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高齢化社会への取り組み(2011年度ダイアログ)

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ステークホルダーダイアログ2011 高齢化社会への取り組み

本格的な高齢化時代を迎えるなか、年齢や性別、障がいの有無などを問わず、誰もが社会とかかわりながら生きがいを持って暮らせる社会の実現が求められています。こうした社会のバリアフリー化、ユニバーサルデザイン化に対して、<みずほ>は金融機関として何ができるのか、これから何に注力していくべきなのかなどについて、みずほ銀行、みずほ信託銀行の社員を交えてディスカッションをしました。

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ステークホルダーダイアログ風景

参加有識者のみなさま

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東井 芳隆氏
国土交通省 総合政策局 安心生活政策課長

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高橋 紘士氏
国際医療福祉大学 教授

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北村 俊幸氏
株式会社ニチイ学館 ヘルスケア事業統括本部 取締役

<みずほ>からの参加者

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笠原 慶久
みずほ銀行 法人業務部長(現みずほ信託銀行 信託総合営業第一部長)

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竹田 茂
みずほ信託銀行 個人企画部長

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冨田 克典
みずほフィナンシャルグループ コーポレート・コミュニケーション部長

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佐古 智明
みずほフィナンシャルグループ コーポレート・コミュニケーション部 CSR推進室長

ダイアログの冒頭では、みずほ銀行法人業務部の笠原 慶久、みずほ信託銀行個人企画部の竹田 茂から、有識者のみなさまに高齢化社会に対応した商品・サービスについて、それぞれの概要を紹介しました。

みずほ銀行の取り組み

みずほ銀行の法人分野では、高齢化社会への対応として、大きく3つの取り組みを進めています。

1つは、金融商品を通じた取り組みです。「みずほハートフルローン(2010年5月リリース)」、「みずほハートフル私募債(同年12月リリース)」では、高齢者や障がいをお持ちの方を積極的に雇用している企業、高齢者や障がいをお持ちの方に商品やサービスを提供している企業を「ハートフル企業」として認定し、運転資金や設備資金を通常より有利な条件で提供しています。

リリース以来、約1年の間に「みずほハートフルローン」は約800件、約1,660億円を実行しました。「みずほハートフル私募債」も約半年の間に約100件、約205億円を引き受けていただくなど、双方ともに大型のヒット商品となっています。また、営業担当者のモチベーションも高く、今後は商品性をさらにブラッシュアップしてハートフル企業を支援していきます。

2つ目は、「ハートフル」というテーマで各業界の方々に来ていただく商談会「みずほハートフルフォーラム」の実施です。これまで2回開催し、それぞれ50から80社のご参加がありました。こうした異業種企業の皆さまの連携を支援することで、介護、食事、宅配などさまざまな高齢者向けビジネスを発展させていく契機になればと考えています。また、実際に成約した商談もございます。

3つ目は、医療・介護など、これから一層重要性が増していく分野のお客さまを成長業種と位置づけ、「医療・介護に強い<みずほ>」のブランド確立をめざして、積極的に金融・サービスを提供し、支援してまいります。

みずほ信託銀行の取り組み

みずほ信託銀行は、高齢化社会への対応を強化していくために、信託機能を活かした「資産承継」に注力しています。

代表的な商品である「遺言信託」は、お客さまの資産を次世代の方に遺す際、どのように分配するかということを、銀行に遺言書を託すというかたちでお預かりし、実際に相続が発生した時点で銀行が執行人として財産の処分・分配などをお手伝いさせていただくサービスです。

また、現在注力しているのが「財産承継信託」です。これは、お客さまから金融資産をお預かりし、事前にお客さまとお支払い方法について契約する信託商品で、契約者が認知症になられた場合でも、信託銀行が生活に必要な資金を管理してお渡しすることができます。

このように、みずほ信託銀行は、信託という機能を使って、都市銀行や商業銀行ではできない特長あるサービスを提供しています。しかし、現状では店舗数が限られていることもあり、信託サービスの認知度はあまり高くありません。そこで、信託とお客さまとの距離を近づけるために、今後は、全国47都道府県に400店舗以上を有するみずほ銀行との連携を強化していく方向で企画を進めています。現在、みずほ信託銀行のお客さまは100万人弱で、遺言信託は約1万3,000件ほどお預かりしています。一方で、みずほ銀行のお客さまは約2,500万人であり、連携次第では10倍、20倍のお客さまにサービスを提供することができます。

