SIBs)に対して、一定比率以上の総損失吸収力(TLAC)を求める最終文書を公表しており、2019年3月に金融庁は、当該文書に基づくTLAC規制に係る銀行法施行規則の一部改正及び関連する告示を公表し、2019年3月31日より当グループ及び当行を含む当グループの主要子会社に対して本邦TLAC規制の段階的な適用が開始されております。なお、2020年6月に金融庁は、例外的なマクロ経済環境を勘案して最低所要レバレッジ比率につき金融庁長官が別に定める比率を適用する場合には、レバレッジ比率の算定にあたり日銀預け金を除外すること等を内容とするレバレッジ比率規制に関連する告示等の一部を改正しています。当該改正により、レバレッジ比率の算定にあたり日銀預け金を除外する場合は、総エクスポージャーベース外部TLAC比率及び最低所要内部TLAC額の算定にあたっても、分母である総エクスポージャーの額から日銀預け金を除外することとなります。
TLAC規制は、当グループを含むG-SIBsに対して、自己資本比率規制に加えて追加的に適用される規制であり、当該規制により、仮に当グループのTLAC比率や、当行を含む当グループの主要子会社のTLAC額が一定基準を下回った場合には、金融庁から、TLAC比率の向上やTLAC額の増加に係る改善策の報告を求められる可能性や、業務改善命令を受ける可能性があります。かかる事態が生じた場合、当行及び当グループの業務運営や、業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
2020年度中間期における当行グループ(当行、連結子会社及び持分法適用関連会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という)の状況は以下のとおりと分析しております。
なお、本項における将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において判断したものであり、今後様々な要因によって大きく異なる結果となる可能性があります。
1.経営成績等の状況の概要及び経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
[総論]
① 連結業務純益
・当中間連結会計期間の連結粗利益は前年同期比65億円減少し、741億円となりました。
・営業経費は前年同期比4億円増加し、494億円となりました。
・これらの結果、連結業務純益は、前年同期比62億円減少し、209億円となりました。
② 親会社株主に帰属する中間純利益
・与信関係費用は、2億円の利益計上となりました。
・株式等関係損益は、前年同期比25億円減少し、29億円の損失となりました。
・これらの結果、経常利益は、前年同期比75億円減少し、181億円となりました。
・特別損益は、前年同期比53億円増加し、58億円の利益となりました。
・税金関係費用は、前年同期比10億円減少し、66億円(損失)となりました。
・以上の結果、当中間連結会計期間の親会社株主に帰属する中間純利益は、前年同期比8億円減少し、172億円となりました。
(1)経営成績の分析
[損益の状況]
前中間連結会計期間及び当中間連結会計期間における損益状況は以下のとおりです。
|
|
前中間連結会計期間 (自 2019年 4月1日 至 2019年 9月30日) |
当中間連結会計期間 (自 2020年 4月1日 至 2020年 9月30日) |
比較 |
|
|
金額(億円) |
金額(億円) |
金額(億円) |
連結粗利益 |
① |
806 |
741 |
△65 |
資金利益 |
|
138 |
138 |
0 |
信託報酬 |
|
279 |
272 |
△6 |
うち信託勘定与信関係費用 |
①' |
- |
- |
- |
役務取引等利益 |
|
270 |
260 |
△9 |
特定取引利益 |
|
4 |
4 |
△0 |
その他業務利益 |
|
114 |
64 |
△49 |
営業経費 |
② |
△490 |
△494 |
△4 |
不良債権処理額 (含:一般貸倒引当金純繰入額) |
③ |
△0 |
△0 |
