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産業復興に向けた取り組み

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「農と食のフロンティア」実現に向けて仙台市東部の農業再生を支援

東日本大震災の巨大津波によって仙台市東部地区の農業地帯は大きな被害を受けました。同地区の農業再生に向けた調査事業を仙台市から受託したみずほ総合研究所では、グループのネットワークや産業支援のノウハウを駆使して、農と食に関するさまざまな調査研究活動を実施し、より効率的で収益性に優れた未来の農業・食産業を実現するための方向性の検討や事業プランの提案を行いました。

震災からの復興を機に高効率・高収益の農業・食産業の振興を企図

仙台市東部地区の広大な農業地帯は、稲作を中心に葉物や根菜類の栽培が盛んな地域でしたが、東日本大震災によって、農地約2,300ヘクタールのうち8割もの田畑が津波に浸食されるなど甚大な被害を受けました。同地域では現在、国と宮城県、仙台市などが主体となり、今後約3年以上をかけて大規模な圃場(ほじょう)整備を進める農業再生プロジェクトが進められています。

仙台市では、この農業再生プロジェクトを「仙台震災復興計画」において、復興まちづくりの方向性の1つとして掲げられている「農と食のフロンティア」の一環として進めています。これは、圃場整備に新しい技術や仕組みを積極的に導入していくことで、より効率的で収益性の高い農業・食産業の振興を図っていく取り組みです。

このプロジェクトを実現していくために、仙台市は2011年10月、仙台市東部地区の農業、食産業の特性分析や消費動向調査など「食産業拠点形成調査」を受託する事業者を公募しました。

グループ連携により農業再生に向けた調査事業を受託

<みずほ>は、2011年5月に、被災地域の産業復興への貢献を目指す「東北復興デスク」を設置し、被災3県を中心に地元企業、地域金融機関、地方公共団体との情報交換を図ってきました。東北復興デスクの担当者が仙台市の震災復興計画における「農と食のフロンティア」について、市の震災復興本部とディスカッションを行っていたところ、本件の公募が開始されたことから、受託調査・研究業務を行っているみずほ総合研究所にこの情報を提供しました。

みずほ総合研究所は、産業支援に関する豊富な実績とノウハウや、幅広い企業とのネットワークなどグループの総合力を活かすため、東北復興デスクをはじめ、みずほコーポレート銀行の産業調査部やみずほ銀行のビジネスソリューション部(現産業調査部)などと連携して公募に参加しました。

その結果、過去の調査研究実績やスタッフ・組織体制のほか、調査後のビジネスモデル構築や幅広い産業界とのネットワークを活用してプランの実現を多角的にサポートできる総合力などが評価され、みずほ総合研究所が受託事業者として選定されました。

農と食に関わる幅広いステークホルダーへの調査を通じて仮説を立案

2011年12月から、みずほ総合研究所は、地元の自治体や大学、研究機関に加え、全国の農業関連団体や食品関連企業、さらには肥料・種苗・農機具のメーカーや化学関連企業、IT関連企業、小売企業など、<みずほ>のネットワークを生かして、農と食に関連する幅広いステークホルダーに対する調査を行いました。

これらの調査結果をもとに、みずほ総合研究所は、仙台市東部地域における農と食に関する成長の可能性、外部環境、企業の意向などの要素を整理しました。そのうえで、同地域の強みを徹底的に伸ばし、弱みを強みに転換するための戦略として、以下の3つを柱とする仮説を立案しました。

第1の柱は、歴史的・地形的にも米づくりに適し、大消費地である仙台に近接した地域特性を活かして「米に徹底的にこだわる」ことです。この強みを最大限に伸ばすために、大規模な圃場を整備して競争力強化を図るほか、高機能食品などを視野に米生産や米加工品の多様化を進めていきます。

第2の柱は、農業経営の安定化と食産業の裾野の拡大を図るため「ポートフォリオの発想」を採り入れることです。米づくりを中核と位置づけると同時に、野菜や果実、あるいは畜産を組み合わせることで農家の安定経営と収入増を目指します。また、品種改良の研究や農産物に付加価値を加える食品加工業など、農業を軸とした新たな周辺産業の育成を図ります。

そして、第3の柱が、これまで日本の農業に希薄だったとされる「“経営”の導入」です。農業・食産業の競争力を高めるためには、国内外の競合相手を視野に入れながら、栽培のイノベーションを追求するとともに、農業の大規模化や法人化に向けて、人材育成や雇用のノウハウを修得する必要があります。さらに、単に「良い農産物をつくれば売れる」という従来のプロダクトアウトの姿勢から脱皮し、「消費者が求める良い農産物をつくる」というマーケットインの発想に転換することも欠かせません。

プロジェクトの実現に向けて

みずほ総合研究所は、これらの調査結果の分析を行い、仙台市とともに仮説の検討を重ねていきました。そして、2012年3月、実現可能性を踏まえた同地域の食産業拠点形成プロジェクト案(下図)とそれに関連するさまざまな事業プランや、プロジェクト推進のための組織体制などを盛り込んだ調査報告書をまとめました。

現在、仙台市は、この報告書に盛り込まれた方向性やプロジェクト案をベースに、「農と食のフロンティア」の実現に向けて検討を進めています。また、津波で被災した仙台市東部の農業振興地域等は、「農と食のフロンティア推進特区」として認定を受けており、仙台市は、同推進特区内での農業に関する新たな事業の実施について、税制上の特例の活用などにより誘導していくことを打ち出しています。

<みずほ>は今後も各社の特長を活かしてグループとしての総合力を発揮し、さまざまな角度から復興支援をサポートしていきます。

イメージ図

  • *ICT(Information and Communication Technology):情報通信技術

<みずほ>のネットワーク

統合報告書

CSR動画「社会とともに、未来を描く」

CSRマネジメント

産業育成を通じたビジネス機会創出への取り組み

東京学芸大学との共同研究

グループ会社

ブランド戦略

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