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2008ハイライト:ブルガリアの再生可能エネルギー普及を支援

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カリアクラ岬の風力発電(ブルガリア)

現地における風力発電の普及に寄与し、日本企業の排出権獲得にも貢献。
―<みずほ>はこのプロジェクトを高度な金融技術でサポートしました。

日本ではヨーグルトの名産地として知られるブルガリア。同国の東端、黒海沿岸に位置するカリアクラ岬には、現在、35基の風力発電設備が立ち並んでいます。

2007年1月にEUに加盟したブルガリアでは、温室効果ガス削減目標の達成に向けて「2020年までに総電力消費量の16%を再生可能エネルギーで賄う」という目標を掲げており、その達成に向けて、これら発電設備が大きな役割を果たすものと期待されています。

みずほコーポレート銀行は、三菱重工業株式会社と現地企業との共同によるこの事業に、国際協力銀行(JBIC)との協調融資(注1)を2007年3月に実施。同国における再生可能エネルギーの普及に寄与すると同時に、日本企業の排出権獲得にも貢献する画期的なプロジェクトを金融面からサポートしました。そして2008年6月、その風力発電設備が操業を開始しました。

  1. (注1)協調融資
    シンジケートローンとも言われる。企業の資金調達ニーズに対し、複数の金融機関による協調融資団を組成して、共通の条件で融資を行う形態を指す。

日本・ブルガリア両国の「温暖化ガス削減共同実施案件(JI)」として承認

みずほコーポレート銀行と国際協力銀行(JBIC)は、ブルガリアにおける風力発電設備建設プロジェクトの開始にあたり、三菱重工業と現地の建設会社であるイノス社(inos)が共同設立した事業運営会社、「カリアクラ・ウィンドパワー社(Kaliakra Wind Power AD、略称:KWP)」に対して総額約37百万ユーロの協調融資を行いました。

この融資をもとに、KWP社は、黒海沿岸のカリアクラ岬に総出力3万5,000キロワットの風力発電設備を建設。2008年6月から操業を開始しました。発電した電力は、すべて同国の国営電力会社に販売され、既存の発電所からの電力供給を一部代替します。これにより、年間8万5,000トンものCO2を削減すると同時に、同国が掲げる「再生可能エネルギーの利用促進」や「エネルギー自給率の向上」に大きく貢献します。

このプロジェクトは、日本・ブルガリア両国の温暖化ガス削減共同実施案件(JI)(注2)として申請承認され、CO2削減量が排出権として認められました。この排出権については、当初の35万トンまでがJBICなどが主導して設立した「日本カーボンファイナンス株式会社(JCF)」へ売却され、「日本温暖化ガス削減基金(注3)」を通じて日本企業の排出権獲得に貢献することになります。

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開所式(2008年7月25日)

  1. (注2)温暖化ガス削減共同実施案件(JI:Joint Implementation)
    先進国同士が協力して、温室効果ガス排出量の削減に資する事業を実施し、その排出削減量をクレジットとして得る仕組み
  2. (注3)日本温暖化ガス削減基金
    途上国などで行われる温暖化ガス排出削減プロジェクトから生じる排出権を購入し、出資者間で配分することを目的とした基金。京都議定書の定める削減目標や、産業界の環境自主行動計画の達成への貢献が期待されている。

カリアクラ政府保有風力発電事業

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プロジェクト参加者のすべてが利益を分かち合える枠組み

このプロジェクトが順調に進めば、ブルガリア国内にはクリーンエネルギーによって発電された電気が供給され、事業参画する日本企業も投資利益や排出権を獲得できる「Win-Win」の関係が成立することになります。

こうした枠組みは、日本が世界各国の風力発電事業に参画していくうえでのモデルケースとなるでしょう。

さらに、こうしたプロジェクトを金融業務を通じて支援した経験は、<みずほ>にとっても大きな財産となります。

とくに本案件は、排出権取引を組み込んだプロジェクトファイナンスとしては東欧初の事例であり、排出権取引市場として成熟しつつある西欧に加え、発展途上である東欧にビジネスを広げていくための大きな足がかりになると期待されています。

<みずほ>は今後も排出権取引にかかわるノウハウを積み重ね、世界各地で再生可能エネルギーを用いた発電事業の普及に貢献していきます。

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開所式に参加した関係者

風力発電プロジェクト担当者の声

風力発電事業固有のリスクに対処することで独自の経験・ノウハウを積み上げました

みずほコーポレート銀行が、今回のプロジェクトファイナンスの主幹事行として最も心を砕いたのは、国際協力銀行(JBIC)、三菱重工業、ブルガリアの現地企業や政府など、すべてのプロジェクト関係者がそれぞれの目的を達することができるよう、さまざまなリスクの分担を調整しつつ、貸し手としてのリスクを可能な限り軽減することでした。

特に、風力発電プロジェクトには、予想困難な自然条件である風に左右される「風況リスク」、電力の買取価格が国の方針に左右される「電力買取リスク」など特有のリスクがあり、これらリスクをどのように抽出・分析し、どう軽減するかが重要な検討課題となりました。

その結果、たとえば風況リスクに関しては、風が予想通り吹かなかった場合に備えて積立金を設定するとともに、季節ごとの風力差を踏まえて、返済額を季節に応じて調整する、といった工夫を凝らしました。また、電力買取リスクについては、長期にわたる売電契約を結ぶとともに、EUから再生可能エネルギーによる発電量を増加するよう求められているブルガリア国内の電力事情を詳しく検証していきました。

今回のプロジェクトで私たちが得た経験やノウハウを生かし、今後も<みずほ>が風力発電案件でビジネスチャンスをつかむことができるよう、強みをブラッシュアップしていきたいと思います。

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みずほコーポレート銀行 欧州プロダクツ営業部 ジェームス・モリス

<みずほ>のネットワーク

統合報告書

CSR動画「社会とともに、未来を描く」

CSRマネジメント

産業育成を通じたビジネス機会創出への取り組み

東京学芸大学との共同研究

グループ会社

ブランド戦略

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