△0 |
貸倒引当金戻入益等 |
④ |
0 |
2 |
1 |
株式等関係損益 |
⑤ |
△4 |
△29 |
△25 |
持分法による投資損益 |
⑥ |
0 |
0 |
△0 |
その他 |
⑦ |
△56 |
△38 |
17 |
経常利益(①+②+③+④+⑤+⑥+⑦) |
⑧ |
256 |
181 |
△75 |
特別損益 |
⑨ |
4 |
58 |
53 |
税金等調整前中間純利益(⑧+⑨) |
⑩ |
261 |
239 |
△21 |
税金関係費用 |
⑪ |
△76 |
△66 |
10 |
中間純利益(⑩+⑪) |
⑫ |
184 |
173 |
△10 |
非支配株主に帰属する中間純損益 |
⑬ |
△3 |
△0 |
2 |
親会社株主に帰属する中間純利益(⑫+⑬) |
⑭ |
180 |
172 |
△8 |
|
|
|
|
|
中間包括利益 |
⑮ |
94 |
260 |
165 |
|
|
|
|
|
与信関係費用(①'+③+④) |
⑯ |
0 |
2 |
1 |
(注) 費用項目は△表記しております。
(参考)連結業務純益 |
271 |
209 |
△62 |
|
(参考)連結業務純益+ETF関係損益 |
257 |
199 |
△58 |
*連結業務純益=連結粗利益-経費(除く臨時処理分)+持分法による投資損益等連結調整
① 連結粗利益
連結粗利益は、前年同期比65億円減少し、741億円となりました。項目ごとの収支は以下のとおりです。
(資金利益)
資金利益は、前年同期比ほぼ横ばいの138億円となりました。
(信託報酬)
信託報酬は、前年同期比6億円減少し、272億円となりました。
(役務取引等利益)
役務取引等利益は、前年同期比9億円減少し、260億円となりました。
(特定取引利益・その他業務利益)
特定取引利益は、前年同期比ほぼ横ばいの4億円となりました。その他業務利益は、国債等債券売却益の減少等により前年同期比49億円減少し、64億円となりました。
② 営業経費
営業経費は、前年同期比4億円増加し、494億円となりました。
③ 不良債権処理額及び④貸倒引当金戻入益等(⑯与信関係費用)
不良債権処理額(含:一般貸倒引当金純繰入額)に、貸倒引当金戻入益等を加算した与信関係費用は、2億円の利益となりました。なお、中間連結財務諸表の作成における会計上の見積りに用いた主要な仮定のうち、新型コロナウイルス感染症の収束までの期間につき、前連結会計年度末から変更し、より長期化する見通しを採用しております。
⑤ 株式等関係損益
株式等関係損益は、株式関連派生商品費用の増加等により、前年同期比25億円減少し、29億円の損失となりました。
⑥ 持分法による投資損益
持分法による投資損益は、0億円の利益となりました。
⑦ その他
その他は、38億円の損失となりました。
⑧ 経常利益
以上の結果、経常利益は前年同期比75億円減少し、181億円となりました。
⑨ 特別損益
特別損益は、年金制度改定に伴う特別利益を計上したこと等により、前年同期比53億円増加し、58億円の利益となりました。
⑩ 税金等調整前中間純利益
以上の結果、税金等調整前中間純利益は前年同期比21億円減少し、239億円となりました。
⑪ 税金関係費用
税金関係費用は、66億円(損失)となりました。
⑫ 中間純利益
以上の結果、中間純利益は前年同期比10億円減少し、173億円となりました。
⑬ 非支配株主に帰属する中間純損益
非支配株主に帰属する中間純損益(利益)は、前年同期比2億円減少し、0億円となりました。
⑭ 親会社株主に帰属する中間純利益(⑮中間包括利益)
以上の結果、親会社株主に帰属する中間純利益は前年同期比8億円減少し、172億円となりました。また、中間包括利益は、前年同期比165億円増加し、260億円の利益となりました。
資金運用/調達の状況
種類 |
前中間連結会計期間 (自 2019年4月1日 至 2019年9月30日) |
当中間連結会計期間 (自 2020年4月1日 至 2020年9月30日) |
||||
平均残高 (億円) |
利息 (億円) |
利回り (%) |
平均残高 (億円) |
利息 (億円) |
