みずほコーポレート銀行では、グローバルストラクチャードファイナンス営業部内に「グローバル環境室」を設置し、みずほコーポレート銀行全体のエクエーター原則の実施を統括しています。グローバル環境室は、東京および海外拠点(ニューヨーク、ロンドン、シンガポール、香港、シドニー)のプロジェクトファイナンスの融資案件およびフィナンシャルアドバイザリー(FA)案件を対象に、みずほコーポレート銀行において独自に策定した「エクエーター原則実施マニュアル」をグローバルに運用しています。
エクエーター原則実施マニュアルは、「運用マニュアル」、「スクリーニングフォーム」、「産業別環境チェックリスト」、並びに「IFCパフォーマンススタンダードおよび世界銀行/IFCの産業別環境ガイドライン」から構成されています。
スクリーニングフォームは、プロジェクトファイナンスの営業担当者が、プロジェクトの環境社会配慮事項への影響度を簡略に把握し評価するためのツールです。スクリーニングの結果に基づき、グローバル環境室がプロジェクトのカテゴリー分類を決定します。プロジェクトは、規模、立地、そして環境社会に与える影響の程度により、3つのカテゴリー(A、B、またはC)に分類されます。この段階で作成する環境スクリーニング報告書は、審査部門に提出されます。
みずほコーポレート銀行は、カテゴリーAまたはBに分類されたプロジェクト、すなわち環境影響度が大きいプロジェクトについて、「産業別環境チェックリスト」を用いて、詳細な環境レビューを実施します。「産業別環境チェックリスト」は、エクエーター原則の要求事項を網羅し、産業の特性を反映した環境社会配慮事項をチェック項目として列挙しているため、プロジェクトがこれらの項目に与える影響度を詳細に把握し、評価することができます。この段階で作成する「環境レビュー報告書」も審査部門に提出されます。場合によっては、専門家を起用し、現地実査を実施したうえで、環境レビュー報告書を作成することもあります(「エクエーター原則」原則10に基づき公開)。((注2)、(注3))
IFC EHS(環境・衛生・安全)ガイドラインの改定を受け、みずほコーポレート銀行は現在、産業別環境チェックリストの改定を順次進めています。国際金融公社(IFC)のEHS(環境・衛生・安全)ガイドラインは全てのセクターに共通する一般環境EHSガイドラインと、62の産業別EHSガイドラインから構成されますが、みずほコーポレート銀行は、石油・ガス開発や火力発電などビジネス上利用が見込まれる35セクターのチェックリストを作成する予定です。この中には、原子力発電やバイオエタノールなど、国際金融公社(IFC)のガイドラインにはない、みずほコーポレート銀行オリジナルのセクターも含まれています。
みずほコーポレート銀行は、オフショア石油・ガス開発のための環境チェックリストの一部を、ステークホルダーのみなさまへの参考資料として公開しています。
(注1)エクエーター原則実施マニュアル実施フロー

(注2)「エクエーター原則実施マニュアル」に基づくスクリーニング実施件数(2008年度)
| プロジェクトのカテゴリー区分、およびセクター分類 | セクター | 合計 | |||||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 石油 ガス LNG |
鉱山 | 電力 | 石油化学 | インフラ | その他 | ||||
| A | 重大な負の社会影響または環境影響を及ぼす可能性があり、その影響が、多様、回復不能、または前例のないプロジェクト。 | 2008年度 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 |
| 2007年度 | 2 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 3 | ||
| 2006年度 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | ||
| B | 限定的な負の社会影響または環境影響を及ぼす可能性があり、その影響が、環境側面の数が少なく、概してその立地に限定されるもので、多くの場合は回復可能であり、緩和策によって容易に対処可能なプロジェクト。 | 2008年度 | 2 | 0 | 2 | 1 | 13 | 1 | 19 |
| 2007年度 | 4 | 0 | 17 | 4 | 18 | 7 | 50 | ||
| 2006年度 | 5 | 0 | 16 | 5 | 8 | 3 | 37 | ||
| C | 社会影響または環境影響が、最小または全くないプロジェクト。 | 2008年度 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 1 |
| 2007年度 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 1 | ||
| 2006年度 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 1 | ||
| 合計 | 2008年度 | 2 | 1 | 2 | 1 | 14 | 1 | 21 | |
| 2007年度 | 6 | 1 | 17 | 4 | 19 | 7 | 54 | ||
| 2006年度 | 5 | 1 | 16 | 5 | 9 | 3 | 39 | ||
(注3)プロジェクト所在地域別 スクリーニング実施件数(2008年度)

みずほコーポレート銀行がリードアレンジャーを務める案件では、シンジケーションに必要なインフォメーション・メモランダム、あるいはテクニカルレポートの作成にあたって、エクエーター原則による環境レビューの結果を盛り込みます。また、ドキュメンテーションにおいては、環境関連の契約条項の設定について積極的に関与します。
みずほコーポレート銀行がフィナンシャルアドバイザーを務める案件においては、将来のファイナンスを展望し、エクエーター原則採択金融機関による環境レビューや、国際協力銀行(JBIC)の環境審査で問題になりそうな事項を事前に洗い出し、お客さまをサポートします。
プロジェクトファイナンスのプロセスの各段階におけるエクエーター原則の適用については、次のとおりです。
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