高齢化社会に対応した金融商品、金融サービスの提供は、これからの企業にとっては責務であり、信託機能を活用してできることはまだまだたくさんあります。そんな社会的使命を持って商品の開発・普及に努めています。

高齢化に対応した商品やサービスを普遍化していくことが重要

佐古

私どもで取り組ませていただいているビジネス、施策をご説明させていただきました。それぞれご意見を頂戴しながらディスカッションをさせていただきたいと思います。最初に高橋先生、いかがでしょうか。

高橋

高齢化社会への対応も含めて、一般的に社会貢献活動は、企業収益の余剰部分を社会の課題に使うということになるわけですが、高齢化など社会の構造が大きく変わるなかでは、営利を求めない社会貢献という発想でアプローチすることが、実は社会の最先端のニーズを掴むことにもなる、社会貢献活動がアンテナ的な役割を果たすことになり、本業に大きな価値をフィードバックできるようになると思います。「社会貢献は社会貢献」「ビジネスはビジネス」ではないはずです。やや抽象的な物言いで恐縮ですが、企業には、社会貢献とビジネスをハイブリッドしていく哲学と手法を求めたいと思います。そういう意味で、信託のお話は、社会貢献という発想がビジネスに結びついている好例だと思います。さきほど、<みずほ>の個人のお客さまが2,500万人とお聞きしましたが、その1%の方が遺言信託を利用するとなると大きな市場になります。そうした需要、社会の要請を遺言信託だけでなく、リテール分野全体でどうカバーしていくかという発想も重要になると思います。

佐古

社会課題を解決していく姿勢がビジネスの可能性を広げるということですね。

高橋

ビジネスの可能性を広げるとともに、社会のあり方そのものも変えていきます。興味深いことに、高齢者は今およそ1,400万人ですが、2025年にほぼ2倍になります。今日お見えの東井課長がおられる国土交通省の国土計画局が昨年、2050年の予測をされたんですが、都市集中が進むなどの予測のなかに、今まで我々が前提としていた組み立てがずいぶん揺らいでいくような予測もあるんです。その作業にかかわらせていただいて以来――「前提崩壊社会」という呼び方もあるようですが、企業においても「今まではこうだった」というものが、実はそうでないという可能性を踏まえる必要があると思っています。たとえばATMですが、高齢者のなかには暗証番号を忘れてしまう方もいて、そうした方に対しては窓口の方が相当頑張ってサービスを提供していただいています。ところが、高齢者が増えるなかで、また軽度の認知症の方が普通に来店されるような時代に、どうしていくのか。窓口での特別なサービスが特別でなく、普通のサービスになるためには何が必要なのか。最近は障害を持つ方のために複数のATMのうち1台は車いすでアクセスできるようなものを用意されている銀行さんも増えていますが、これからはそういうことがごく普通のこととなると思います。

東井

バリアフリーのお話が出ましたので少し参加させていただきます。バリアフリー法(高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律)というのは私ども国土交通省が所管していて、入り口は障がい者、高齢者のためというハード面での取り組みでした。法律のなかでは「移動等円滑化」と難しい言葉を使っていますが、出口である目標とする理念はユニバーサルデザインであり、「新しい社会づくり」を掲げているのだという思いでやっています。ユニバーサルなサービス、ユニバーサルな社会というものを構築していく、そのエンジンのひとつとしてこういう法律があり、施設整備などを進めています。

佐古

高齢化への対応は特別な措置、配慮ではなくて、それが普通のこと、ユニバーサルなサービスや社会に変化していくべきということですね。

高橋

やや余談になりますが、富裕高齢者向けといってセパレートされている商品やサービスも普遍化していけるんじゃないかと思っています。一言で高齢者といっても、現代の高齢者は裕福な方が多く、日本ほど富裕高齢者が多い国はない。「デフレの正体」をお書きになった藻谷 浩介さんによると1億円を超える富裕高齢層はたぶん世界で一番多い。もちろん大都市だけではなく地方にもたくさんいらっしゃる。北村さんのところは早くからそうしたところに着眼してビジネスをなさっているわけですが。

笠原

さきほど東井課長がおっしゃったように、入り口はバリアフリーとかそういうところから入っていくのかもしれませんが、それが企業がビジネスを展開していくうえで不可欠な条件となっていることを肌で感じています。私どもの例で言えば、「ハートフルローン」についても、最初は特別なローンという位置づけで、正直、1,000億円も売れるような商品にはならないだろうと、1年間で100件も売れればいいだろうという予算設定だったのですが、ふたを開けてみたら900社で1,800億円。本当にどの企業もバリアフリーとか、そういったものに取り組んでいく時代になっていると感じました。