利回り (%) |
|
資金運用勘定 |
64,302 |
209 |
0.65 |
63,792 |
187 |
0.58 |
うち貸出金 |
33,626 |
126 |
0.75 |
34,883 |
110 |
0.63 |
うち有価証券 |
8,787 |
68 |
1.54 |
8,722 |
63 |
1.46 |
うちコールローン及び買入手形 |
94 |
1 |
2.23 |
121 |
0 |
0.18 |
うち債券貸借取引支払保証金 |
3,293 |
0 |
0.00 |
609 |
0 |
0.00 |
うち預け金 |
17,162 |
13 |
0.15 |
17,125 |
10 |
0.12 |
資金調達勘定 |
68,733 |
71 |
0.20 |
64,628 |
48 |
0.15 |
うち預金 |
35,571 |
6 |
0.03 |
31,845 |
2 |
0.01 |
うち譲渡性預金 |
4,483 |
0 |
0.01 |
5,630 |
0 |
0.00 |
うちコールマネー及び売渡手形 |
8,435 |
2 |
0.05 |
7,826 |
△0 |
△0.01 |
うち売現先勘定 |
164 |
2 |
3.49 |
- |
- |
- |
うち債券貸借取引受入担保金 |
4,769 |
12 |
0.52 |
4,336 |
5 |
0.23 |
うち借用金 |
3,367 |
19 |
1.14 |
3,278 |
10 |
0.62 |
(注) 資金運用勘定は無利息預け金の平均残高を、資金調達勘定は金銭の信託運用見合額の平均残高及び利息を、それぞれ控除して表示しております。
役務取引の状況
種類 |
前中間連結会計期間 (自 2019年4月1日 至 2019年9月30日) |
当中間連結会計期間 (自 2020年4月1日 至 2020年9月30日) |
比較 |
金額(億円) |
金額(億円) |
金額(億円) |
|
役務取引等収益 |
447 |
431 |
△16 |
うち信託関連業務 |
308 |
288 |
△19 |
役務取引等費用 |
177 |
170 |
△6 |
-参考-
損益状況(単体)
|
前中間会計期間 (自 2019年4月1日 至 2019年9月30日) |
当中間会計期間 (自 2020年4月1日 至 2020年9月30日) |
比較 |
|
金額(億円) |
金額(億円) |
金額(億円) |
業務粗利益 |
648 |
599 |
△49 |
資金利益 |
134 |
134 |
0 |
信託報酬 |
279 |
272 |
△6 |
うち信託勘定与信関係費用 |
- |
- |
- |
役務取引等利益 |
115 |
122 |
7 |
特定取引利益 |
4 |
4 |
△0 |
その他業務利益 |
114 |
64 |
△49 |
経費(除:臨時処理分) |
△413 |
△410 |
2 |
実質業務純益 (除:一般貸倒引当金純繰入額) |
235 |
188 |
△46 |
臨時損益等 |
△18 |
△30 |
△12 |
うち不良債権処理額 (含:一般貸倒引当金純繰入額) |
△0 |
△0 |
0 |
うち貸倒引当金戻入益等 |
0 |
2 |
2 |
うち株式等関係損益 |
△4 |
△29 |
△25 |
経常利益 |
217 |
158 |
△58 |
特別損益 |
4 |
58 |
53 |
中間純利益 |
155 |
157 |
1 |
|
|
|
|
与信関係費用 |
△0 |
2 |
2 |
(注) 費用項目は△表記しております。
[セグメント情報]
前中間連結会計期間及び当中間連結会計期間におけるセグメント情報の概要は、以下のとおりです。
なお、詳細につきましては、第5 経理の状況、1.中間連結財務諸表等、(1)中間連結財務諸表の(セグメント情報等)に記載しております。
報告セグメントごとの業務粗利益+ETF関係損益、業務純益+ETF関係損益及び固定資産の金額に関する情報
|
前中間連結会計期間 (自 2019年4月1日 至 2019年9月30日) |
当中間連結会計期間 (自 2020年4月1日 至 2020年9月30日) |
比較 |
|||||||
金額(億円) |
金額(億円) |
金額(億円) |
||||||||
業務粗利益 +ETF関係 損益 |
業務純益 +ETF関係 損益 |
固定資産
|
業務粗利益 +ETF関係 損益 |
業務純益 +ETF関係 損益 |
固定資産
|
業務粗利益 +ETF関係 損益 |
業務純益 +ETF関係 損益 |
固定資産
|
||
リテール・事業法人部門 |
248 |
△29 |
192 |
209 |
△58 |
175 |
△39 |
△28 |
△17 |
|
大企業・金融・公共法人部門 |
296 |
146 |
131 |
314 |
162 |
116 |
18 |
15 |
△15 |
|
グローバルマーケッツ部門 |
158 |
129 |
38 |
121 |
93 |
33 |
△36 |
△36 |
△4 |
|
その他 |
90 |
10 |
346 |
86 |
1 |
1,139 |
△4 |
△9 |
793 |
|
みずほ信託銀行(連結) |
793 |
257 |
709 |
731 |
199 |
1,464 |
△61 |
△58 |
755 |
(注)業務粗利益は、信託勘定償却前の計数であり、業務純益は、信託勘定償却前及び一般貸倒引当金繰入前の計数であります。
(2)財政状態の分析
前連結会計年度及び当中間連結会計期間における財政状態のうち、主なものは以下のとおりです。
|
前連結会計年度 (2020年3月31日) |
当中間連結会計期間 (2020年9月30日) |
比較 |
|
金額(億円) |
金額(億円) |
金額(億円) |
資産の部 |
72,044 |
74,235 |
2,191 |
うち有価証券 |
9,542 |
6,925 |
△2,617 |
うち貸出金 |
33,535 |
34,477 |
942 |
負債の部 |
65,920 |
68,113 |
2,193 |
うち預金 |
31,519 |
32,150 |
631 |
うち譲渡性預金 |
6,647 |
5,610 |
△1,037 |
純資産の部 |
6,124 |
6,122 |
△2 |
株主資本合計 |
5,425 |
5,379 |
△46 |
その他の包括利益累計額合計 |
656 |
742 |
86 |
非支配株主持分 |
42 |
- |
△42 |
[資産の部]
① 有価証券
|
前連結会計年度 (2020年3月31日) |
当中間連結会計期間 (2020年9月30日) |
比較 |
|
金額(億円) |
金額(億円) |
金額(億円) |
有価証券 |
9,542 |
6,925 |
△2,617 |
国債 |
1,950 |
1,340 |
△609 |
地方債 |
10 |
7 |
△2 |
社債 |
831 |
793 |
△37 |
株式 |
1,479 |
1,590 |
110 |
その他の証券 |
5,271 |
3,193 |
△2,078 |
有価証券は、その他の証券が減少したこと等により、前連結会計年度末比2,617億円減少し、6,925億円となりました。
② 貸出金
|
前連結会計年度 (2020年3月31日) |
当中間連結会計期間 (2020年9月30日) |
比較 |
|
金額(億円) |
金額(億円) |
金額(億円) |
貸出金 |
33,535 |
34,477 |
942 |
貸出金は3兆4,477億円と、前連結会計年度末比942億円増加しております。
貸出金のうち連結ベースのリスク管理債権額(銀行勘定及び元本補てん契約のある信託勘定合算)は以下のとおりです。
|
前連結会計年度 (2020年3月31日) |
当中間連結会計期間 (2020年9月30日) |
比較 |
金額(億円) |
金額(億円) |
金額(億円) |
|
破綻先債権 |
0 |
0 |
0 |
延滞債権 |
43 |
70 |
27 |
3ヵ月以上延滞債権 |
- |
- |
- |
貸出条件緩和債権 |
18 |
13 |
△4 |
合計 |
61 |
84 |
22 |
|
|
|
|