高橋

やはりそれだけの潜在的ニーズを企業が持ち始めているというのがものすごく印象的です。そういう企業がハートフルローンを活用することでさらに取り組みが進展し、社会に伝わることでイメージが高まる。そうすると、それを手本にしようという企業が現れ、取り組みが社会全体に広がっていく。近江の言葉で「売り手よし・買い手よし・世間よし」という「三方よし」というのがありますが、これはまさに「三方よしプロジェクト」ですね。こうした成功モデルはぜひいろいろなところで広報していただきたいと思います

竹田

金融サービスを提供する銀行は、個人も法人も、あらゆる分野・業種の方々とお付き合いがあります。また、銀行口座というのは原則的にすべての方にお使いいただけます。したがって、新しいサービスができると、「こういうサービスが世の中にはあるんですよ」と、ニーズがまだ見えていないお客さまにもアプローチできるんです。そういう意味では、私どもがご用意している高齢者向けの財産承継信託であったり、遺言信託などの商品・サービスも、もっと広く多くのお客さまにご案内していかなければいけないと考えています。また、逆に自社のサービスではないものであっても、世の中にはこういったサービスがありますといったご案内はしていけるのではないかと考えています。たとえばニチイ学館さんのような高齢者向けのサービスがあるとします。具体的なニーズを持つ方は直接アプローチされるでしょうが、潜在的なニーズをお持ちのお客さまにサービスをご案内していく、マッチングしていくことも銀行の務めかと思います。法人、個人に限らず、これは銀行の定款に書かれていない「見えざる機能」だと考えています。

東井

鉄道駅で申し上げますと、鉄道駅は全国で1万弱あります。この1万弱の駅を全部バリアフリー化するといっても、財源が必要になります。そのため、まずは利用の多い、1日あたりの利用が5,000人以上の駅をバリアフリー化していこうということで、この10年間やってきたわけです。それが現在、2,800駅にまで広がりました。ところが、当初は予算をつけても・・・努力義務として補助金をつけてお願いしているものですから、ご事業者の皆さまが「本当にこういうことをやっていかなければならないのだろうか」と様子を見ておられるような状態、予算が余るような状態が当初2、3年続き、この間は2、3%ずつしか伸びませんでした。ところが4、5年経ってくると、これが5、6、7%、どんどん加速していくようになりました。これは確実に意識が変わったタイミングなのだと思います。この事例は交通事業のバリアフリーという話ですが、いま笠原部長がおっしゃったローンが伸びているのも、まさに社会の意識が確実に変わりつつあることの証明だと思います。そうした現象がいろいろなセクター、いろいろな分野で起こっているのだとすれば、これは大変大きな流れではないかと感じました。

北村

私どもがハートフルローンを利用させていただいているのは、まさにこのローンのポイントである、障がい者・高齢者向けのサービスをてがけているからで、そうした意味で相性がとても良い商品といえます。また、私どもは株式会社として、そうした資金を高齢者住宅や有料老人ホームなど、1棟建てるのに数億円という設備に投資しています。ただ、すべてそうしたかたちで展開しているのではなく、高齢者住宅などでは、土地を持ったオーナーさまに建物を建てていただいて、私どもがリースで借りて、30年ほどその賃料を払うというケースもあります。当然、オーナーさまはある程度大きな土地、財産をお持ちなんですが、高齢者住宅は基本的にマンションタイプですから銀行評価される一方で、小さいもの、たとえばデイサービス施設などでは評価されない場合もあります。福祉に協力したいというオーナーさまがおられつつ、そういった点がマッチしない状況もあり、使う側に立ってローン対象の幅を広げていただくとか、何らかの優遇があるなどの工夫があれば、もっと市場が広がっていくと思います。

高橋

今のサブリースの話はまさに、新しいタイプの「私的財産の社会的活用」をどう扱っていくかという話です。社会の共通の財産を豊かにすると個人も豊かになる。そのために金融機関として何ができるかという理論は重要ですが、残念ながら私もまだうまく理論化できていません。