貸出金* |
33,623 |
34,533 |
909 |
* 銀行勘定及び元本補てん契約のある信託勘定合算
貸出金に対する割合(%) |
0.18 |
0.24 |
0.06 |
当中間連結会計期間末の連結ベースのリスク管理債権残高は、延滞債権の増加を主因に前連結会計年度末比22億円増加し、84億円となりました。
その結果、貸出金に対するリスク管理債権の割合は、0.24%となっております。
-参考-資産の査定
当行は、銀行勘定及び信託勘定について資産の査定を行っております。
銀行勘定の資産の査定は、「金融機能の再生のための緊急措置に関する法律」(平成10年法律第132号)第6条に基づき、当行の中間貸借対照表の社債(当該社債を有する金融機関がその元本の償還及び利息の支払の全部又は一部について保証しているものであって、当該社債の発行が金融商品取引法(昭和23年法律第25号)第2条第3項に規定する有価証券の私募によるものに限る。)、貸出金、外国為替、その他資産中の未収利息及び仮払金、支払承諾見返の各勘定に計上されるもの並びに中間貸借対照表に注記することとされている有価証券の貸付けを行っている場合のその有価証券(使用貸借又は賃貸借契約によるものに限る。)について債務者の財政状態及び経営成績等を基礎として区分するものであります。
信託勘定の資産の査定は、貸出金等の各勘定について債務者の財政状態及び経営成績等を基礎として区分するものであります。
区分及び各々の金額は、次のとおりです。
1.破産更生債権及びこれらに準ずる債権
破産更生債権及びこれらに準ずる債権とは、破産手続開始、更生手続開始、再生手続開始の申立て等の事由により経営破綻に陥っている債務者に対する債権及びこれらに準ずる債権をいう。
2.危険債権
危険債権とは、債務者が経営破綻の状態には至っていないが、財政状態及び経営成績が悪化し、契約に従った債権の元本の回収及び利息の受取りができない可能性の高い債権をいう。
3.要管理債権
要管理債権とは、3ヵ月以上延滞債権及び貸出条件緩和債権をいう。
4.正常債権
正常債権とは、債務者の財政状態及び経営成績に特に問題がないものとして、上記1から3までに掲げる債権以外のものに区分される債権をいう。
資産の査定の額
債権の区分 |
前中間会計期間 (2019年9月30日) |
当中間会計期間 (2020年9月30日) |
||
銀行勘定 |
信託勘定 |
銀行勘定 |
信託勘定 |
|
金額(億円) |
金額(億円) |
金額(億円) |
金額(億円) |
|
破産更生債権及びこれらに準ずる債権 |
4 |
- |
3 |
- |
危険債権 |
22 |
27 |
65 |
- |
要管理債権 |
18 |
- |
7 |
- |
正常債権 |
33,882 |
65 |
34,757 |
55 |
国内・海外別業種別貸出状況(末残・構成比)
業種別 |
前中間連結会計期間 (2019年9月30日) |
当中間連結会計期間 (2020年9月30日) |
||
金額(億円) |
構成比(%) |
金額(億円) |
構成比(%) |
|
国内(除く特別国際金融取引勘定分) |
33,530 |
100.00 |
34,469 |
100.00 |
製造業 |
4,713 |
14.06 |
4,687 |
13.60 |
農業、林業 |
1 |
0.00 |
0 |
0.00 |
鉱業、採石業、砂利採取業 |
20 |
0.06 |
20 |
0.06 |
建設業 |
376 |
1.12 |
400 |
1.16 |
電気・ガス・熱供給・水道業 |
2,742 |
8.18 |
2,821 |
8.19 |
情報通信業 |
1,271 |
3.79 |
1,178 |
3.42 |
運輸業、郵便業 |
2,024 |
6.04 |
2,063 |
5.99 |
卸売業、小売業 |
1,686 |
5.03 |
1,436 |
4.17 |
金融業、保険業 |
3,488 |
10.40 |
2,838 |
8.23 |
不動産業 |
11,749 |
35.04 |
13,147 |
38.14 |
物品賃貸業 |
2,302 |
6.87 |
2,291 |
6.65 |
各種サービス業 |
504 |
1.51 |
546 |
1.59 |
地方公共団体 |
18 |
0.05 |
6 |
0.02 |
政府等 |
938 |
2.80 |
1,824 |
5.29 |
その他 |
1,691 |
5.05 |
1,204 |
3.49 |
海外及び特別国際金融取引勘定分 |
15 |
100.00 |
8 |
100.00 |
政府等 |
- |
- |
- |
- |
金融機関 |
2 |
13.01 |
- |
- |
その他 |
13 |
86.99 |
8 |
100.00 |
合計 |
33,545 |
── |
34,477 |
── |
(注)1.「国内」とは、当行(特別国際金融取引勘定を除く)及び国内連結子会社であります。
2.「海外及び特別国際金融取引勘定分」とは、当行の特別国際金融取引勘定分及び海外連結子会社であります。
[負債の部]
預金
|
前連結会計年度 (2020年3月31日) |
当中間連結会計期間 (2020年9月30日) |
比較 |
|
金額(億円) |
金額(億円) |
金額(億円) |
預金 |
31,519 |
32,150 |
631 |
譲渡性預金 |
6,647 |
5,610 |
△1,037 |
預金は、普通預金の増加等により、前連結会計年度末比631億円増加し、3兆2,150億円となりました。また、譲渡性預金は、前連結会計年度末比1,037億円減少し、5,610億円となりました。
[純資産の部]
|
前連結会計年度 (2020年3月31日) |
当中間連結会計期間 (2020年9月30日) |
比較 |
|
金額(億円) |
金額(億円) |
金額(億円) |
純資産の部合計 |
6,124 |
6,122 |
△2 |
株主資本合計 |
5,425 |
5,379 |
△46 |
資本金 |
2,473 |
2,473 |
- |
資本剰余金 |
188 |
178 |
△10 |
利益剰余金 |
2,763 |
2,727 |
△35 |
その他の包括利益累計額合計 |
656 |
742 |
86 |
その他有価証券評価差額金 |
505 |
614 |
108 |
繰延ヘッジ損益 |
△46 |
△59 |
△13 |
為替換算調整勘定 |
10 |
9 |
△1 |
退職給付に係る調整累計額 |
185 |
178 |
△7 |
非支配株主持分 |
42 |
- |
△42 |
当中間連結会計期間末の純資産の部合計は、前連結会計年度末比2億円減少し、6,122億円となりました。主な変動は以下のとおりです。
利益剰余金は、親会社株主に帰属する中間純利益を計上した一方、配当金の支払いにより、前連結会計年度末比35億円減少し、2,727億円となりました。
その他有価証券評価差額金は、前連結会計年度末比108億円増加し、614億円となりました。
(3)「金融機関の信託業務の兼営等に関する法律」に基づく信託業務の状況
連結会社のうち、「金融機関の信託業務の兼営等に関する法律」に基づき信託業務を営む会社は、提出会社1社です。
① 信託財産の運用/受入状況(信託財産残高表/連結)
資産 |
||||
科目 |
前連結会計年度 (2020年3月31日) |
当中間連結会計期間 (2020年9月30日) |
||
金額(百万円) |
構成比(%) |
金額(百万円) |
構成比(%) |
|
貸出金 |
634,513 |
0.79 |
573,325 |
0.65 |
有価証券 |
130,890 |
0.16 |
123,858 |
0.14 |
信託受益権 |
63,240,425 |
78.35 |
64,114,439 |
72.34 |
受託有価証券 |
410,192 |
0.51 |
414,837 |
0.47 |
金銭債権 |
5,500,206 |
6.81 |
12,508,350 |
14.11 |
有形固定資産 |
8,319,291 |
10.31 |
8,460,577 |
9.55 |
無形固定資産 |
361,170 |
0.45 |
356,170 |
0.40 |