笠原

頭ではご説明していなかったのですが、私どもは現在、個人と法人の中間に位置するような資産家の方々、とくに不動産をたくさんお持ちの個人の資産家の方々に、土地を有効活用いただくという提案をしております。従来は有効活用というと多くは賃貸マンションを建てるということだったのですが、最近では老人ホームだったり介護施設といったものを建てるお客さまもいて、それらに対して融資を実施しています。また、ニチイ学館さんのようなしっかりしたオペレーターの方がちゃんとついてサブリースをしているというのであれば、そのキャッシュフローをきちんと見積もれますから、一緒になって提案していくこともできます。実はこれ、昨年設置した「ウェルスマーケティング部」という部門が戦略的にやっているビジネスなんですが、今のお話を受けて、ハートフルビジネスと結びつけてやっていったらより効果のあるビジネス、厚みのあるビジネスになると思いました。

高橋

高齢化対応という市場にはまだまだ需給ギャップがあるということですね。需要があれば、そこに供給およびそのための仕掛けが生まれてきます。ただ、まだまだそうした動きは一部で、民間の金融機関も、官庁・自治体も、事業者側もそうかもしれませんが、まだ取り組む余地があると思います。高齢化の間尺に合った資金の流れをつくっていかなければなりません。

ハードとソフトだけでなく「ハート」のある取り組みを

東井

少しお話が前後してしまいましたが、まず私がこの場で申し上げなければいけないことがあります。このたび<みずほ>さんが「第4回国土交通省バリアフリー化推進功労者表彰*」を受けられました。本当におめでとうございます。

佐古

ありがとうございます。

東井

実は当初は、地方の特定の支店を表彰するということで案件が上がってきたんです。審査員の先生方にお見せしたところ、「これはそういうレベルの話ではない」ということで、急遽申請を出し直していただき、ぜひ全社を表彰しましょうということになりました。受賞のポイントは大きく3つあります。1つは「ハートフルプロジェクト」という名前をつけて組織として取り組んでこられたこと。2つ目がハード面だけでなく、ソフト面も含めてきちんとした基準を持ってやられていること。3つ目が、プロジェクトに普遍的な理念が込められていること。そうしたことが大きな評価につながったと思います。私どもはどうしても建物などハードの方に目が向きがちです。これまで3回、表彰させていただきましたが、公共施設、空港、スタジアム、NPO法人の活動といったところが対象でした。今回、全国規模で、銀行というソーシャルインフラに、またそのサービスを対象に含めて表彰させていただけたことは、大変画期的なことだと思っています。交通事業者の皆さんとよく話すのですが、今はいくらエレベーター、エスカレーターを設けても、それだけでは十分ではない。何が必要かというと、職員の対応なのですね。ですからそういった取り組みをされている<みずほ>さんには、社会から高く評価されているという事実をぜひ皆さんで分かち合っていただき、これからも良いスパイラルをつくっていっていただきたいと思います。

佐古

サービス面などは繰り返し研修を行うことが必要です。受賞に満足することなく、精進していきたいと思います。

東井

もうひとつ申し上げたいのは、「ハート」という言葉です。私ども国土交通省ではハードとソフトという分類でよく話をします。ところがバリアフリーのソフト面については、ハードに付帯するもののほか、職員の応対、さらに国民全体の意識に関するものがあり、これを「心のバリアフリー」と言ってきたのですが、「ハート」という言葉は本当に的を射ていて感心しました。あと、言葉やコンセプトは明快でも、実際に実行に移すのはなかなか難しいということも強調しておきたいと思います。というのも、私自身、ハート面のことで先日、お叱りを頂戴したのです。バリアフリーの新しい目標を定める基本方針をウェブサイトに載せてパブリックコメントにかけたのですが、当然のように我々はPDFファイルで掲載しました。するとすぐに電話を頂戴し、「私は視覚障がいがあるが、音声認識ソフトでPDFファイルは読み上げてくれない。役所はそういうことも気づかないのか」と。まさにハートのない対応をしてしまい、ちょうどその頃、<みずほ>さんが「ハートフル」という取り組みで受賞されたことが重なったものですから、強く印象に残りました。いずれにせよ、今回の受賞を機に、皆さんが進めておられるハード、ソフト、そしてハートといった取り組みを他の業態の方々にも展開していただけるよう、私どもも積極的にお手伝いさせていただきたいと思います。

  • *国土交通分野におけるバリアフリー化の推進に多大な貢献が認められた個人または団体を表彰し、優れた取り組みを広く普及させ奨励することを目的として2007年に創設。