その他債権 |
580,858 |
0.72 |
251,043 |
0.28 |
銀行勘定貸 |
1,055,510 |
1.31 |
1,336,263 |
1.51 |
現金預け金 |
476,227 |
0.59 |
488,856 |
0.55 |
合計 |
80,709,287 |
100.00 |
88,627,721 |
100.00 |
負債 |
||||
科目 |
前連結会計年度 (2020年3月31日) |
当中間連結会計期間 (2020年9月30日) |
||
金額(百万円) |
構成比(%) |
金額(百万円) |
構成比(%) |
|
金銭信託 |
24,065,825 |
29.82 |
24,649,662 |
27.81 |
年金信託 |
3,183,854 |
3.94 |
3,355,051 |
3.79 |
財産形成給付信託 |
4,692 |
0.01 |
4,645 |
0.01 |
投資信託 |
18,396,464 |
22.79 |
18,673,049 |
21.07 |
金銭信託以外の金銭の信託 |
1,829,192 |
2.27 |
1,895,964 |
2.14 |
有価証券の信託 |
14,009,829 |
17.36 |
13,664,620 |
15.42 |
金銭債権の信託 |
4,304,969 |
5.33 |
11,401,488 |
12.85 |
土地及びその定着物の信託 |
435,204 |
0.54 |
509,740 |
0.58 |
包括信託 |
14,473,878 |
17.93 |
14,468,123 |
16.32 |
その他の信託 |
5,375 |
0.01 |
5,375 |
0.01 |
合計 |
80,709,287 |
100.00 |
88,627,721 |
100.00 |
(注)1.上記残高表には、金銭評価の困難な信託を除いております。
2.共同信託他社管理財産 前連結会計年度279,436百万円、当中間連結会計期間185,613百万円。
② 貸出金残高の状況(業種別貸出状況)(末残・構成比)
業種別 |
前中間連結会計期間 |
当中間連結会計期間 |
||
金額(百万円) |
構成比(%) |
金額(百万円) |
構成比(%) |
|
電気・ガス・熱供給・水道業 |
982 |
0.15 |
982 |
0.17 |
情報通信業 |
250 |
0.04 |
250 |
0.04 |
金融業、保険業 |
190,867 |
29.60 |
192,842 |
33.64 |
不動産業、物品賃貸業 |
27,638 |
4.29 |
33,909 |
5.91 |
地方公共団体 |
5,833 |
0.90 |
2,517 |
0.44 |
その他 |
419,366 |
65.02 |
342,822 |
59.80 |
合計 |
644,939 |
100.00 |
573,325 |
100.00 |
③ 元本補てん契約のある信託の運用/受入状況(末残)
金銭信託
科目 |
前連結会計年度 |
当中間連結会計期間 |
金額(百万円) |
金額(百万円) |
|
貸出金 |
8,773 |
5,536 |
有価証券 |
1 |
1 |
その他 |
875,127 |
834,115 |
資産計 |
883,902 |
839,653 |
元本 |
883,781 |
839,565 |
債権償却準備金 |
27 |
17 |
その他 |
94 |
71 |
負債計 |
883,902 |
839,653 |
(注)1.信託財産の運用のため再信託された信託を含みます。
2.リスク管理債権の状況
前連結会計年度 |
貸出金8,773百万円のうち、破綻先債権額、延滞債権額、3ヵ月以上延滞債権額及び貸出条件緩和債権額は、該当ありません。 |
当中間連結会計期間 |
貸出金5,536百万円のうち、破綻先債権額、延滞債権額、3ヵ月以上延滞債権額及び貸出条件緩和債権額は、該当ありません。 |
(4)自己資本比率等に関する分析
自己資本比率は、銀行法第14条の2の規定に基づき、銀行がその保有する資産等に照らし自己資本の充実の状況が適当であるかどうかを判断するための基準(平成18年金融庁告示第19号)に定められた算式に基づき、算出しております。
なお、当行は、国際統一基準を適用のうえ、信用リスク・アセットの算出においては先進的内部格付手法、オペレーショナル・リスク相当額に係る額の算出においては先進的計測手法を採用するとともに、マーケット・リスク規制を導入しております。
また、自己資本比率の補完的指標であるレバレッジ比率は、銀行法第14条の2の規定に基づき、銀行がその保有
する資産等に照らし自己資本の充実の状況が適当であるかどうかを判断するための基準の補完的指標として定める
レバレッジに係る健全性を判断するための基準(平成31年金融庁告示第11号、以下「告示」という)に定められた算式に基づき、算出しております。
連結自己資本比率(国際統一基準)
|
前連結会計年度 (2020年3月31日) |
当中間連結会計期間 (2020年9月30日) |
比較
|
|
金額(億円) |
金額(億円) |
金額(億円) |
||
連結総自己資本比率(④/⑦) |
① |
23.74% |
26.27% |
2.53% |
連結Tier1比率(⑤/⑦) |
② |
23.66% |
26.24% |
2.58% |
連結普通株式等Tier1比率(⑥/⑦) |
③ |
23.64% |
26.24% |
2.60% |
連結における総自己資本の額 |
④ |
4,908 |
5,096 |
187 |
連結におけるTier1資本の額 |
⑤ |
4,892 |
5,090 |
198 |
連結における普通株式等Tier1資本の額 |
⑥ |
4,887 |
5,090 |
202 |
リスク・アセットの額 |
⑦ |
20,673 |
19,395 |
△1,277 |
連結総所要自己資本額 |
⑧ |
1,653 |
1,551 |
△102 |
連結レバレッジ比率(国際統一基準)
|
前連結会計年度 (2020年3月31日) |
当中間連結会計期間 (2020年9月30日) |
比較
|
|
連結レバレッジ比率 |
|
6.79% |
9.79% |
3.00% |
総自己資本の額は、前連結会計年度末比187億円増加し、5,096億円となりました。一方、リスク・アセットの額は、前連結会計年度末比1,277億円減少し、1兆9,395億円となりました。この結果、連結総自己資本比率は前連結会計年度末比2.53ポイント上昇し、26.27%となりました。
また、連結レバレッジ比率は、令和2年6月30日付告示改正に伴い、日本銀行に対する預け金の額が総エクスポージャーの額より除外されたこと等により、前連結会計年度末比3.00ポイント上昇し9.79%となりました。
(5)キャッシュ・フローの状況
前中間連結会計期間及び当中間連結会計期間におけるキャッシュ・フローの状況は以下のとおりです。
|
前中間連結会計期間 (自 2019年4月1日 至 2019年9月30日) |
当中間連結会計期間 (自 2020年4月1日 至 2020年9月30日) |
比較 |
|
金額(億円) |
金額(億円) |
金額(億円) |
営業活動によるキャッシュ・フロー |
△1,360 |
3,695 |
5,055 |
投資活動によるキャッシュ・フロー |
△611 |
1,313 |
1,925 |
財務活動によるキャッシュ・フロー |
△238 |
△262 |
△24 |
営業活動によるキャッシュ・フローは、信託勘定借の増加等により3,695億円の収入となりました。投資活動によるキャッシュ・フローは、有価証券の取得、売却及び償還等の結果1,313億円の収入となりました。また、財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払い等により262億円の支出となりました。
以上の結果、現金及び現金同等物の当中間連結会計期間末残高は2兆2,455億円となりました。
2.生産、受注及び販売の実績
「生産、受注及び販売の実績」は、銀行業における業務の特殊性のため、該当する情報がないので記載しておりません。
該当ありません。
該当ありません。