「ハートフル」というコンセプトを社会全体に根づかせていくことが重要

佐古

今後、高齢化への対応を強化していくうえでは、どんなことが必要になるのか、そういう観点でご意見をいただけますでしょうか。

笠原

先ほど、東井課長からハートフルプロジェクトについて、組織として取り組んでいる点を評価していただいたことは、大変ありがたいことだと思います。その観点から申し上げれば、<みずほ>全体でそのような軸を持ち、さまざまな商品やサービスに哲学として結び付けることができればもっと広がりが出てくると思います。ハートフルローンも、さきほどの信託商品もいろいろあると思いますが、みんな「ハートフル」という軸を通してやっていくと、一体感が出て、ものすごく大きなパワーになり、物事、社会が変わっていくのではないかという気がします。

竹田

商品やサービスをお客さまにご提供するにあたっても、実際の運用にあたっては、お客さまを担当する担当者の「なんとかお客さまのお役に立ちたい」という思い次第で、品質に大きな違いがでてくると思います。ですから、社員教育、社員の意識の根底に高齢化やいろいろな社会課題に対する思いをなんらかのかたちで植えつけていけば、他社と同じような商品やサービスであったとしても、お客さまからの印象は随分違うことになると思います。

冨田

2025年に高齢者の数が2倍という話がありましたが、そうなると法人のお客さまでもビジネスをジャッジする際の優先順位が変わってくると思います。それを銀行として、社員の意識改革をベースに、きちんと捉えてビジネスを成立させていく。そういうことが重要だと思います。

竹田

さきほど北村様が土地活用のお話をされましたが、信託という機能を使えば、たとえば持っている土地を信託して、その管理負担などを切り離し、ある一定のものだけを返す。そういうこともできるのですが、そうした提案を本当に<みずほ>のネットワーク、みずほのお客さまの基盤を使ってやっていかなければならない。まだまだやらなければいけないこと、やれることは多くあるような気がします。

高橋

生涯を通じた総合サービス、サステナビリティに向けた生活基盤・生活支援サービスを提供するという考えが必要ですね。銀行というとどこか「金庫番」というイメージも持たれがちですが、<みずほ>は「ハートフル」というコンセプトを持っている。これは大きなアドバンテージですから、これを活かしてぜひ展開していっていただきたいと思います。ある時期、猛烈に合理化という言葉が尊重された時期があって、金融機関が御用聞き機能のような面を自ら圧縮していったことがあったと思いますが、ある意味、そうした非合理、無駄な部分と見えていたところにこそ、ニーズがあるのではないかと思います。

東井

もうひとつ、考えていかなければいけないことは、これから高齢者の方々が増えていく社会が一体どんな社会になっていくのかということに対して、大きな意味でのコンセンサスをつくっていく必要があるということです。それぞれの分野でのイメージはあるのですが、中長期でどういう社会をイメージしていくのか。最近の内閣府の世論調査を見ると、高齢者の方でも「ずっと働きたい」と言う人が多いのです。また、国土交通省関係の調査では「歩いて暮らせる街に住みたい」という声も多い。歩いて暮らせる街には三種の神器があり、一に病院、次にスーパーマーケット、そして金融機関です。圧倒的にこの3つが必要とされているのですが、<みずほ>なら「ハートフル」というコンセプトでこうした声に応える街づくりをリードしていけるのではないかと思います。たとえば、東京メトロの虎ノ門駅では、エレベーターの地上側出口においてみずほ銀行虎ノ門支店のご協力をいただいており、私は非常に感動しました。地下鉄というのは、エレベーターをつけたくても上が道路であったり狭い歩道だったりしますから、技術的に不可能なことが多いんです。そういう悩みが多いなかで、こうやって皆さんに少しご協力していただくだけで、街を利用する私たちの快適さは全然変わってきます。交通需要というのは目的がないと発生しない、いわゆる派生需要ですから、行きやすい銀行があれば、付近で買い物もするでしょうし地下鉄の需要も高まる。虎ノ門駅を見て、銀行と交通機関がコラボレーションするかたちでの新しい街づくりというのもあるなと思いました。今の話はエレベーターだけの極端な話ですが、<みずほ>にはぜひ「ハートフル」を中長期の観点で追求していっていただきたいと思います。

佐古

今日は大変貴重なお話をいただくことができました。私どもの方も今日いただいた話を十分に消化し、いろいろなところに活かしていければと思っています。本日は誠にありがとうございました。

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ステークホルダーダイアログ「高齢化への取り組み」1

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ステークホルダーダイアログ「高齢化への取り組み」2

<みずほ>のネットワーク

統合報告書

CSR動画「社会とともに、未来を描く」

CSRマネジメント

産業育成を通じたビジネス機会創出への取り組み

東京学芸大学との共同研究

グループ会社

ブランド戦略

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